未経験から1ヶ月でサービスを作れるエンジニアを目指すテックキャンプ プログラミング教養参加者100名の集まる第三回キックオフ会です。株式会社nanapi CTO、和田修一氏にお越し頂き、弊社CEO真子就有とトークセッションを行いました。
【スピーカー】
株式会社nanapi 取締役執行役員 CTO 和田修一氏
株式会社div 代表取締役/テックキャンプ Founder 真子 就有
【会場】
株式会社サイバーエージェント セミナールーム
この記事の目次
■エンジニアではない人がエンジニアリングを学ぶ重要性
和田:和田と申します。株式会社nanapi で、co-founderとして会社の創業からやってきて、現在は主に技術周りの担当役員をしています。Wadapという名前でTwitterとか「Unix的なアレ」というブログをよくやっています。興味ある方はぜひ見てみてください。
僕にも新卒という時代はありまして、新卒では2005年に楽天に入社しました。大学は文系で、しかも5年かけてやっと卒業するような学生だったんですよ。(笑)それまで技術をやったことはなかったのですが、入社していきなり技術の部署にインフラエンジニアとして配属されました。
正直最初はよくわかんなかったという記憶しかないですね(笑)当時「1分止まると300万の損失が出る」と言われたのでとにかくやり続けないといけないじゃないですか。その結果かなと。なので、技術を学び始めたのは今から10年前ということになります。
楽天で4年間主にインフラ関係の仕事を中心にやって、2009年に株式会社ロケットスタート(現 株式会社nanapi)をけんすう(株式会社nanapi代表取締役 古川健介氏)と二人で始めました。割とホットなニュースとしては、去年の12月にKDDIグループにジョイン致しました。
事業内容としては、nanapiというサービスを長く運営しています。他にも、アンサーというコミュニケーションサービスや、日本発の海外で戦えるメディアを作ろうということで、IGNITIONというグローバルメディアの運営もしています。
nanapiという会社は、nanapiを含めた複数のサービスをやっているんですが、こういったことが生み出せるのは「技術が正義だ」という文化があってこそかなあという風に思っています。私自身、「技術」というものをエンジニア以外の人が学ぶことをすごく重視しているので、こういったエンジニアの教育は、皆さんがエンジニアになるかどうかは置いておいて、すごく重要だなあと思ってます。
なので、今回こういう場を頂いてお話できるのを私自身すごく楽しみにしています。どうぞよろしくお願いします。
真子:今日は和田さんに来て頂いて本当に良かったと思っています。参加者の方々は解決したい問題があってそのためにプログラミングを学びたいという方が多いです。和田さんはサービス志向・経営者志向が強くて、「手段としての技術」という考えをお持ちなので、そういった意味で皆さんに一番近いと思います。
■「良いコード」ではなく、「良いサービス」をつくれるエンジニアになれ
真子:現在はエンジニアのチームをマネジメントする立場だと思いますが、和田さんは、優秀なエンジニアとはどのような人だとお考えですか。
和田:「優秀なコードを書くエンジニア」と「優秀なエンジニア」は別です。うちの会社では「優秀なエンジニア」を採用してるんですが、それは「なりたい将来像を明確に描ける人」だと思っています。
結局いいコードが書けても良いサービスが作れなかったら全く意味がないじゃないですか。良いコードが書けるものもちろんなんですが、大事なのは、良いサービスを作るっていうゴール設定ができる人。さらに言えば、5年後10年後の将来的なゴール設定ができる人が優秀だと思いますね。
逆に、そういった見方ができない人は、結局成長しないんですよ。
技術がものすごく好きで、技術だけをやっていていいコードを書けるようになるのは楽しいんですがそういう人は他のことをやらせた時に全くできない。いざ「5人のエンジニアをマネジメントしてください」となった時に、「できない」じゃだめなんですよ。
目の前の仕事だけじゃなくて、プロダクトの将来とか、自分の将来とか、そういうものを広い目で俯瞰して、そこから逆算して考える力がある人が成長しますね。実際面接では、「5年後10年後にどうなっていたいか」といった事を質問しています。
■エンジニアとデザイナーだけでモノを作る時代
真子:サービスの企画はどのように決めているんでしょうか?
和田:うちに企画専任っていうのはいなくて、基本的に、デザイナーとエンジニアがいて、彼らが直接手を動かしながら企画していくという感じでやっています。ディレクターが全部決めて、エンジニアは作るだけっていう会社も今でも多いと思うのですが、良い企画やサービスって、発端がエンジニアとデザイナーだったりするんですよ。
技術を持ってるから。Facebookもそうですし。調整役としてのディレクターは必要なときはありますが、企画がディレクターだけの仕事という時代じゃなくなっていると思います。今日ここにディレクターの方がいたらすいません(笑)だから僕は近い将来エンジニアとデザイナーだけでモノを作る組織がもっと増えてくるんじゃないかと思います。
真子:その方がスピード感がありますしね。議論は時間の無駄というか、机上の空論でしかなくて、実際にモノを作りながら考えたほうが早いと僕も思います。
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■プログラミングを趣味にすることが、上達への近道
真子:未経験から技術者として成長するために何が一番大事だとお考えですか?
和田:勉強と思わないことですかね。ある程度時間かけるしかないかな。初心者から始めて、エンジニアとして仕事ができるようになるまで300時間必要って言われてるけど、苦痛だと300時間はできないじゃないですか。
だから、楽しみながら、300時間過ごせることが大事かなと思いますね。僕の場合は、単純にコピペでできる仕事は嫌だったので、実際に家にサーバーを置いてどうしてこのように動くのかを探求しながら学んでいったので楽しかったですね。プログラミングに関しては、起業する数年前に、けんすうと一緒に作りたいものに対してコードを書くということをひたすらやりました。学ばなきゃっていう意識はなくて、実際に作りたいものがあったから結果的に時間をかけて覚えていったという感じですね。
楽しむことが一番じゃないかなあと思います。僕の場合は休日に趣味の音楽環境をよくするためにコード書いたりしてますね。
真子:プログラミングって、気がついたら趣味になってるんですよね。うちにも、始めはやってるサービスが好きで企画として入ってきて、そのうちに企画だけじゃなくて自分でサービスを作りたいと言って勉強し始めた社員がいるんです。最初は「手段としての技術」だったと思うんですけど、この前「年末年始何するの?」って聞いたら、「コード書きます。これは僕の趣味なんで。」と言っていて。いつのまにか楽しいものに変わってるんですよね。
和田:たまに無意識のうちにコード書いてたりしない?ここ不便だから書き換えておこうみたいな(笑)身構えずに、普通に書いてる時あるし、やっていくとそういう感じになると思う。
真子:参加者のみなさんは最初はわからないことだらけでも、だんだんと点が線にな るような面白さを感じるようになると思います。勉強と思わず趣味と思って取り組むことは大事ですね。和田さんのおすすめする他に何かいい勉強の仕方は何かありますか?
和田:テキストを1ヶ月でやるのは当然として、1ヶ月以降は学ぶのではなく作るものを決めて、速攻でつくり始めるのが大事かなと思います。最初から何か作るのがいい。勉強でプログラミングは身につかないですよ。作りたいものを作る中で学んでいく。railsって雰囲気だけで動かせるので、雰囲気だけ味わいながら、サービスを作っても良いかもしれないですね。
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