あなたは手取りが少ないと感じて悩んでいませんか?
また、年収と手取りの違いはわかるけど、どういった税金が引かれているのか実はよくわかっていないという人もいるかもれません。
「年収と手取りの違いや、どんな税金がかかるかがわからない」
「手取り額を上げる方法を知りたい」
「自分の生活はもちろん家族の生活を支えるためにも手取り額を増やしたい」この記事では、年収と手取りの違いといった給料についての解説や、手取りを上げるための方法について解説します。
この記事の目次
この記事のまとめ
年収と手取りの違い
年収とは、1年間でもらえる給料の総額のことです。
手取りはそこから各種税金や社会保険料などを引いた金額のことです。
年収に対して手取りはいくらになるか
だいたい年収の75~80%くらいが手取り額となります。
例えば、年収300万円の人の場合でしたら月収は25万円となります。
そこから各種税金や社会保険料などを引いた毎月の手取りは20万円程度となります。
年間の手取り額は240万円程度となります。
手取り額を上げるには
手取り額を上げる考え方としては「給与額を増やす」か「控除を利用して引かれる税金の負担を減らす」の2つがあります。
主な方法として「昇進・昇給する」「(家族がいる場合)配偶者に働いてもらう」「副業を行う」「転職をする」といった方法が考えられます。
転職するならエンジニアがおすすめ
もし手取り額を上げるために転職を考えているのであれば、エンジニアへの転職がおすすめです。エンジニアは人材不足で引く手数多な職種であり、他の職種と比べると求人数も比較的多いです。
また、習得しているプログラミング言語によっても高収入を狙うことが可能です。例えば、まだまだ技術者の少ないScalaやKotlin、Swiftなどは需要が高く、使えるエンジニアの給与も高くなりやすいです。
近年あらゆる業界から注目を集め、導入されているAI(人工知能)の開発にも使えるPythonが書けるエンジニアの需要も高まっています。
また、エンジニアへ転職することで、プログラミングを使った副業や、将来的には独立して起業やフリーランスといった働き方も狙うことが可能です。
年収とは
年収とは、1年間でもらえる給与の総額のことです。
年収には以下のようなものが含まれます。
・基本給
・各種手当(交通費、役職手当、資格手当など)
・夏季賞与や冬期賞与、業績賞与といったボーナスなど
上記より、各種税金や社会保険料が天引きされる前の年間の給与額のことを年収といいます。
エンジニアの場合、自身のスキル向上や対外的にスキルを証明することを目的として、基本情報技術者や応用情報技術者といった情報技術系の資格などを取得している場合が多いです。
会社によっては、社員にそのような資格取得を推奨するために、毎月の給料に対して上乗せされる「資格手当」制度や、資格に合格したときに一時金として支給される「合格報奨金」制度を導入しています。
難易度の高い資格ほど資格手当や合格報奨金の支給額は高くなります。
こうした資格手当や合格報奨金なども年収に含まれます。
月給とは
月給とは1ヶ月にもらえる給与の総額のことです。
基本給の他に、交通費や各種手当などが含まれた金額のことを月給といいます。
「月給」と「月収」は同じものとして利用されることが多いですが、実際には大きな違いがあります。
月給とは「1ヶ月単位で定められた賃金」のことを指します。
「1ヶ月単位で定められた賃金」について理解するためには、基本給と各種手当という言葉の意味を理解する必要があります。
基本給とは、交通費や残業手当、役職手当といった各種手当や、インセンティブといった業績に応じて支給される給与を除いた給与のことです。
この基本給に、役職手当や資格手当といった毎月固定で支給される各種手当を加えたものを月給といいます。
月収とは年収を12ヶ月で割ったときの1ヶ月あたりの金額のことです。
ボーナスやその他の副収入を含めた合計金額を12ヶ月で割った金額のことを月収といいます。
ボーナスやその他の副収入といった収入は、毎月払われない収入なので、月給と月収は変わる場合が多いです。
つまり、毎月の給与明細に記載されているのが「月収」であり、その年に支給されたボーナスやその他の副収入を含めた合計金額を12ヶ月で割ったものが「月収」となります。
