日本におけるエンジニア不足は深刻な問題となっており、経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によると2030年には最大で79万人が不足すると予想されています。
現状においても約26万人が不足しており、エンジニア採用に苦戦している企業は少なくないでしょう。
この記事は、そのようなエンジニアの採用に頭を悩ませる人事の方向けに、企業がエンジニア採用に苦戦するのはなぜかとその解決策について解説します。
この記事の目次
そもそも企業がエンジニアの採用に苦戦するのはなぜか
エンジニアの採用に苦戦する企業が多いのはなぜでしょうか。以下でその理由について解説します。
別の求人に埋もれてしまう
求人サイトなどに求人情報を掲載しても、他の企業の求人に埋もれてしまってターゲットとするエンジニアに届かないことがあります。
それを解決しよう個別にメッセージを送っても、他の会社も考えることは同じ。
優れたエンジニアには多くの企業からメッセージが届くので、あまり効果的ではありません。タイトル・内容・送る時間などに工夫が必要です。
ターゲットとなるエンジニア像が不明瞭
どのようなエンジニアを採用したいのかというビジョンが不明瞭だと、採用に苦戦する理由になります。
なぜなら、そのエンジニア像に適したアプローチが行えないからです。
エンジニアと一口に言ってもさまざまな種類があります。そして、それぞれのエンジニアによって、「最新の技術を身に付けたい」「BtoCのサービス開発を行いたい」など求めるものも違います。
エンジニア像が定まっていないと、求人情報が見てもらえても企業のビジョンが伝わらないため、エンジニアも応募しようとは思わないでしょう
入社するメリットがエンジニアに伝わらない
入社するとどのようなメリットがあるのかが伝わらなければ、エンジニアから選ばれることは難しいでしょう。
dodaが2019年9月に発表したデータによると、IT・通信業界の技術系の職種の求人倍率は10.8倍とあります。
単純に考えると、1人のエンジニアを10社以上の企業が取り合っていることになります。
さらに技術力のあるエンジニアであれば引く手あまた。応募した企業からすべて内定が出ることもあるでしょう。
自社で解決できる問題と、働き方の変化などの外的要因もエンジニアの採用を難しくしています。
以下の記事では、人事初心者向けにエンジニア採用に役立つ情報を紹介しています。あわせて参考にしてください。
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企業がエンジニア採用に苦戦する背景について
そもそもエンジニア人材が不足しているなど、自社で解決できない要因もあります。
エンジニアは人材が不足している
経済産業省が2019年3月に発表した「IT人材需給に関する調査」によると、2030年には最大で78.7万人のIT人材が不足するとあります。
また、AI・ビッグデータ・IoTなどの技術を持った付加価値の創出が可能なエンジニアの需要は急速に高まると見られており、今後はさらに採用が難しくなるでしょう。
優秀なエンジニアは辞めづらい
優秀なエンジニアには辞めてほしくないので、企業も評価してよい条件を提示するため辞めづらいです。
そのため、自社にあった優秀な人材を確保しようとすれば、他の企業の取り合いになるので当然苦戦します。
即戦力は魅力的ですが、自社でエンジニアを育成する環境を整えることも重要です。
フリーランスになるエンジニアが増えている
企業で働くのではなく、フリーランスとして働くエンジニアも増えています。
企業に雇用されるよりも、自分の好きなスタイルで働きたいというニーズが高まっていることがその要因と言えるでしょう。
クラウドソーシングサービスなど、フリーランスエンジニアとして仕事が獲得しやすい環境が整ってきていることもそれを後押ししています。
企業に所属するメリットが強く感じられなければ、このようなフリーランス志望のエンジニアの方を採用するのは難しいでしょう。
エンジニア採用を成功させる5つの解決策
入社したくなる魅力をアピールする
まず、エンジニアが入社したくなる会社の魅力をアピールすることが大切です。
どのようなキャリアが積めるのか、何が実現できるのかといったことが具体的にイメージできるようにしましょう。
アピールの仕方も大切ですが、本質的な魅力を磨くことが最優先。
