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国家資格キャリアコンサルタントとは?キャリア相談の詳細も徹底解説

更新: 2024.01.16

「今後、自分はどんな仕事をしたら良いんだろう・・・」
「転職を考えてるけれど、相談できる相手がいなくて心細い」

そんなお悩みを抱えていませんか?キャリアに悩んでいる方の心強い味方が、キャリアコンサルタントです。キャリアコンサルタントに相談すると、自分では分かっていなかった「自分の強み・弱み」などが見えてきます。

今回はそんなキャリアコンサルタントの仕事の詳細を解説します。

またキャリアにお悩みの方に向け、キャリア相談の窓口も紹介します!

キャリアコンサルタントとは?

キャリアコンサルタントとは、労働者の職業の選び方やキャリア設計に対して助言や指導を行う仕事を行う人物のことを指します。

労働者の職業選択の助言と指導

大学や専門学校のキャリアセンターには、「自分にどのような仕事が向いているのかわからない」「世の中にどのような仕事があるのか分からず、自分の将来像をどう描けば分からない」といった悩みを抱える学生が多く訪れます。

厚生労働省の新規学卒者の離職状況の調査によると、新卒で就職した新入社員は入社後、三年以内に三割が離職しています。

早期の離職の背景には、「自分の適性とは大きく異なる企業に入社してしまった」「企業文化が自分には合わず、無理をして働くうちに体を壊してしまった」というような企業と個人のミスマッチが発生していることが少なくありません。

キャリアコンサルタントの役割の一つにはこうしたミスマッチや早期の離職を未然に防ぐため、効果的な自己分析方法の提案や履歴書の作成サポート、面接指導などを通じて、労働者が自分に向いている仕事を主体的に選択できる環境づくりを行うことが挙げられます。

キャリアコンサルタントの活躍の場は教育機関のキャリアセンターの他、一般の求職者の方が集まるハローワーク・人材紹介・人材派遣・再就職支援サービスや、一般企業が従業員向けに提供するキャリア形成支援サービスなど様々です。

年収はバラついている

キャリアコンサルタントの雇用形態には一般企業の正社員のほか、契約社員や派遣、パートタイマーなど多様な形があります。

例えばキャリアコンサルタントとして正社員で働く場合には、勤務先の企業の給与規定に沿った給料が毎月支払われるのが一般的です。

年収は雇用形態や働き方によって異なるため、個人によってバラつきが大きいと言えます。

また、日本ではキャリアカウンセリングやキャリアサポートに対して、個人がお金を支払うという習慣がそれほど根付いていないこともあり、コンサルタント自身の実績によっても収入は大きく変わってきます。

休日・勤務時間は職場によって異なる

キャリアコンサルタントの勤務時間や休日、働き方は職場によって異なります。

一般企業に正社員として勤める場合は、平均して一日八時間程度働く場合が多いでしょう。
一方、契約社員・派遣・パートタイマーとして勤める場合は、より短い時間の勤務となるケースも考えられます。

