出典:Apple
iPhone 7の登場に合わせて日本でも本格的に利用できるようになったApple Payですが、どのようなことができるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、おサイフケータイの進化版として期待されるApple Payについて詳しくご紹介します。
この記事を読めば、Apple Payの特長がわかり、使用によるメリット・デメリットが理解できます。
さらに、Apple Payの設定から使い方までご説明しますので、あなたも今日からApple Payの利用をはじめることができます。
Apple Payとは?
まず、Apple Payとはどのようなものか、その特長についてご紹介します。
おサイフケータイの進化版
「Apple Pay(アップルペイ)」はAppleが提供するiPhone向けの電子ウォレットサービスです。
Apple Payはアプリケーション内・ウェブ上での支払い、「Suica」やクレジットカードと連携した「iD」「QUICPay」といった非接触決済サービスが利用できます。
2014年にアメリカでサービスを開始し、2016年10月から日本でも本格的にApple Payは利用できるようになりました。
このApple Payに対応した店舗・サービスが続々と増えており、電車に乗ったり、食事をしたり、コーヒーを飲んだりとさまざまなシーンで活躍する進化したおサイフケータイとして注目を集めています。
非接触の仕組み
Apple payに利用されているFelicaとは、かざすだけで対応した読み取り機と高速データ送受信が行えるSONYの非接触ICカード技術方式です。
Suica・楽天Edy・nanaco・WAONなどに採用されており、知らずに使っている方も多いのではないでしょうか?
iPhone 7にこのFelicaが搭載されたことでSuicaへの対応が可能となり、Apple Payはより身近なものになりました。
簡単・安心
Apple Payは読み取り機にかざすだけで簡単に使えて、プライバシーがしっかり守れる安心・安全がコンセプトです。
しかし、この簡単に見える仕組みには最新技術が利用されています。
クレジットカードの番号は特定のルールで異なる数字に置き換えられ、「セキュア・エレメント」というチップに保管されます。
そのため、万が一端末から情報が漏れたとしても、クレジットカード番号を不正利用することは難しくなっています。
また、Apple Payは利用した時の取引情報がいっさい残らないため、個人情報の流出の心配がないことも特長です。
Touch idを利用したセキュリティの向上や、iPhoneをなくした場合には「iPhoneを探す」を使って、Apple Payの利用をとめることができ、安心して使える仕組みが整っています。
このApple Payの利用の停止は、端末がオフラインになっていても実行できます。
このような、簡単・安心な仕組みを持ったAppla Payですが、加盟店が払う手数料は無料となっており、今後どんどんと利用できるシーンは増えていくと予想されます。
Apple Payのメリット
次に、簡単・安心なApple Payを利用する具体的なメリットについてご説明します。
決済が楽
Apple Payは、簡単にいえばクレジットカード・プリペイドカードをiPhoneなどのデバイスの中に取り込んでしまうサービスです。
取り込んだクレジットカードはiD・QUICPayが割り当てられ、それに対応したお店でショッピングができます。
iD・QUICPayとはポストペイタイプの電子マネーで、クレジットカードなどによる後払いになります。
また、Suicaにも対応しており、電車・バスに乗ることができます。
Suicaはプリペイドタイプの電子マネーで、現金をチャージする先払いになります。
このようなさまざまなクレジットカード・プリペイドカードをApple Payはひとつにできます。
そのため、カードを複数持ち歩かなくてすむというメリットがあり、決済が楽になるサービスといえます。
ポイントが獲得できる
Apple Payは主要なクレジットカード会社と連携しており、通常のクレジットカードと同じようにポイントが獲得できます。
Suica・iD・QUICPayの利用分もクレジットカードのポイントの対象になりますので、現金支払いよりもお得にショッピング・電車の乗車などが利用できます。
ただ、Suicaの利用では一部のクレジットカードはポイントの対象外となるものもありますので、ポイントを獲得するためには確認が必要になります。
ビューカードの他にも、楽天カードやセゾンカードなどでもSuicaチャージでポイントが貯まります。
一方、JCBや三井住友カード、三菱UFJニコス、アメックス、三井住友トラストクラブ(ダイナースブランド)などはこれまでと同様、Suicaチャージ不可、もしくはチャージ利用分はポイント加算対象外となります。
Suica特急券・グリーン券も利用できる
Apple PayでのSuicaの利用は、モバイルSuicaとほぼ同じサービスが提供されています。
モバイルSuica特急券・定期券・Suicaグリーン券もアプリから購入ができ、チケットレスで乗車ができます。
ただし、東海道・山陽新幹線のIC乗車サービスであるEX-ICは利用できませんので注意が必要です。
SuicaへのチャージはSuicaアプリケーションだけでなく、Apple Payからも簡単に行えます。
さらに、Suicaアプリケーションへビューカードの登録を行えば、オートチャージ機能が利用でき、Apple Payをさらに便利に使うことができます。
Apple Payのデメリット
出典:photo AC
おサイフケータイなどに比べて、Apple Payを利用するデメリットについてご説明します。
ポイントの二重取りができない
nanacoに搭載ができるQUICPay(nanaco)を利用すると、セブン-イレブンでの買い物で、クレジットカードとnanacoのポイントが二重で獲得できるメリットがあります。
また、おサイフケータイにのみ対応している楽天Edyも電子マネーのチャージ時と利用時で二回ポイントの獲得が可能です。
しかし、Apple Payではこのようなポイントの二重取りができないというデメリットがあります。
まだ利用できるサービスが少ない
Apple Payはおサイフケータイに比べて、まだ利用できるサービスが少ないことがデメリットといえます。
おサイフケータイではApple Payに対応しているiD・QUICPayはもちろん、楽天Edy・WAON・nanacoをはじめとする電子マネー・ポイント・チケットなどのさまざまなサービスの利用が可能で、Apple Payと比べて格段に対応しているサービスが多くなっています。
