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ふりがなプログラミングとは?
「ふりがなプログラミング」シリーズは、プログラミングのソースコードに日本語の対訳とルビを振った入門書。
例えばPythonのソースコードは、ルビ付きで以下の画像のように解説されます。
ソースコード一つ一つに対して、ルビが振られています。
ポイントは単なる英語のソースコードの翻訳ではなく、各コードの「意味」がきちんと日本語で提示されていること。例えば「=」に対して「入れろ」というルビをつけるのは、一般的な翻訳では行われないことです。
「ふりがなプログラミング」シリーズは単なる翻訳ではなく、漢文の書き下し文の手法に近い形で、ソースコードの解説が行われている入門書と言えるでしょう。
ソースコードを単語ごとに区切って翻訳するだけだと、日本語では違和感がある文面になることもあります。
しかし「ふりがなプログラミング」は丁寧な読み下し文をつけることで、ソースコードを日本語として意味が通るようにわかりやすく解説してくれます。
日本語プログラミングの経験がある方は「なでしこ」や「プロデル」のソースコードの読解を行う感覚で、PythonやJavaScriptを学べる書籍と理解してもいいでしょう。
取り扱う言語はPythonとJavaScriptの2種類
2018年6月現在「ふりがなプログラミング」シリーズで扱われている言語は、PythonとJavaScriptの2種類です。
Pythonは、AI(人工知能)開発に最適な機械学習・ディープラーニング向けライブラリが充実した言語として注目が集まっています。
またコードの読みやすさ・わかりやすさの高さはスタートアップ及び教育向けの言語としての支持も大きく、海外では積極的にWebアプリケーション開発・デスクトップアプリケーション開発向けに導入されています。
Pythonを採用している海外の代表的サービスは、YouTube、BitTorrentです。
JavaScriptは、Webブラウザ上で動作するプログラミング言語のデファクトスタンダード。もともとは決して評価の高いプログラミング言語ではありましたが、2005年にGoogleが「Google Maps」の開発にJavaScriptの技術であるAjaxを採用。
Google Mapsが世界的な高評価を得るのとともに、JavaScriptの再評価が進み、今日ではフロントエンドエンジニアにとって習得がマストと言える高い地位を獲得しています。
PythonもJavaScriptも、これからプログラミングを始める方にとっては覚えておいて損がない言語です。
Rubyの続編に高まる期待
続編に関する情報はまだありませんが、プログラミング言語・Rubyの開発者のMatz(まつもとゆきひろ)氏はこんなツイートをしています。
Ruby プログラムにルビ。 https://t.co/gFYtYBY734
— Yukihiro Matsumoto (@yukihiro_matz) June 21, 2018
「ルビ」が売りなふりがなプログラミングだからこそ、Rubyの続編出版に期待せずにはいられないですね。
ふりがなプログラミングの対象読者
ふりがなプログラミングシリーズの対象読者は、主には以下です。
プログラミングの初学者
ふりがなプログラミングは、プログラミングの初学者の方には特におすすめです。
日本語の書き下し文によるコードを見ながら、1つ1つコードの意味を理解。自身のパソコンで実行することで、プログラミングをスムーズに学べるでしょう。
初心者がつまづきがちな環境構築もしっかり解説されているため、つまづく点も比較的少ないでしょう。
一度挑戦したものの、挫折してしまった人
一度挑戦したものの、挫折した人にも最適です。
プログラミングの挫折の大きな理由の1つが、一番最初に学ぶ内容のレベルが自分に合わなかったというものです。教材とのミスマッチにつまづく初心者の人は非常に多いです。
ふりがなプログラミングシリーズは、本当に初心者向けの内容となっているため、学び直しにはぴったりです。
ふりがなプログラミングの特徴
プログラミング入門に、ふりがなプログラミングが最適な方法として注目されているのはなぜでしょうか。
プログラミング初心者に嬉しい、ふりがなプログラミングの特徴を紹介します。
英語が苦手な人でもコードの意味がわかる
英語が苦手な人や、ITが苦手な人でもルビを見れば何が書いてあるのか一目瞭然です。
プログラミングを一番最初に学ぶ上で大事なことは、コードの意味を1つずつ理解しながら学習を先に進めることです。
参考書やカリキュラムに掲載されているサンプルコードをただコピー&ペーストするだけでは「意味はわからないけど、何らかの処理が起きている」程度にしか理解が深まらず、おまじないを唱えているのと変わりません。
もちろん時には意味がわからずとも、苦しみながらもコードを打ち込み、実行してみることも大事ではあります。ですが、わからない箇所は復習するのがあくまで前提。