また、キャリアコンサルタントとして独立し、個人で業務を行う場合は、勤務体系は自らの裁量で決めることが可能です。

一般企業・教育機関・公的機関のうち、どういった組織に身を置くかによって、休日となる曜日や日数は変わります。

ハローワークなどの公的機関は、平日だけでなく休日や祝日に開くことも多いため、こうした機関に勤務する場合には土日出勤を求められることもあるでしょう。

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どんな人がキャリアコンサルタントに向いているか

キャリアコンサルタントには、労働者の自己分析や能動的な職業選択に尽力することが求められます。

基本的には、以下のような性格の方に向いた職業であると言えます。

人と接することが好き

キャリアコンサルタントは、就職活動を控えた学生や再就職を希望する求職者の方と、一対一で向き合う機会が多い仕事です。

人と接することに抵抗感が無く、そうした環境にやりがいを見いだせる方に向いています。

人のために積極的に行動できる

就職や転職、再就職はその人のキャリア形成・人生設計に大きな変化が生じるタイミングです。

人の生き方に深く関わる仕事のため「少しでも、その人の役に立ちたい」という気持ちで、積極的に行動することは何よりも大切です。

向上心が強い


キャリアコンサルタントとして働くためには専門資格の取得はもちろん、市場動向の研究やキャリアカウンセリングに関する最新の知識の習得などが欠かせません。

勉強を厭わず、積極的に知識を吸収し続ける姿勢が求められます。

可能性を信じられる

キャリアコンサルタントの国家資格を取得した後も、すぐに就職先があるとは限らないのが現実です。

人の悩みに寄り添うことが必要だからこそ、資格取得だけでなく、実践的な経験を積んで一人前とみなされるのがキャリアコンサルタントの仕事です。

そのため、資格取得後は公的機関での非常勤やアルバイトを通じて経験を積む方も多く、すぐに思い通りの仕事が出来るとは限りません。

正社員・正規職員として勤務するためのハードルも低くはないため、満足な収入を得るまでの道のりが人によっては長いと感じられるでしょう。

しかし、地道な経験を積むことで力を付けていくことが出来る仕事でもあります。
理想通りの働き方がすぐにできないとしても、努力を続けられる方に向いています。

キャリアコンサルタントになるには


企業・教育機関・公的機関・NPO・地域の若者のサポートステーションなど、キャリアカウンセリングは様々な場所で実施されています。

キャリアコンサルタントに対し、資格取得を求めるかどうかは職場によって様々です。

無資格者であっても、キャリアカウンセリングを行っているケースは多数あります。

しかし正式に「キャリアコンサルタント」として、仕事をするためにはキャリアコンサルタント国家資格の取得が必要です。

国家資格の取得

正式に「キャリアコンサルタント」を名乗るためには、キャリアコンサルタント試験を受け、キャリアコンサルタント国家資格を取得し、名簿に登録することが必要です。

キャリアコンサルタント試験は2016年4月、新たに創設された国家試験です。
学科試験と実技試験の両方に合格することで、名簿への登録が可能となります。

キャリアコンサルタント技能士

キャリアコンサルタント技能士とは技能検定職種のひとつとして2008年に新たに追加され、実施されている国家検定です。

キャリアコンサルティング技能検定に合格した方は「キャリアコンサルティング技能士」の称号が与えられ、キャリアコンサルティングに関する一定以上のスキルを保有していることの証明が可能です。

具体的には、キャリアコンサルティング技能検定が求めるスキル水準は、キャリアコンサルタント試験が求める水準の、より上位のものです。
キャリアコンサルティング技能士1級は指導レベル、2級は熟練レベルに相当します。

無資格でもキャリアカウンセリングはできる

職場によっては、無資格であってもキャリアカウンセリングは可能です。

キャリアコンサルタント試験の受験要件の一つには「三年以上の実務経験」という項目があります。

無資格であっても、職場で経験を積むことで国家資格の取得に向け、受験資格を得ることができます。

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国家資格キャリアコンサルタントについて


キャリアコンサルタントを正式に名乗るためには、キャリアコンサルタント試験を受け、国家資格を取得することが求められます。

受験資格

キャリアコンサルタント試験には以下の受験資格要項があります。

1.厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した方(添付1)

2.労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験(※1参照)を有する方

3.技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した方

4.平成28年3月までに実施されていたキャリア・コンサルタント能力評価試験の受験資格である養成講座(添付2)を修了した方(平成28年4月から5年間有効)

出典:キャリアコンサルタント試験 試験要項

試験内容

試験は学科試験・実技試験を行うことが予定されています。試験科目は以下のものになる予定です。

・職業能力開発促進法その他関係法令に関する科目
・キャリアコンサルティングの理論に関する科目
・キャリアコンサルティングの実務に関する科目
・キャリアコンサルティングの社会的意義に関する科目
・キャリアコンサルタントの倫理と行動に関する科目

出典:キャリアコンサルタント国家試験の詳細が発表!受験資格や取得方法は!?

問題数は50問で、100点中70点以上の得点が合格基準です。

実技の論述の試験時間は50分で、出題数は1~2問です。

ロールプレイでは受験者がキャリアコンサルタント役となり、実際にキャリアカウンセリングを行います。

口頭試問では、自らのキャリアカウンセリングに関する試験官からの質問に受験者が答えます。

150点満点で、90点以上が合格基準です。

ただし、論述試験で満点の40パーセント以上、及び面接では評価区分中の「主訴・問題の把握」「具体的展開」「傾聴」のいずれも満点に対して40パーセント以上得点を獲得しなくてはなりません。

詳細は試験要項をご覧ください。

試験日程

学科・実技論述試験は毎年、2月・5月・8月・11月末に行われます。実技面接試験はそれぞれの日程の翌週に行われることが多いです。

受験料

学科と実技を合わせた受験料は、38800円です。

学科のみの場合は8900円。実技のみの場合は29900円です。

試験免除制度

以下に該当する方は、試験が免除されます。

1.キャリアコンサルタント学科試験又は実技試験においてどちらか片方の合格者は、合格している試験が免除されます。

2.技能検定キャリアコンサルティング職種の1級又は2級の学科試験、実技試験のどちらか片方の合格者は、キャリアコンサルタント試験の対応する試験が免除されます。

3.平成28年3月までに、キャリアコンサルタント試験と同等以上のものであって厚生労働大臣が指定する試験(平成28年3月まで実施されていたキャリア・コンサルタント能力評価試験等)(添付3)に合格した方等は、キャリアコンサルタント試験についても対応する試験の合格者とみなされ、対応する試験が免除されます(平成28年4月から5年間有効)。

