「ITエンジニアとしてのスキルアップをしたい」と思っていても、何からはじめたらいいのかわからないということはありませんか?特にまだエンジニアになりたての方は、このような悩みを抱えている人はとても多いです。
どのスキルを磨いたらいいのか、どんな方法でスキルアップしたらいいのか、持続させるにはどうしたらいいのか、などと悩んでしまうことでしょう。まずは、「収入をアップさせたい!」や「この分野で活躍したい!」など具体的な目標設定をすることが大切です。目標の設定次第でスキルアップの成果も大きく違います。
今回は、新人ITエンジニア向けに、スキルアップを成功に導く目標設定や方法など、さまざまな角度から解説します。
この記事の目次
スキルアップのメリット
スキルアップは、モチベーションアップにつながります。
自信・実力をつけると、高い目標を達成するモチベーションがつき、さらに努力できるようになります。するとどんどん成果も上がります。
そのようなスキルアップのメリットについて、もっと詳しく見ていきましょう。
仕事効率が上がる
ビジネススキルを得ることで、仕事の効率が上がります。
コミュニケーション力・作業全体の把握・優先順位・スケジュール管理・資料の整理・会議の要点をつかむ・ミスを防ぐ・作業後の確認すべき点が見えてくるなど、ポイントをおさえた仕事ができ、時間を有効に使えます。
新しい仕事に挑戦できる
スキルアップをすると仕事の幅が広がり、新しい仕事に携わるチャンスがまわってくる可能性があります。
また、効率よく成果の上がる仕事ができるようになると、他者からの信頼が増え、さらに新しい仕事を任せたいと思ってもらいやすくなります。
仕事は磁石のように、仕事のできる人に集まってくる場合が多いのです。
昇格・昇進につながる
スキルアップにより、着実に仕事をこなせるようになると信頼と実績が評価につながります。昇格や昇進も夢ではありません。
自分に求められる要素が増えてくると、さらなるスキルアップを目指したくなります。どんどんレベルアップすると、初めは手が届かなかった高い目標でも達成できるようになっているでしょう。
転職につながる
実績と評価を得ると目標の分野への転職に自信がつきます。どんな経験も次の仕事をする上での強みになります。
面接においては、どんなスキルを身に付けてきたのかという点が重視されます。また、転職先の分野での知識やスキルを身につける準備をはじめておくことも大切です。
どんなスキルが重要か
スキルには「どんな仕事でも通用する基本的なビジネススキル」そして「専門分野で役立つ知識や技術」があります。
どちらもITエンジニアとして大切なスキルです。
どんなスキルがあるか具体的に見ていきましょう。
基本的なビジネススキル
基本的なビジネススキルには、社会人としてのビジネスマナーから、仕事をスムーズにこなすために必要なコミュニケーション力や問題解決力などがあります。
身に付けておくべき基本的スキルとしては、ビジネスマナー・PC能力・コミュニケーション力・問題解決力・ビジネスインサイトスキル・アナリティクススキル・自己コントロールなどがあります。
以上の基本的なビジネススキルをしっかりと身につけておけば、どの現場でも問題なく仕事をこなせるようになるでしょう。
専門分野のスキル
日々進化を遂げるIT業界では、スキルを磨いても磨いてもどんどん新しい技術が登場します。経験だけで習得したスキルは知識が浅く、新しい技術には追いつけなくなってしまうこともあります。
しかし、IT業界は技術の進歩がとても早いことを理解し、常に新しいスキルを取り入れて自分の経験をさらに積み上げていこうという気持ちを持てば、対応できます。
ITエンジニアが身に付けておくべき専門的なスキルには、ソフトウェア開発の知識、ネットワーク、データベース・セキュリティなどがあります。
周辺分野のスキル
ITエンジニアは、エンジニア以外の職種の人とプロジェクトで携わる可能性があります。一つのプロジェクトを完成させるには、エンジニアのみならずデザイナー、営業、プロダクトマネージャーなど様々な職種の人が関係してきます。システムの構築には各業種や職種の専門知識も必要です。
役立つ周辺分野のスキルには、英語力・経理の知識・業務の流れ(製造業やサービス業等)などがあります。
また、ITコンサルティングを目指すなら経営に関する知識が役立ちます。ITコンサルティングの仕事は企業を経営的な視点から見て改善策を提案することです。技術的な知識のもならず。経営者に近い知識・思考も養う必要があります。
スキルアップの方法
企業によっては書籍購入支援や資格取得のインセンティブなど、社員のスキルアップ支援に取り組んでいるところもあります。いま勤めている会社、または今後勤めることになる会社でスキルアップ支援の制度があれば、どんどん活用しましょう。
成果につながりやすいスキルアップの方法には、具体的にどんなものがあるでしょうか。
