最近「5G」という言葉をよく見聞きするようになりました。しかし、具体的にどのような状況になっているのか、把握していない人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では5Gがいつからスタートするのか、今後の動向について解説していきます。
※この記事に書かれている内容は執筆時点(2020年7月)の情報であることに注意してください。
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この記事の目次
日本で5Gは2020年3月にスタート
まず、NTTドコモが3月25日に先陣を切ってサービスの提供をスタートしました。それに続いて、KDDI、ソフトバンクがサービス提供をスタート。
また、新たにモバイル通信業界に参入した楽天モバイルも2020年9月頃のサービススタートを予定しています。
世界全体で見た場合、日本はアメリカや韓国などよりも、一年遅く5Gサービスをスタートしています。
当初日本では、東京オリンピックの開催に合わせて5Gサービスをスタートする予定でいました。
一方世界では、5Gは企業、自治体、ひいては国家にとっても重要なネットワークであるという認識が2018年頃に広まりました。
それによって、多くの国が予定を前倒しする形で2019年に5Gサービスをスタート。そして、結果的に日本が他国よりも出遅れる形になったのです。
都市部を中心に提供開始
日本では、都市部を中心にサービスの提供をスタートしています。
具体的には、各携帯電話ショップ・空港・駅といった公共施設を中心に利用可能な状況となっています。
5Gの対応エリアが局地的である原因は、技術的な問題です。
5Gはその特性上、4Gのように広範囲のエリアをカバーするのに向いていません。そのため、4Gよりも多く基地局を設置する必要があり、そこに時間を要しているのです。
また、衛星通信で利用される電波と干渉する恐れがあることも、整備の手間となっています。
このように、日本全国で一斉にスタートを切るのではなく、段階的にサービスを展開しています。
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2024年には4人に1人が5Gを利用する
IDC Japanが発表した、国内5Gサービス市場の予測によると、5Gネットワークの回線数は2024年までに6,024万回線に達すると予測されています。
つまり国内モバイル通信サービス全体で見ると、2024年までに5Gは全体の26.5%を占めることになります。
言い換えれば、国民の4人に1人が5Gを利用できる状態になるということです。
しかし、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、5G端末の供給、IoTプロジェクトの進捗に遅れが生じるなど、当初の予測よりもマイナスになるのではという見方もあります。
5Gの利用には対応端末が必要
5Gを利用するには、5Gに対応している端末が必要です。
現在、ドコモ・au・ソフトバンクがそれぞれ、5Gに対応しているスマホを発売しています。
シャープのAQUOS R5G、サムスンのGalaxy S20が、5Gサービススタートとほぼ同時期に発売され、続いてソニーのXperia 1 II、LGのV60 ThinQ 5Gが発売を開始。
一方で、iPhoneは2020年7月現在、発売される情報は出ていません。そうなると、いつごろ発売されるのかが気になるところです。
開発元であるAppleは、毎年9月ごろに新機種を発表するのが恒例行事となっています。それに従うのであれば、2020年9月に5G対応のiPhone「iPhone 12(仮称)」が発表されると考えるのが自然でしょう。
しかし、今年は新型コロナウイルス感染症の影響もあって、発売時期が10月・11月に後ろ倒しになる可能性があります。
世界各国の5Gサービス開始状況
各国の状況について、詳しく解説していきます。
アメリカ
アメリカでは、4大キャリアの1つであるVerizonが先陣を切って、2018年の10月1日に5Gサービスをスタートした。
最初は、ヒューストン、ロサンゼルスなど4都市でサービスを展開し、現在は30都市以上にまで拡大しています。
また、Sprint・AT&T・T-Mobileも2018~2019年から、アトランタやニューヨークなどの都市部を中心に5Gサービスを展開。
このように、アメリカでは日本よりも1年近く早く5Gサービスをスタートしているのです。
しかし、今の日本と同じように、利用できるエリアは都市部に限られているのが現状です。
韓国
韓国では、2019年4月に各キャリアが一斉に5Gサービスをスタートしました。
当初の予想を上回る勢いで加入者が増えていますが、その一方で通信が不安定であること、利用できるエリアが狭いことなどが指摘されていました。
現在は、各キャリアが問題点の改善に乗り出している状況です。基地局を増やすなどの対応により、局地的ではありますが1Gbpsを超える通信速度を出せるようになりました。
韓国は、5Gネットワークをベースにした10個の中核産業、デジタル医療・スマートシティなど、5つのサービスの育成に注力することで、2026年までに世界の5G市場の15%を占めることを目標にしています。
中国
中国は当初、2020年に商用化を目指したのですが、それを2019年11月に前倒ししてサービスをスタートしました。
中国の50都市では、16万基を超える基地局が設置されており、他国を凌駕するほどの勢いでサービスを展開しています。
順調に普及が進めば、2020年末における5Gネットワークに接続する端末の数は、中国が世界の約7割を占めることになります。
今後の5G動向に注目しよう
この記事では、2020年7月時点における、日本および海外の5Gの動向について解説してきました。
新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつも、着実に5Gは普及しつつあります。わたしたちの生活を一変させる5Gの今後の動向に注目です。
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