ポイント優遇の対象外になる
ローソンでのPontaカードの提示で獲得できるPontaポイント・dポイントや、ファミリーマートでのTカードの提示で獲得できるTポイントなどの共通ポイントは、Apple Payのみの利用では対象外になります。
ただ、Apple Payで支払いを行い、それぞれのカードを提示すればポイントの獲得は可能です。
その他に、特定のクレジットカードの使用によるポイント優遇が受けられないデメリットがあります。
たとえば、ファミリーマートなどのJALカード特約店で、JALカードを使用すると通常のショッピングマイルの2倍を獲得できます。
しかし、Apple Payの利用ではそのような2倍のショッピングマイルは獲得できず、通常の利用と同じショッピングマイルになります。
現状はおサイフケータイなどと比べてデメリットもありますが、加盟店や利用者がこれから増えていけば、Appleが手がけるサービスということからも、Apple Payがより便利になる可能性は充分に考えられます。
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カードの設定・登録方法
実際にApple Payにクレジットカード・プリペイドカードの登録を行っていく方法について詳しくご紹介します。
iOSのアップデート
Apple Payはクレジットカード・プリペイドカードを登録することで利用が可能です。
そのために、まずはApple Payが利用できる、iOS10.1以降にiOSのアップデートが必要です。
「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」を開き、iOSのアップデートを行います。
iOSのアップデートを行えば、iPhone6,iPhone 6s,iPhone SEでもApple Payは利用できますが、Felicaが搭載されていないため、使用範囲はアプリケーション内とウェブ上のみになります。
「Wallet」アプリの起動
Walletアプリはインストールの必要はなく、アップデートともに標準搭載されます。
ホーム画面からWalletアプリを起動して、右上の「+」をタップします。
または、「設定」→「WalletとApple Pay」→「カードを追加」をタップします。
カードをカメラで読み取る
画面の案内にしたがって、カードの追加を行います。
iTunesアカウントに登録されているクレジットカードは、セキュリティコードの入力のみで追加できます。
また、新しいカードをカメラで読み取って簡単に追加することもApple Payの便利な点です。
表にセキュティコードがないクレジットカードは、別で入力する必要があります。
そして、登録したカードによって、QUICPayかiDのどちらが利用できるか決まります。
どちらも利用できるカードでも、QUICPayかiDの片方のみの利用になります。
情報入力
銀行・カード発行会社が入力された情報を確認し、Apple Payに追加できるカードか確認します。
カードの登録において、不足した情報があれば、入力が必要になります。
その後、銀行・カード発行会社からSMSや電話による認証が行われます。
クレジットカード登録時にiPhoneの電話番号が登録してあれば、スムーズに認証ができます。
SMSが利用できない場合には、電話での認証が行われる場合が多いです。
このような、銀行・カード発行会社のカードの確認が終わればApple Payの利用を開始できます。
支払いまでの利用方法
Apple Payにカードを登録した後は、SuicaやiD・QUICPayの加盟店で利用できます。
ここでは、Apple Payによる支払いまでの利用方法についてご説明します。
残高の確認
Apple Payで特に便利なのは、Suicaの利用です。
Suicaを使っていて、残高が確認できないことを不便に感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
このような、Suicaの残高がSuicaアプリケーションだけでなく、Apple Payからも登録したカードを選択してすぐに確認できます。
チャージ
SuicaへのチャージはSuicaアプリケーションかApple Payの残高確認画面で金額を入力して、チャージを押すだけです。Apple PayではTouch IDの認証で完了します。
Suicaへのチャージの支払いは登録してあるクレジットカードから行われます。
支払い
Apple Payでの支払いは登録したカードに対応した加盟店で、カードを選んで読み取り部にかざせば支払いができます。
レジでQUICPay・iD・Suicaのどの電子マネーを利用するかしっかりと伝えることも大切です。QUICPayとiDの利用時は、Touch IDに指をのせて読み取り部にかざす必要があります。
また、アプリケーション内やウェブ上のショッピングでもApple Payは利用できますが、iPhoneかTouch iDに対応したMacで支払いを完了する必要があります。
利用できる店舗・サービス
Apple Payが利用できる店舗・サービスについて、ご紹介します。
Apple Payが使える店舗は2017年3月ではSuica・iD・QUICPayの加盟店です。
それぞれのサービスの加盟店は店頭にあるマークから判断できます。
AppleのホームページにはApple Payが使えるApple・セブン-イレブン・UNIQLO・すき家・出前館などの店舗・サービスの一部が紹介されています。
また、iD・QUICPayが利用できる店舗・サービスの詳細については、下記のサイトから検索ができます。
さいごに
今回は、Appleが提供する新たな電子ウォレットサービス「Apple Pay」をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
まだ、Apple Payにはおサイフケータイに比べて、利用できるサービスは少ないなどデメリットもあります。
しかし、Apple Payには安心・安全に使える仕組みや、カードの登録をはじめ電子ウォレットサービスとして利用が簡単であることは大きな魅力があります。
そして、日本で本格的にサービスがはじまったのは2016年の10月ですので、まだまだこれからApple Payは利用できるシーンが拡大していくことが予想されます。
そんな要注目のサービスであるApple Payをあなたもいち早く試してみてはいかがでしょうか。
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