一番重要なのは、企業としてのビジネスのビジョン。ビジョンを明確にして、それをベースに事業を展開すれば魅力も高まっていくでしょう。
ビジョンに共感するエンジニアであれば、採用後のミスマッチも起こりづらいです。
インターネット上の情報をチェックして改善する
SNSや口コミサイトなどの情報をチェックして、事実と一致した悪い内容があれば改善に務めるようにしましょう。
そのインターネットの情報だけで労働条件を判断して、応募を辞退する可能性もあるからです。
ターゲットとなるエンジニアを明確にする
どのようなエンジニアを採用したいのか明確にしましょう。そのターゲットとなるエンジニアに響く求人内容にすれば、応募してもらえる可能性が高まります。
ビジョンに基づいた経営計画と連動した採用計画を立てることが基本。そして、どのような職場環境で何を意識して働いているかということを言語化します。
上記の基本を押さえれば、事業とビジョンにマッチした企業文化に合うターゲットが設定できます。
ターゲットの設定方法は1つではありません。それぞれの企業にあった方法を模索する必要があります。
スピーディーに選考を進める
採用したいエンジニアの応募があった場合には、スピーディーに選考を行うことは大切。
エンジニアが応募しているのは一社ではないと考えた方がよいでしょう。応募の返事や面接の日程が遅くなれば、他の会社を選ぶ可能性が高まります。
そのような機会の損失を防ぐために、応募者への対応はスピーディーに行いましょう。
エンジニアと出会う機会を増やす
エンジニアと直接出会う機会を増やせれば、採用できる可能性は向上します。
転職イベントに出展したり、説明会を行ったりすることでエンジニアと出会う機会を増やすことが可能です。
エンジニア採用に悩んでいるのであれば、人材紹介を行っている企業に相談するという方法もあります。
今回紹介した方法を参考にして行動に移すことで状況は改善していきましょう。
>>自走力のあるエンジニアを探している方はこちら(テックキャンプ 人材紹介サービス公式サイト)
人事と社内エンジニアが協力して採用に取り組むことが大切
技術がない人事の方がコミュニケーション能力や人柄を中心に判断して選考を進めれば、エンジニアチームのニーズとのギャップが生まれます。
また、優れたスキルは持っているけれど、コミュニケーションは得意ではないというエンジニアを見逃してしまうというリスクも考えられるでしょう。
働いているエンジニアがどのようなチームを作りたいのかという理想を持ち、積極的に選考に参加することが望ましいです。また、採用プロセスを考える際にもエンジニアの意見を取り入れましょう。
エンジニアの開発環境が整っていけば、企業としての魅力も高まるので採用も行いやすくなるというよいサイクルを生むことも期待できます。
未経験エンジニアにも視野を広げれば採用の選択肢は増える
経験豊富なエンジニアをどの企業も採用したい
経験豊富なエンジニアはどの企業も採用したいと考えています。エンジニアの採用に取り組んで日が浅くナレッジが少ない企業で、その競争を勝ち抜くことは簡単ではありません。
また、上述の通り優秀なエンジニアは企業も手放したくないので、さらに獲得が難しくなります。
長期的な目線でエンジニアを確実に獲得していくのであれば、比較的採用が行いやすい未経験のエンジニアに視野を広げる必要があります。
実務は未経験でも即戦力となるエンジニアは採用できる
実務は未経験でも、即戦力となるエンジニアの採用は可能です。
まったくプログラミングの知識のない人をエンジニアに育てることはコストがかかる上に、辞めてしまうかもしれないというリスクが伴います。
そのような場合には、テックキャンプ(テックキャンプ)のようにプログラミングスクールであり、転職エージェントとしての役割も兼ねているサービスの利用がおすすめ。
まだ転職市場に出ていないプログラミングスキルを持った未経験のエンジニアを採用できるからです。
テックキャンプは企業の採用をサポートするRA(リクルーティングアドバイザー)がいますので、未経験エンジニアの採用に不安を感じている方は悩むよりもすぐに相談することをおすすめします。
以下の記事では、エル・ティー・エスの未経験エンジニアの採用に対する不安を安心へと変えたテックキャンプ卒業生について紹介していますのでぜひ参考にしてください。
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