テレビや動画の視聴、画像の管理など、パソコンでは様々なデータを扱います。
そうした各データの保存や、バックアップの際に活用されるのが外付けハードディスクドライブ(HDD)です。
ひと言で外付けハードディスクドライブといっても、種類も機能も実に様々。
本記事では、据え置き型・ポータブル型それぞれでおすすめの外付けハードディスクドライブを紹介します。
また、外付けハードディスクを販売している主要メーカーや機種の選び方、取り外し方など使用上の注意点も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
パソコン用外付けハードディスクドライブ(HDD)とは
外付けハードディスクドライブとは、パソコン内蔵の記憶媒体とは別に外付けするハードディスクのこと。
USBケーブルなどを使用してパソコンと接続するだけで利用できるので、誰でも簡単にデータを保存する領域を増やせます。
ストレージ容量の確保やバックアップに最適
データ保存の際に、パソコンに内蔵されているハードディスクドライブやSSDの容量をすべて使ってしまうことは望ましくありません。
また、バックアップデータを同じパソコン内に置いておくことはリスクがあります。
パソコン内のストレージ容量に余裕を持たせつつ、パソコンの外部にバックアップを保存したい場合、外付けハードディスクドライブが最適でしょう。
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据え置き型とポータブル型の2種類がある
外付けハードディスクには、据え置き型とポータブル型の2種類のタイプがあります。まずは両者の違いを確認していきます。
据え置き型
据え置き型は、会社や自宅など一定の場所で使うのに適した外付けハードディスクドライブです。
転送速度が速く、容量が4TBや6TBと比較的に大きいのが特徴で、動画や写真、パソコンのデータを丸々バックアップするなどに向いています。
ですが、電源が必要でサイズも大きなものがほとんどなので、持ち運ぶには不向きだと言えます。
ポータブル型
こちらのタイプは、持ち運ぶことを前提とした外付けハードディスクドライブです。専用の電源を必要とせず、ケーブルでパソコンなどに接続するだけで利用できます。
転送速度や容量の大きさは据え置き型の方が上ですが、出張などで外出の多いビジネスマンにとっては、ノートパソコンと一緒に携帯でき便利でしょう。
注意点として、ハードディスクドライブは衝撃に弱い傾向にあります。ですので、ポータブル型を選ぶ際には、耐衝撃や耐振動など耐久性の高いモデルを選ぶことをおすすめします。
パソコンの外付けハードディスクドライブ(HDD)5つの主要メーカー
各メーカーごとに様々な特徴があります。
I-O DATA
I-O DATAは、主にパソコン周辺機器を製造・販売している老舗メーカーです。
据え置きタイプやポータブルタイプ、テレビ録画対応ハードディスクドライブまで、数多くの機器が揃えられているのが特徴です。
はじめて外付けハードディスクドライブを購入するならば、I-O DATAの製品から選べばまず間違いないでしょう。
BUFFALO
こちらもI-O DATAと並ぶ、国内老舗のメーカーです。安価なパソコン周辺機器と言えば「BUFFALO」と思いつく方も多いのではないでしょうか。
外付けハードディスクドライブのラインナップは豊富で、価格もお手頃なものが多いです。
2019年度のBCNアワード最優秀賞を獲得するなど、優れた製品づくりが多くの消費者から支持されている、おすすめメーカーの1つです。
TOSHIBA
知らない人はいないであろう、日本を代表する大手の電機メーカーです。
外付けハードディスクドライブ製品の信頼度もとても高く、500GBから6TBの大容量まで数多く揃えられています。TOSHIBAにはテレビのブランド「REGZA」がありますので、テレビ録画用のハードディスクドライブも豊富です。
このREGZAと接続できる外付けハードディスクドライブのほか、パソコンでも使えるCANVIOシリーズなどが展開されています。
WESTERN DIGITAL
デスクトップ向けの「My Book」シリーズ、ポータブル型の「WD Element Portable」、ゲーム用の「WD_BLACK」など、用途別に最適化した機器を展開しているのが特徴です。
また、ポータブル型の「My Passport Ultra」シリーズには、データを暗号化するセキュリティ機能も搭載されていますので、大事なビジネス文書を保管しておきたい方にはピッタリな製品です。
ELECOM
ELECOMは、パソコンやテレビ向けのハードディスクドライブだけでなく、ビデオカメラ用やスマートフォンのバックアップ向けの製品も取り扱っています。