日々の業務から学ぶ
現在の職場でもスキルアップのために、学べることはたくさんあります。
広く視野を持って社内の流れを改めて見直してみたり、活躍している上司や同僚の仕事術を見習ったり、情報交換をすることで知識や経験を増やすことができます。
視点を変えてみることでも新しく見えてくるものがあります。普段は関わらない部署の人と話してみたり、過去に会議に使った資料を時間を置いて見てみるなども発見につながるでしょう。
書籍・雑誌を読む
最近注目のテクノロジー、IoT・AI・VR・Fintechなど、最新ITトレンド情報やIT業界の動向を知るには、雑誌や書籍はとても有効です。
特に紙ベースの有料情報は、専門家が執筆しているので情報の信頼性があり、比較やまとめなど整理された情報を深く知ることができます。
Webサイトを閲覧する
最新ITトレンド情報やプログラム系の情報収集で、ネットはタイムリーな情報が取得できます。しかしネットで効率よく情報を取得するにはコツが必要です。
ITエンジニアが推奨する、ニュース・エンジニアブログ・学習/質問サイトなどのWebサイトを紹介している、エンジニアの情報収集まとめ がたいへん参考になります。ぜひご覧ください。
資格を取る
資格取得は、経験がなくても専門分野の知識を習得できます。また、面接の時には他者との差別化をはかり、一定のスキルを保持しているという客観的な保証にもなります。
スキルアップの目標設定として目指しやすく、達成感を得ることができるので挑戦してみることをおすすめします。
転職する
思い切って転職によって、スキルアップを目指すのもひとつの方法です。新たな分野での経験や実績をつくり、キャリアアップを実現することも可能です。
ただし「スキルアップを目指す」という転職理由では、不利な場合もありますので注意が必要です。社員の自己実現を重要視する会社ではない場合は、応募者が何を望むかよりも会社に対して何ができるのか、ということが重要なのです。
エンジニアとしてのキャリアを再スタートさせるために、プログラミングスクールにも通うことでスキルアップに成功したエンジニアもいます。
テクノロジースクール「テックキャンプ エンジニア転職」を受講し、キャリアアップに成功した方のインタビュー記事も合わせてご覧ください。
「転職を繰り返したプログラマーが、土日にプログラミングを再習得!圧倒的成長を遂げ、キャリア再起動に成功」
スキルアップを成功させるには
スキルアップを成功に導くにはポイントがあります。ただ漠然とスキルアップを思っているだけでは、なかなか実現できません。
「時間がない」「やる気が続かない」「思ったように成果が出ない」などの理由から、成果につながらないこともあります。
少しでも成果が出るように、ぜひおすすめしたいスキルアップのポイントをまとめました。
キャリアビジョンを明確に描く
キャリアビジョンを明確に描くとスキルアップへの意識が大きく変わります。なるべく具体的に理想とする自分をイメージしましょう。その自分のイメージ通りになれるよう努力するモチベーションが湧いてきます。
また、弱点を克服した姿、さらには3年後、5年後、10年後の将来のビジョンと細かく目標を思い描きましょう。
こうする事によって、日々のやるべき事が見えてくるはずです。
足りないスキルを把握する
今の自分はどのレベルなのかをはかるために、客観的な判断が必要です。第3者の意見も参考にしながら自分の強み、弱みを書き出し、必要なスキルが何かを判断しましょう。
必要だけど足りないスキルは、スキルアップの優先課題となります。弱みを克服できれば新たな自信へとつながり、さらに次のステップへと進むことができます。
実行可能で具体的な目標を立てる
「毎日1時間は最新技術の情報収集に使う」「1ヵ月に5冊はプログラミングに関する本を読む」など数値化した目標設定や期限を設けることが大切です。目標を少しずつ達成していくうちに、いつのまにか大きく成長しているはずです。
そのためには無理のない実行できるスケジュールを立てましょう。
進捗をチェックする
目標やスケジュールどおりにうまく進んでいるか、必ず進捗をチェックしましょう。表やメモなどで管理し、過去の自分と照らし合わせながら現状を把握してみてください。うまく進んでいなければ、無理のない計画かどうか見直しが必要です。
周辺分野スキル向上におすすめの資格4選
あらゆる分野に関わるITエンジニアの方へ業務に役立つ、おすすめの資格4選をご紹介します。
TOEIC
英語のコミュニケーション能力をはかる、150か国、総受験者数280万人の世界基準のテストです。
TOEIC基準は英会話の実力をはかる指標として広く活用されています。大学の推薦試験や就職試験時にもTOEICの点数で英語力を測る大学・企業は日本国内でも多いです。
試験日程:年10回(1・3・4・5・6・7・9・10・11・12月)全国80都市
