コロナ禍のなかで外出する際に「自分は今、3密になっていないだろうか?」と気になる場合があるでしょう。
そんな時には、3密の環境にいるかどうかをすぐに判定できる「3密チェッカー」がおすすめ。
この記事では、19歳の学生プログラマーのラビットプログラムさんが開発したコロナ対策アプリ「3密チェッカー」とは何かと使い方について解説します。
この記事の目次
3密チェッカーとは
まず、3密チェッカーが、新型コロナウイルスの感染防止にどのように役立つアプリなのかについて解説します。
3密(密閉・密集・密接)の環境にいるかを判定するスマホアプリ
自動で3密状態を記録できるアプリを作りました!
測定データを元に、1日に接触した人数や密割合グラフ、危険度分布マップ機能でいつどこが危険だったかを確認できます。このアプリは、政府の接触確認アプリ(COCOA)と違って、自分だけインストールしていれば機能します!https://t.co/wFrwROnxpw pic.twitter.com/QD9dAbliZN
— ラビットプログラム (@Rabbit_Program) July 9, 2020
3密チェッカーは、その名の通りに密閉・密集・密接の3密の環境にいるかをチェックできるAndroid対応のスマホアプリです。
Bluetoothやスマホのマイクを利用して、周囲の状況を計測します。
これまでの3密の履歴、危険度が高かった日、危険度マップなどを蓄積データから確認できる機能などを実装。
自分に合った新型コロナウイルスの対策に役立つ幅広い情報が入手できる優れもののアプリです。
COCOAと併用すると新型コロナウイルス対策として効果が期待できる
3密チェッカーは、政府が提供するCOCOAと併用すると新型コロナウイルス対策として効果が期待できるでしょう。
開発者であるラビットプログラムさんは、COCOAでは足りないと感じた部分を補完するためにこのアプリを開発したという経緯があります。
COCOAは陽性者との接触履歴を確認できますが、その場で自分の操作での確認はできません。
それに対して3密チェッカーは、自分だけインストールすればすぐに3密を確認できる点が大きく異なります。
COCOAとは違った仕組みで3密を計測していることも重要なポイント。COCOAの代替ではなく、ラビットプログラムさんは3密チェッカーを機能を補完するアプリといちづけています。
ラビットプログラムさんによる「3密チェッカーアプリ 特設サポートページ」も開設されています。アップデートなどの最新情報が知りたい人はこちらもチェックしましょう。
3密チェッカーアプリ 特設サポートページ | ラビットプログラム
ラビットプログラムさんがどのような想いで3密チェッカーを開発したか知りたい場合には、Qiitaに投稿された記事をぜひご覧ください。
政府の接触確認アプリ(COCOA)の機能を補完するアプリを作ってみた(3密チェッカー) @Rabbit_Program – Qiita
iPhoneで利用できるiOSアプリの開発も検討中
ラビットプログラムさんは、iOS向けの3密チェッカーの開発にも挑戦しているようです。
素晴らしいアプリなので、ぜひAndroidだけでなくiOSの3密チェッカーもリリースしてほしいですね。
3密チェッカーアプリについて多くの方から反響をいただき、初めて250RTを超えました!