コードの意味がわからない箇所を放置しておくのは、後々、オリジナルアプリケーションの開発やエンジニアとしての実務の中で自分を苦しめることになります。
コードの理解を深めるには、コードの意味がわかりやすく解説されている参考書籍やカリキュラムでの学習がベスト。
その点、日本語で書かれたルビを追えば誰でも直感的にPython、JavaScriptのコードが理解できる「ふりがなプログラミング」は入門に最適な書籍の1つと言えるでしょう。
スラスラ読めるJavaScript ふりがなプログラミング、書いてあるのがどういう意味なのか分かりやすくていい。英語の習い始めに単語に訳書いたり、楽譜に音階振ったりしてる感覚に近い感じ。
— かんろ✨aicocco (@kanrame) June 27, 2018
ITトレンドをしっかりと抑えた内容
「ふりがなプログラミング」シリーズは初心者向けに編集されていますが、単に初歩的な内容をカバーするだけでなく、ウェブの最新のスタンダードを抑え、実用的な内容に仕上がっています。
JavaScriptふりがなプログラミングは初学者向けだけど、バッチリES6。アロー関数やletしっかり使ってるし、JSコードとhtml分離している。むしろこのほうが生JSの罠にはまらずに済むって思う。
— もさ@四十雀Web小説書き&日常アカ (@h_mosa) June 26, 2018
「スラスラ読めるJavaScript ふりがなプログラミング」で取り扱われるJavaScriptは、ECMAScript 6(※)。最新のJavaScriptの仕様に沿っています。
またHTMLファイルの中に直接、JavaScriptのコードを埋め込むのではなく、HTMLとJavaScriptを分離。
JavaScriptに変更を加えたいときは、JavaScriptだけのファイルを変更。
HTMLに変更を加えたいときは、HTMLだけのファイルを変更。
このように実際のWebアプリケーション開発の際に発生し得る「コードに変更を加えたい」という場面を見据えた、実用的で保守性が高い開発手法をしっかり紹介しています。
※ ECMAScriptは、JavaScriptの仕様です。ECMAScriptの仕様に沿って、実装されたものがJavaScriptという関係性を持ちます。
真の意味で「初心者向け」
インプレスさんからユニークなプログラミングの本が出ましたよ。コードにふりがなをふって理解を広げる本です。
『スラスラ読めるJavaScript ふりがなプログラミング』https://t.co/04kzwZ0dIe
音楽でいうと、楽譜を読めない子が階名をふるのとよく似てるのかなと。 pic.twitter.com/PGUlYCol0F
— Kayo Kamiya (@kayoJ45) June 26, 2018
一部で話題の #ふりがなプログラミング 買ってみた
めっちゃ親切でわかりやすい😂😂😂
そして平行して読んでるオライリーさんの本との温度差がヤバい😇 pic.twitter.com/onPyNWpDxy— 𝚒𝚖𝚙𝚘𝚛𝚝 上田悠平 𝚊𝚜 ゆっぺさん (@yuppesan) June 23, 2018
多くのプログラミング入門書は「入門書」を銘打ちながら、実際には真の意味で「入門」向けに書かれているわけではないケースが多いです。
一定のITスキルがあることは前提とした上で、プログラミングだけは未経験という人。
Pythonのプログラミングは未経験なものの、その他の言語の経験があるため、プログラミングの初歩はすでにわかっている。
こうした具合に様々なレベルの初心者に向けて、様々なレベルで編集された入門書が数多く出版されているのが現実です。
また入門書はページ数や編集の手間の関係上「一度説明したことは二度説明しない」ことが多く、それでも一度説明したことをもう一度説明した方がいい場面ではページを指定。読者を前のページに誘導することで、説明を省きます。
こうした解説手法は、編集の上では有効ですが、学習効率の面では最適とは言えません。読者は何度もなんどもページを行ったり来たりしなくてはいけず、学習ストレスが増大するためです。
その点、ふりがなプログラミングは丁寧なソースコードの書き下し文によって「コードを見れば必要な情報は網羅的に把握できる」状態を実現しています。
よってページを行ったり来たりする必要はなく、ルビを見つつ、サンプルコードを入力していくことで効率的な学習が可能です。
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まとめ
プログラミングのソースコードに書き下し文をつけ、日本語で直感的にコードを理解できるようにするという「ふりがなプログラミング」シリーズは、入門書の新スタンダードといえる存在でしょう。
多くの初心者がつまづいていた箇所の理解を助ける教材に仕上がっています。
続編の出版は発表されていませんが、「スラスラ読める Rubyふりがなプログラミング」の出版が期待されます。もし出版されたら、Rubyの学習を「ルビ」で助ける一冊になるでしょう。
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