出典:キャリアコンサルタント試験 試験要項

試験合格後の登録手続き

試験合格後、キャリアコンサルタント国家資格に登録することが可能です。
新規登録には登録免許税として9000円、登録手数料として8,000円の費用が発生します。

登録の更新

キャリアコンサルタントは5年更新の登録制となります。

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キャリアコンサルタント技能検定について

国家検定であるキャリアコンサルタント技能検定の受験資格・試験内容等は、以下のとおりです。

受験資格

キャリアコンサルタント技能検定には2級と1級が存在し、それぞれ受験資格は異なります。

2級を受験する場合には、最低でも3年以上の実務経験が求められます。

3年以上4年未満の実務経験で2級を受験する場合、実務経験の他、以下の条件を満たす必要があります。

3年以上の実務経験を有する者で、キャリアコンサルタント試験に合格したものまたはキャリアコンサルタントであるもの

3年以上の実務経験を有する者で、大学院において検定職種に関する科目について8単位以上修得し、修了したもの

出典:技能検定概要

試験内容

2級試験は四択のマークシート方式による学科試験(50問・試験時間100分)と、実技試験がそれぞれ行われます。

2級キャリアコンサルティング技能士に求められる能力

個人の相談に対して相談者の問題・課題などを見立てることができ、1対1の相談支援が的確にできるレベルです。

出典:キャリアコンサルティング技能検定

1級試験では、五択のマークシート方式による学科試験(50問・100分)が行われます。
2級のマークシート方式に比べ、一つ選択肢が多い状態となります。

1級キャリアコンサルティング技能士に求められる能力

個人の相談支援を2級より高い水準で的確に行うキャリアコンサルティング能力、組織への働きかけや関係者との連携などのコーディネート能力、キャリアコンサルタントからの相談に対して不安を解消し、気づき、成長を促すような指導・アドバイスができる指導能力で、指導者として最低限求められるレベルです。

出典:キャリアコンサルティング技能検定

いずれも学科試験では100点中70点以上、実技試験では100点中60点以上を獲得することで合格となります。

ただし、面接試験では各評価区分に対して満点中60パーセント以上の得点が必要です。
詳細は概要をご覧ください。

試験日程

2017年度の2級学科及び実技(論述)試験は、6月18日(日)と12月17日(日)に行われます。1級学科及び実技(論述)試験は12月17日(日)に行われ、ロールプレイと口頭試問はそれぞれ翌月に行われます。

受験料

2017年4月現在、6月18日(日)に行われる2級の前期試験の受験料が公開されています。

学科試験の受験料は8900円、実技試験の受験料は29900円となります。
いずれも非課税です。

試験免除制度

キャリアコンサルタント技能検定には、一部合格制度と試験免除制度が存在します。

学科試験あるいは実技試験の合格者には一部合格証書が発行されます。

一部合格者には試験免除制度があり、学科試験(あるいは実技試験)の合格者は学科試験(あるいは実技試験)が免除されます(ただし、合格した学科試験(あるいは実技試験)の試験日の翌々年度までに行われるものに限る)。

出典:技能検定概要

厚生労働省を中心に、キャリアコンサルタントによる相談拠点を開設へ

キャリアコンサルタントの存在は、人生100年時代の日本では「労働者一人一人の、長期的なキャリア形成」に非常に大きな意味を持ちます。

キャリアアップを目指す人のキャリア形成をサポートするのはもちろん、就職活動に失敗した学生の「キャリアの挽回」に関する相談に応じる。

30代、40代など人生の節目を迎える人の働き方の相談に乗る。高齢者のセカンドキャリアや、仕事復帰のサポートを行う。

このようにキャリアコンサルタントの仕事の意義が、非常に大きなものとなっているのです。

しかし、2018年5月18日の日本経済新聞の報道によれば、キャリアコンサルタントによる相談体制を整えている事業所は全体の4割未満。中小企業になるほど、整備が進んでいません。

そこで厚生労働省は東京と大阪に、キャリアコンサルタントの専門拠点を開設。企業訪問を通じて、キャリアコンサルタントの相談体制の導入支援を行う他、拠点を「企業からの相談窓口」としても活用する予定です。

かつてないほどの高齢化社会に突入する日本。長期的なキャリア形成の重要性が、日に日に高まっています。

まとめ

新入社員の離職率の高さといった課題に対する解決策として、労働者が能動的に職業選択をおこな手助けをするキャリアコンサルタントに対する社会的なニーズは非常に高まっています。

無料キャリア相談の窓口を使えば、どんな人でも自分のキャリアについて相談ができます。ぜひ転職をお考えの方は自分1人でキャリアを考えるのではなく、プロに相談してみてください!

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この記事を書いた人

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音楽ライターとしてエイベックス、ビクター、トイズファクトリー等に所属するアーティストの取材を担当。2016年に開催された『Bjork Digital』の取材経験から、VR×音楽に関心を抱く。2017年よりテクノロジーに関するライティングを開始し、テックキャンプ ブログにジョイン。猫とウサギを飼っています。

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