手取りとは
手取りとは、毎月支給される月給から各種税金や社会保険料などが引かれた金額のことです。
つまり、実際に受け取れる金額のことを手取りといいます。
各種税金は主に「所得税」と「住民税」の2種類です。
社会保険料は主に「健康保険」「介護保険」「厚生年金」「雇用保険」の4種類が該当します。
こうした各種税金や社会保険料は給与の支給時に差し引かれて(源泉徴収)振込まれるのが一般的です。
つまり、源泉徴収される前の金額が月給、源泉徴収された後の金額が手取りとなります。
また、手取りのことを「可処分所得」という言い方をすることもあります。
読んで字のごとく「処分することが可能な所得」という意味です。
年収を聞かれた場合「年間総支給額」を答える
もし「年収は?」と聞かれることがあった場合は、手取りではなく年間の総支給額を答えるのが一般的です。
転職の面接の際には、前職の年収を聞かれる場合もあります。
転職後の給与を決定する際の交渉材料となるからです。
手取り金額を答えてしまうと、相手と自分の認識に差が出てしまうので、総支給額を答えるようにしましょう。
もしどちらか分からなければ、素直に「額面ですか?手取りですか?」と聞いた方が間違いを防ぐことが出来ます。
年収に対して手取りはいくらになるのか
年収300万〜1000万円の手取り額
額面のおおよそ75〜80%ほどが手取りとなります。
したがって、おおよその金額を知るのであれば月収の80%が手取りだと考えることが出来ます。
例えば、独身者の場合でしたら、年収に対する月の手取り額を計算すると以下のようになります。
・年収300万円の場合、月収は約25万円 月の手取り額は約20万円
・年収400万円の場合、月収は約33万円 月の手取り額は約26万4000円
・年収500万円の場合、月収は41万円、月の手取り額は約32万8000円
・年収600万円の場合、月収は約50万円 月の手取り額は約40万円
・年収700万円の場合、月収は約58万円 月の手取り額は約46万4000円
・年収800万円の場合、月収は約66万円 月の手取り額は約52万8000円
・年収900万円の場合、月収は約75万円 月の手取り学は約60万円
・年収1000万円の場合、月収は約83万円 つきの手取り額は約66万4000円
厳密には、扶養家族の人数や前年の年収といったさまざまな要素によって控除として差し引かれる金額が変化します。
※扶養家族とは、収入のある人に養われている収入が一定の金額以下の配偶者、16歳以上の子供、親といった人たちのことです。
扶養家族がいると、所得税や住民税を計算する際に有利となる「扶養控除」を受けることが出来ます。
16歳未満の子供は子供手当の対象となるため、所得税や住民税を計算する際の扶養家族には含まれません。なお、扶養家族の中に19歳以上23歳未満の子供、70歳以上の親がいる場合には、所得税や住民税を計算する上でさらに有利となります。
また、所得税は累進課税のため、給与が高くなれば所得税率も比例して上がっていきます。
したがって、同じ額面金額であったとしても人によって手取り額は変わってきます。
年齢別の手取り平均金額
年齢別の手取りの平均額は、以下の通りです。
合わせてエンジニアの年齢別の手取りの平均額とも比較してみましょう。
・2017年の20代の平均月収は約28万8000円 月の平均手取り額は約23万400円
20代エンジニアの平均月収は約30万円 月の平均手取り額は約24万円
・2017年の30代の平均月収は約38万円 月の平均手取り額は約30万4000円
20代エンジニアの平均月収は約45万円 月の平均手取り額は約36万円
・2017年40代の平均月収は約45万円 月の平均手取り額は36万円
40代エンジニアの平均月収は約49万円 月の平均手取り額は39万2000円
エンジニアの給与が月収・手取り共に平均よりも高い水準にあることがわかるかと思います。
ここまで年収と手取りの違いや、手取り金額の平均について説明しました。
以下より、実際に手取りの金額を上げるためにどうすればいいかについて解説します。
手取りの金額を上げるには?