受験料:公式サイト参照
画像出典:TOEIC
日商簿記検定
資格試験人気第1位の簿記検定は年間40万人が受験しています。
簿記3級の資格は、会計の原理や企業の経営状態を見る基本的な知識を身に付けることができます。 簿記1級まで獲得すると、公認会計士や税理士の資格試験を受けることもできるようになります。
試験日程:6月・11月・2月(1級なし) 各地の商工会議所
受験料:公式サイト参照
画像出典:日商簿記-商工会議所検定試験
中小企業診断士
幅広い分野の知識を必要とする経営コンサルタントの国家資格です。
経営からマーケティング、財務会計、法務、物流や生産の流れなどビジネスに関するあらゆる知識を網羅する難易度の高い資格です。
試験日程:第1次試験8月 第2次試験(筆記10月/口述12月)
受験料:公式サイト参照
※詳細についてはHPをご覧ください 「中小企業診断士試験 – 中小企業診断協会」
FP技能検定
ファイナンシャルプランナー技能検定とは、年金や保険、税金、不動産、相続や金融資産などお金と暮らしに関わる知識を幅広く取得できる資格です。
3級FP技能資格は合格率が50~70%と、初めての方でも比較的取得しやすい人気の資格です。
試験日程:1月・5月・9月
受験料:公式サイト参照
画像出典:FP技能検定 | 一般社団法人 金融財政事情研究会
【ITエンジニア向け】専門分野スキル向上におすすめの資格5選
もっとエンジニアリングスキルを磨きたいITエンジニアの方へ役に立つ、おすすめの資格5選をご紹介します。
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情報処理技術者試験
情報処理技術者試験はIT業界の登竜門と言われ、対象者別レベル別の各試験の総称です。
ITエンジニアが選ぶキャリアアップに役立った人気の資格、1位は基本情報技術者試験、2位は応用情報技術者試験です。
※参考:ITエンジニアが選ぶ実務/キャリアアップに役立つ資格ランキング
試験日程:春秋(ITパスポートのみ随時)
試験内容:ITパスポート試験、情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験(8区分)
画像出典:IPA 情報処理技術者試験
CCNA/CCNP
シスコ技術者認定とは、シスコシステムズ製品の技術者認定です。ネットワーク関連やソリューションの能力を実証する人気の資格です。
試験日程:月~金曜毎日実施 全国のピアソンVUEの公認試験会場
試験内容:CCNA アソシエイトレベル(基礎レベル)
CCNP プロフェッショナルレベル(中級レベル)
画像出典:CISCO シスコ技術者認定
Oracle Master
Oracle Masterとは、日本オラクル社によるオラクル製品のデータベース認定試験です。
データベースの運用・管理・SQLの知識を取得できます。世界トップトップシェアを誇るデータベースソフトウェアです。
試験日程:随時 テストセンター/オンライン
試験内容:ORACLE MASTER Platinum 実技試験、11g OCM / 11g OCMU / 12c OCMU / 12c OCM
※詳細についてはHPをご覧ください 「ORACLE JAPAN」
LinuC
ITエンジニアが取得したい資格NO.1です。Linuxは、スーパーコンピューターから手元のスマートフォンやIoT機器まで多方面で使われるほか、インターネットのサービスには必須のサーバーのOSでも圧倒的なシェアを誇ります。
そのような中においては、Linuxの技術を身につけておくことは求められる人材になるための第一歩ともいうことができます。
試験日程:随時
試験内容:LinuCレベル1、レベル2、レベル3
※詳細についてはHPをご覧ください 「Linux技術者認定 LinuC」
PMP
PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)とは、PMI本部によるプロジェクトマネジメントの世界標準の認定資格です。
多くの企業でプロジェクトの管理技能者が不足していると言われています。資格を取得後、すぐに仕事に活かせるでしょう。
試験日程:随時 各地試験会場
※詳細についてはHPをご覧ください 「PMI JAPAN PMI試験・資格について」
まとめ
ITスキルアップは自分のエンジニアとしての価値を上げることができます。
どこでも稼げる強いビジネスパーソンになろうと努力すれば、たとえ転職しなくても社内での立ち位置が変わっていく可能性すらもあるのです。
ITエンジニアにとってエンジニアリングスキルだけでなく、基本的なビジネススキルもたいへん重要です。
必要なスキルを見定め、確実に自分のものにして夢を実現しましょう!
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