幅広い使用目的に合わせて、最適な製品を選べるのが特徴と言えます。
据え置き型のおすすめ外付けハードディスクドライブ(HDD)4選
まずは、据え置き型のおすすめ外付けハードディスクドライブからみていきましょう。
BUFFALO HD-CD4U3-BA
「手頃な価格でかつ長時間のテレビ番組の録画を行いたい」方にうってつけの製品が、BUFFALOのHD-CD4U3-BAです。
記憶容量は4TBあり、パソコンのデータを丸々バックアップするにも十分な容量と言えます。
また、ファンレス設計や防振シリコンゴムによるフローティング構造が採用されているので、動作音も気にすることなく利用できるのも特徴の1つです。
TOSHIBA HD-EF20TKB
HD-EF20TKBは、テレビ番組の録画にも最適な2TBの外付けハードディスクドライブです。WindowsパソコンとUSBケーブルで接続して使用します。
電源を切れば本体の電源も自動で落ちる「パワーオフ機能」が搭載されているなど、使いやすさに配慮されておりおすすめです。
I-O DATA EX-HD4CZ
EX-HD4CZは、外部に熱が伝わりにくくするために、本体内部に断熱材を採用しています。また不要なスペースをなくすことで、熱がこもりにくくしている点も特徴です。
防振を考慮した設計で、冷却性能・静音性能も兼ね備えられているので、データを確実に守りたいという方におすすめのハードディスクドライブです。
WESTERN DIGITAL WDBFBE0160JBK-JESN
ミラーリング機能やバックアップ機能を重視する方におすすめなのが、WESTERNDIGITALのWDBFBE0160JBK-JESN。
ハードディスクドライブ2基を内蔵した16TBの大容量な外付けハードディスクです。
RAID0モードでは、USB Type-Cポートを使用して、最大360MB/秒のデータ読み取り速度を実現。RAID1モードは、ミラーリング機能にも対応しています。
ポータブル型のおすすめ外付けハードディスク(HDD)4選
I-O DATA HDPX-UTA1.0B
全面アルミボディでUSB 3.0対応のポータブル型ハードディスクドライブです。手のひらサイズで持ち運びもラクラク。
USBバスパワー駆動方式のためACアダプターが必要なく、ケーブル1本で使用できる手軽さが魅力です。
Windows・Macどちらのパソコンにも対応しています。
ELECOM ELP-ZS010UWH
米国国防総省が制定した基準をクリアした、頑丈さが魅力の外付けハードディスクドライブです。衝撃吸収ダンパーやダブルレイヤー構造で、全方向の衝撃から大切なデータを守ります。
USB3.0仕様で様々な機器に簡単に接続が可能で、ファンレス構造で動作音も気になりません。Windows・Macのどちらにも対応しています。
TOSHIBA HD-TPA4U3-B/N
WindowsとMacどちらのパソコンにも対応できる点が特徴です。
また、接続インターフェースによりLEDの点灯色が変化します。USB3.0認識時は「青」、USB2.0認識時は「白」となり接続状態が一目でわかります。
WESTERN DIGITAL WDBKYJ0020BSL-WESN
AppleのTime Machineにも対応しているので、Mac製品と相性のよい外付けハードディスクドライブです。
また、データを保護するため、暗号化やパスワードによるロックが可能です。持ち運ぶ際にはロックをかけて持ち運びと万一の際にも安心できるでしょう。
パソコン用外付けハードディスク(ハードディスクドライブ)の選び方
ここでは購入するにあたり、意識するべきポイントを解説していきます。
ストレージ容量
やはり最初に確認すべきポイントはストレージ容量でしょう。保存するデータ量や用途にもよりますが、どのくらいの容量を保存できるかは確認必須項目となります。
動画などのサイズが大きいファイルをメインで保存するなら4TB以上の据え置き型をおすすめします。最近の据え置き型は、そのほとんどが4TB以上のデータを保存できます。
以下は、容量1TBあたりの目安となるデータ内容です。参考にしてください。
データ使用量の目安:音源データを保存する場合(1TB)
MP3:約20万曲の音楽を保存できます。
ハイレゾ音源:約2,500曲程度の音楽を保存できます。ハイレゾ音源を大量に保存するならば、外付けハードディスクドライブも大容量のものが必要となります。
データ使用量:録画データを保存する場合(1TB)
4K:約65時間程度の録画データを保存できます。4Kの録画データを保存したい場合は、大容量の外付けハードディスクドライブを購入するべきです。
地デジ:約129時間(丸々5日分ぐらい)を保存できます。また画質を落として保存するならば、多少保存できる時間は増えることでしょう。