昇進・昇給を目指す
手取りの金額を上げるための方法として、最もベーシックなものが、現在勤めている会社で昇進・昇給を目指すことです。
企業はそれぞれの役職においてベース年収を設定している場合が多いため、昇進は最も年収アップに直結する要素であるといえます。
昇進して役職につくことで役職手当がもらえたり、基本給が上がったりなど、給与の金額を増やすことが出来ます。
総支給額が上がれば、各種税金や社会保険料が天引きされたとしても、手取り額も増えます。
昇進・昇給のためには、上司より日々の業務実績を評価され、人事部に承認を受ける必要があります。
したがって、仕事を自ら率先して行い、明確な成果を上げることが基本となります。
また、会社内のでの生活態度も昇進・昇給のためには重要な要素となります。
理由のない遅刻や欠勤をしないのは当たり前ですが、模範となるような生活態度を心がけたり、業務や社内行事においてリーダーシップを発揮するなど主体的に行動することで、周りからの評価も上がり、昇進・昇給のチャンスを掴むことが出来ます。
夫婦共働きをする
日本では、所得税において累進課税の方式が使われています。
累進課税とは、簡単に言えば収入が上がるにつれて税金額も上がっていく制度のことです。
正確には、収入が増えたぶんだけ比例して税金額も上がっていくのではなく、一定額を超えるごとにその超えた部分に対して高い税率をかけるという超過累進税率方式が採用されています。
例えば、月給が20万円の場合の手取りはだいたい17万円くらいとなります
しかし、月給が100万円の場合、手取りはだいたい79万円くらいとなってしまいます。
もし、自分の配偶者が働けるのであれば、各自で収入を分担させた方が税金の負担が少なくなり、手取りが多くなる場合があります。
例えば、自分と配偶者で月給50万づつ働いた場合、手取りの合計は82万円くらいとなり、一人で月給100万円を稼ぐ場合よりも手取り額としては多くなります。
また、配偶者や子供といった家族が扶養に入ることで、配偶者控除や扶養控除を受けることも出来ます。
配偶者控除や扶養控除とは、面倒を見なければならない家族が多ければ多いほどお金がかかり生活するのが大変になることを考慮して、税負担を軽くしますという制度のことです。
会社員の場合、年末調整で「扶養控除等(異動)申告書」という所定の書類に家族情報を記載し提出することで、配偶者控除や扶養控除を受けることが出来ます。
配偶者控除の控除額は、以下のとおりです。
・一般の控除対象配偶者 38万円
・老人控除対象配偶者 48万円
参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm
※老人雇用対象配偶者とは、その年の12月31日時点での年齢は70歳以上である配偶者のことです。
また、配偶者が障害者の場合、配偶者控除の他に障害者控除27万円、特別障害者に該当する場合は40万円、同居特別障害者に該当する場合は75万円の控除を受けることが出来ます。
配偶者控除を受ける条件ですが、よく配偶者の収入が「年収103万円以下」であれば配偶者控除が受けられると言われています。
正確には「合計所得金額38万円以下」が配偶者控除を受ける条件なのですが、配偶者の収入が給与やアルバイト・パートによる収入のみの場合でしたら、年収は103万円以下でしたら配偶者控除の対象となります。
また、収入が給与やアルバイト・パートによる収入のみの配偶者に103万円を超える収入があった場合でも、配偶者の合計所得金額によっては配偶者特別控除の対象となる場合があります。
平成30年以降に適用される税制では、収入が給与やアルバイト・パートによる収入のみの配偶者の収入が201万円未満であれば、所得金額に応じて段階的に控除を受けることが出来ます。
また、扶養控除の控除額は以下のとおりです。
・一般の控除対象扶養親族 38万円
・特定扶養親族 63万円
・老人扶養親族(同居老親等以外のもの) 48万円
・老人扶養親族(同居老親等) 58万円
控除対象扶養親族とは、扶養親族のうちその年の12月31日時点の年齢が16歳以上の子供のことです。
15歳以下の子供は子供手当の対象となるため、所得税や住民税を計算する際の扶養家族には含まれません。
また、特定扶養親族とは、扶養親族のうちその年の12月31日時点の年齢が19歳以上23歳未満の子供のことです。
老人扶養親族とは、扶養親族のうちその年の12月31日時点の年齢が70歳以上の親のことです。
大学生の子供や高齢の親を扶養している家庭は養育費がかかり経済負担も大きいため、税金の負担が通常よりも軽減されるよう配慮されているためです。
こうした配偶者控除や扶養控除により税金の負担額は少なくなります。
こうすることで結果として手取りを増やすことにもなります。
副業をする
収入を増やすという意味では、本業のみでなく副業をするのも一つの方法です。
現在、本業の会社員としての収入以外に、副業によって収入を得る人が増えています。
文章を書くWebライターや、自分のサイトを作って商品を紹介するアフィリエイター、アプリやWebサービスを作るエンジニアなど、自分の得意なことを生かして仕事ができる環境が整いつつあります。
また、クラウドソーシングサイトを利用することで、簡単に仕事を獲得することもできます。
こうした世の中の流れもあり、現在では副業を認めている会社も多いです。
しかし、副業を行うことで本業がおろそかになることもあるといったリスクは認識しておく必要があります。また、副業で得た所得金額によっては確定申告が必要となる場合があるので、注意が必要です。