そして実際にアプリをダウンロードしてくださった皆様、本当にありがとうございます。現在追加機能の開発を行っておりますので、次のアップデートまでお待ちください。
また、iOS向けアプリもテスト中です! pic.twitter.com/S6sVEB37Yw— ラビットプログラム (@Rabbit_Program) August 5, 2020
3密チェッカーの仕組み
3密チェッカーが密閉・密集・密接を測定する仕組みについて解説します。
3密チェッカーは、3密の状態を以下の仕組みで判定しています。
- 密閉:スマホのマイクで周囲の騒音レベルを測定して判定
- 密集:自分の周囲のBluetoothデバイス数で判定
- 密接:自分の周囲にあるBluetoothデバイスの電波強度で判定
3密チェッカーは、COCOAとは異なり、GoogleとAppleが共同開発したAPIである「Exposure Notification」を使用した機能を実装していません。
COCOAではAppleとGoogleが共同で開発したAPI「Exposure Notification」を使用してメイン機能を実装していますが、このアプリはこのAPIは一切使用していません。
というか、個人がこのAPIを自由に使用することはできないようになっています。
引用元:政府の接触確認アプリ(COCOA)の機能を補完するアプリを作ってみた(3密チェッカー) @Rabbit_Program – Qiita
COCOAとは違うアプローチで新型コロナウイルス対策を行うアプリと捉えるとよいでしょう。
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位置情報はWi-Fiや基地局の情報から取得
バッテリーの省電力対策のために、危険度マップに利用される位置情報の取得はGPSを使用しない方式に変更されました。
3密チェッカーの使い方
3密チェッカーの使い方をそれぞれの項目ごとにわかりやすく解説します。
インストールと初期設定
3密チェッカーをインストールして、機能を有効にする初期設定を行いましょう。
アプリをインストール
まずは、Google Play ストアから3密チェッカーのアプリをインストールしましょう。
※2020年10月23日現在は、Googleによって配信が停止中。サポートページには復旧作業中とありますので、再公開を待ちましょう。ちなみに私のスマホにインストール済みのアプリは使用できています。
3密チェッカーにスマホへのアクセスの権限を許可する
3密チェッカーの機能を有効にするためには、マイク・Bluetooth・位置情報へのアクセスが必要。
内容を確認して問題なければ、「次へ」をタップします。スマホによっては、「許可」をタップしても権限が許可されない場合も。
そのような場合は、「設定を開く」から3密チェッカーのアプリの設定を開き、「権限」をタップ。
それぞれの項目をタップして、権限を「許可」に変更してください。
設定が完了したら、「再度確認する」をタップ。問題なく権限が付与できていれば、「準備ができました」という画面が表示されます。とてもわかりやすいですね。
「開始」をタップして、早速3密チェッカーを使ってみましょう。
電池の最適化を無効にする必要あり
3密チェッカーで環境を自動測定するためには、電池の消費を抑えるバッテリーの最適化を無効にする必要があります。
3密チェッカーのバックグラウンドでの接続を「許可」に変更してください。
ホーム画面の操作方法と見方
初期設定が完了したら、ホーム画面での操作方法と画面の見方を覚えましょう。
すれちがいと密接の人数を確認する
ホーム画面には、昨日と今日の「すれちがい」「密接」だった人の人数が表示されます。
すれちがいは1日の新規密集人数、密接は1日の新規密接人数を合計した数字です。
すれちがいと密接の人数を確認すると、自分がどの程度新型コロナウイルスの感染リスクのある状況にあったかを理解する目安になるでしょう。
3密の環境かチェックする
3密の環境かチェックする方法を解説します。
自動で3密の状態をチェックしてくれる
3密チェッカーは初期設定を行えば、特に操作を行う必要はありません。15分おきに周囲の環境を測定してくれます。
今すぐ3密かチェックする
今すぐ3密かチェックしたい時は、「ホーム」タブで「今すぐ3密状態をチェック」をタップします。
3密の状態かどうかだけではなく、その詳細や周囲のCOCOAをインストールしている人の人数も表示されます。
この今すぐ3密かチェックできる機能は、COCOAとの大きな違いだと感じました。
3密の詳細情報を確認する
「詳細」のタブでは、3密に関する詳細情報が確認できます。
基本として確認できるのは、以下の情報です。
- 1日の3密割合
- これまでの3密割合