対応OS
対応しているOSの確認もしておく必要があります。
OSがあっていても、バージョンによっては構成ファイルが異なりますので注意が必要です。これはWindowsにもMacOSにも言えることです。
購入を検討している外付けハードディスクドライブが、自分が使用しているOSに対応しているのかどうかはきちんと確認しておきましょう。
接続方式
外付けハードディスクとパソコンとの接続で、一番使われているのがUSBケーブルです。
USBの規格によっては、転送速度が異なります。USB3.0が5Gbps、USB2.0が480Mbpsですので、データ転送をスムーズに行いたい方にはUSB3.0を導入することをおすすめします。
また、Thunderboltで接続するモデルでは、理論上USB3.0モデルよりもさらに高速な40Gbpsのデータ転送が可能です。
便利な機能
ハードディスクドライブには、他にも覚えておきたい便利機能があります。
ここでは、ミラーリング機能とNASについて解説します。
ミラーリング機能
ミラーリング機能とは、1つの製品内にある2基のハードディスクドライブに同じデータを自動で複製してくれる便利な機能です。
片方のハードディスクドライブが不具合を起こしても、もう片方に同じデータがあるのでバックアップとして利用することができます。
大切なビジネス関連のデータなどを保管しておくには、ミラーリング機能の搭載の有無は確認しておくべきポイントだと言えます。
NAS(ネットワークハードディスクドライブ)
通常の外付けハードディスクドライブは、USBケーブルで接続して使用するのでパソコン1台での利用となります。
これとは別に、ネットワークに接続して利用するハードディスクのことをNASと呼びます。
同一ネットワークに接続されているデバイスであれば、パソコンやスマホといったツールや台数に関係なくハードディスクを利用できます。
NASはどちらかというと個人で利用するよりも、職場など多数の人が同じハードディスクを使用してデータの保存、共有を行いたい場合に利用する場面が多くなります。
パソコン用外付けハードディスク(ハードディスクドライブ)使用上の注意点
次に、使用するにあたっての注意点を確認しておきましょう。
外付けハードディスクは外し方や取り扱いに要注意
外付けハードディスクドライブを取り外す場合には注意が必要です。万一作業中に接続を抜いてしまうと、データが壊れる恐れがあります。
お使いのOSがWindowsでしたら、通知領域から「取り出し」の操作を行いましょう。MacOSでは、外付けハードディスクドライブのアイコンをゴミ箱にドラッグしてから取り外します。
また、外付けハードディスクにも寿命があります。その寿命は約1万時間(約3~4年)と言われています。なるべく寿命を延ばして長く使用したいものです。
寿命を延ばすために、以下の点に注意しておくことをおすすめします。
- 振動や衝撃を与えないようにする
- 電源のON・OFFを必要以上に繰り返さない
- 発熱を抑えるために、冷却器などを導入してみるのもあり
- 直射日光にあたらないようにする
データを守る外付けハードディスクドライブが故障してしまっては、元も子もありません。
普段からその取り扱いには注意しましょう。
パソコン用・テレビ録画用で共用はできない
外付けハードディスクドライブは、パソコン用とテレビ録画用での共用はできません。
テレビ録画用ハードディスクドライブは、テレビと一度接続して初期設定を行うと、パソコンと接続して利用することができなくなります。
ですので、テレビとパソコン用のハードディスクドライブは必ず別々にして使いましょう。
データのバックアップにはさらなる+αを
「外付けハードディスクドライブにだけバックアップデータを置いておくのは不安」と感じる方も多いのではないでしょうか。
機器である以上寿命は必ずきますし、想定外の停電や落雷の影響で故障することも十分にあり得ます。データのバックアップには、念には念を入れておきましょう。
そこでおすすめなのが、上述したNASやiCloud・Google ドライブといったクラウドストレージサービスです。バックアップを二重に行うことでリスクを回避することができます。
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外付けハードディスク(HDD)でストレージ容量&バックアップ問題を解決
一方で、記憶媒体ですのでちょっとした衝撃でもデータが破損する恐れがあることは忘れてはいけません。
企業にとっても個人にとってもデータは大切な資産となりますので、外付けハードディスクの取り扱いには十分に注意をしましょう。
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