副業として人気のインターネットビジネス。下の記事では、具体的にどんな種類や稼ぎ方があるのかを解説しています。
転職をする
もし、今の会社の収入面に不満があるのであれば、転職することをおすすめします。
現在勤めている会社で昇進・昇給を目指す場合、どうしても希望する収入に到達するまでは時間がかかってしまう可能性があります。
また、業種や会社の状況によっては、収入アップが難しい場合もあります。
転職をして今より収入の良い会社に入ることで、比較的短期間の間に手取り額をアップさせることが出来ます。
厚生労働省の調査によると、転職者全体の40%が、転職することで前職よりも年収をアップさせることに成功しています。
一方で、転職することで前職よりも年収が下がった人の割合は36.1%、変わらなかったのは22.1%という結果となっています。
転職によって年収をアップさせるためには、これまでの経験・能力・知識といったキャリアが重要となります。
同業種・同職種への転職や、異業種・同業種への転職の方が、これまでのキャリア活かして即戦力として活躍出来るため、転職によって年収をアップしやすいと言えます。
十分なキャリアがあれば、管理職・リーダーとしての採用の可能性も出てくるため、年収アップを狙いやすいです。
また、転職回数が少ないこと、27歳〜30歳といったキャリアと伸びしろを備えた年齢での転職であることも、転職によって年収アップを成功させやすい条件であると言えます。
また、未経験での転職であっても、人材不足の業界や、成長・発展のスピードが早い業界への転職により、年収をアップさせることが出来る可能性があります。
転職を考えるのならばエンジニアになるのがおすすめ
人手不足が続き、求人の数が多い職種
エンジニア業界は慢性的な人手不足が続いています。
一方で、世の中ではAI(人工知能)やIoT(Internet of Things)、VR/AR(仮想現実/拡張現実)、ブロックチェーン技術といった技術発展が続いています。
企業はこれらの技術開発などを行えるエンジニアを求めています。
年間を通してもエンジニアの求人数は比較的多いため、転職もしやすい職種であると言えます。
職場環境や待遇を改めて、エンジニアへの支援強化も進んでいます。
しかし、エンジニアの採用についてはプログラミング経験者が優先的に採用されていることは言うまでもありません。
人手不足からプログラミング未経験者の採用を行う企業もありますが、業務経験は無いにしても一定のプログラミング知識は備えている必要があるでしょう。
使えるプログラミング言語次第で給与も高くなる
エンジニアの中でも、使えるプログラミング言語によって平均年収は変わってきます
2017年の言語別平均年収を見ると、サイバーエージェントなどのメガベンチャーで用いられているScala、AI(人工知能)開発に向いているPython、Androidアプリ開発に使えるkotlinやiOSアプリ開発に使えるSwift、そしてWebサービス開発などに広く用いられるRuby、JavaScriptなどが上位にランクインしています。
Scalaやkotlin、Swiftは、国内に使いこなせるエンジニアが少ないことから、高収入になっているとみられます。
Pythonは多くの企業が人工知能開発に乗り出していることから、需要が高まっています。
副業や独立も狙える
プログラミングを身につけることで、副業やフリーランスのエンジニアとしての独立も狙うことが出来ます。
クラウドソーシングサイトに登録することで、システム開発依頼を請け負うこともできます。
システム開発の依頼は高度な技術が必要とされるため、他の仕事に比べて単価の相場が高いです。
内容によっては50万〜100万円くらいの案件も募集されています。
もし会社員として働くよりも自分で稼いだ方が手取りも上がるのならば、フリーランスになるのも一つの方法です。
しかし、フリーランスになったら今まで会社がやってくれた税金や社会保険、年金関連の手続きも自分でこなさなければなりません。
これまで給与から天引きされていた社会保険料などを払わなくていいわけではありません。
国民健康保険や国民年金への加入が必須となりますので注意が必要です。
エンジニアに転職するには?
未経験者はプログラミングスクールに通うのがおすすめ
エンジニアとしての実務経験がなかったり、プログラミングを使った開発などをしたことがない人は、プログラミングスクールに通うのがおすすめです。
未経験からプログラミングを独学で学び始めた人の8〜9割は途中で挫折してしまうと言われています。
プログラミングを身につけるためには、数学的な素養が必要だったり、アルゴリズムを理解しなければならないからです。
文系も人やITに詳しくない人が独学で習得するのはなかなか難しいです。
また、独学で学習する場合、何をどれだけ勉強するかといった計画を全て自分で立てなければなりません。
仕事をしながら学習する場合は特に、こういった時間を確保することが難しく、挫折につながりやすいです。
スクールならば、未経験からでも効率よく学習できるカリキュラムやテキストが用意されているので、未経験者でもプログラミングをしっかり身につけることが出来ます。
費用はかかりますが、その分スキルを短期間で習得することが出来ます。また、独学で学習するよりも高度なスキルを身につけることが出来ます。
結果、短期間で転職による手取り額アップを実現させることが出来ます。
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