- 今日の危険度
- これまでの日別危険度
- 1日の時間別密状況
その他にも「蓄積データからの危険度分布マップ」「過去20日分の詳細データ」などが確認できます。
「蓄積データからの危険度分布マップ」を確認する
「詳細」のタブの上部のメニューから、「蓄積データからの危険度分布マップ」をタップ。
蓄積データを元に、1密以上の場所にピンが立った危険度分布マップを確認できます。
青のピンは1密、黄色のピンは2密、赤のピンは3密を表しており、視覚的に危険度が判別可能です。
「過去20日分の詳細データ」を確認する
「詳細」のタブの上部のメニューから、「蓄積データからの危険度分布マップ」をタップ。
確認したい日付を選ぶと、時間ごとの詳細データが表示されます。
こちらも、危険度マップと同様に色が分かれて表示されるのでとてもわかりやすいです。
0密が青で、1密、2密、3密と危険度が上がると黄色から赤に色が変わっていきます。
新型コロナウイルスに関する最新情報を確認する
「最新情報」のタブでは、日本全国の新型コロナウイルスに関する最新情報や全国の新規感染者数の一覧グラフを確認できます。
日本全国の新型コロナウイルスの最新情報では、都道府県ごとの最新情報が確認可能。
2020年8月の時点で確認できるのは東京都と愛知県のみでした。
2020年10月現在は、47都道府県の新型コロナウイルスに関する最新情報が確認できます。
新規感染者数の一覧グラフは、ESRIジャパンの新型コロナウイルス 対応支援サイトのデータを元に表示されます。
メールアドレスでサインインする
「共有」タブで、「メールアドレスでサインイン」をタップすると3密チェッカーにサインインができます。
サインインを行うと、COCOAの普及率を調べるプロジェクトに参加が可能です。
アプリ内購入を行う
さらにアプリ内購入を行うと、日本全国のCOCOAの普及率も確認ができるように。アプリ内購入には、ホーム画面の広告が非表示になるというメリットもあります。
3密チェッカーを使ってみて便利だと感じた人は、開発の支援を行うという意味でアプリ内購入やアプリからの寄付も検討しましょう。
スマホのバッテリーの消費が気になる時には
3密チェッカーは基本的に常に有効にするものです。そのため、バッテリーの消費が気になるという人もいるでしょう。
そのような時に役立つ3密チェッカーで自動測定しないWi-Fi・時間帯を設定する方法などを解説します。
電池の消費を抑える上で覚えておきたい使い方です。
移動した場合のみ測定するを有効にする
まず、バッテリーの消費を抑えたいのであれば、移動した場合のみ測定するという設定を有効にしておきましょう。
「設定」タブの「」を有効にすればOKです。
自宅や職場など、同じ場所にいる時に3密チェッカーのバッテリー消費を抑えたい時に効果的です。
自動測定しないWi-Fiを設定する
「設定」のタブから、「自動測定しないWi-Fiを設定」をタップ。対象のWi-Fiを選択すればOKです。
自宅のWi-Fiなど、3密にならない場所を設定しておくとよいでしょう。
自動測定しない時間帯を設定する
「設定」のタブから、「自動測定しない時間帯を設定」をタップ。自動測定を停止する時刻と再開する時刻を設定します。
夜間の寝ている時間などを設定するとよいでしょう。
3密チェッカーの今後のアップデートについて
3密チェッカーは、COCOAの足りない部分を補うような機能がすでに実装されています。
今後のアップデートではどのような機能が実装されるのでしょうか。
家族間のデータ共有・全国の危険度のヒートマップの機能追加を検討中
2020年8月現在、3密チェッカーのアプリを確認すると、家族間のデータ共有によって二次感染を防止する機能や日本全国の危険度ヒートマップの機能の追加を検討しているとあります。
1人が感染して家族全員に感染が拡大することを避けるのは簡単ではないと思うので、ぜひ機能を追加してほしいところです。
その他の追加予定機能について
3密チェッカーは上記以外にも、さまざまな機能を追加予定です。
以下にまとめましたので、参考にしてください。
- 自動測定の間隔設定
- マイクなしで密集・密接のみを測定
- 危険度分布マップでピンを立てる密状態を選択
- 感染リスクが高かった順に並び替えて詳細を確認
新型コロナウイルス対策にCOCOAと3密チェッカーを併用しよう
新型コロナウイルス対策に、3密チェッカーはとても役立つアプリです。
3密チェッカーはCOCOAとは異なる仕組みで開発されていますので、併用するとさらに新型コロナウイルス対策として効果的と言えるでしょう。
ぜひ、この機会に3密チェッカーとCOCOAをどちらもインストールしてください。
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