「既卒になると就職できない」
と世間では言われていますが、あなたもそう思い込んで本当に行きたい企業への就職を諦めていませんか?
既卒になると、新卒の就活サイトを使えなくなり、既卒でも応募できる求人を見つけるのに苦労している方も多いのではないでしょうか。
やっと面接に進めたと思っても、「新卒時に就活をしていなかったのは意欲が足りないのではないか」となかなか二次面接に進めず自信がなくなってしまいますよね。
しかしそんなあなたは「既卒の就活を成功させるコツ」を知らないだけです。
既卒でも志望企業に内定をもらっている方は多くいます。そこで今回は「既卒の就活」についてのノウハウや、内定をもらえるために押さえておくべきポイントについてお答えします。
既卒就活のコツを知り、最速で内定を勝ち取りましょう。
この記事の目次
既卒(きそつ)とは?
「既卒と第二新卒はどう違うの?」「既卒の就活は新卒と比べるとどう違うの?」という疑問を良く耳にします。
そもそも既卒者とは、高校や大学を卒業した後、定職に就かないで生活をしている人の事を言います。一方、第二新卒者は、学校を卒業後一度就職した後、1年から3年以内に会社を辞めた人たちの事を指します。
つまり、大学を卒業後、企業に一度就職した経験がある方は「第二新卒」、一度も企業で働いた事がない方、フリーターやニートと呼ばれる方が「既卒」という括りに分類されます。
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既卒の就職は厳しい?既卒の就職事情
なぜ既卒は就職できないのか?
「既卒になると就職できない」「希望の企業に受からず、その後のキャリアステップも厳しくなる」と言われていますが、本当に既卒になると就職ができなくなるのでしょうか?
数値から見ると、マイナビの調査結果では、16年卒の新卒の内定率が77.5%、既卒の内定率が45.0%とされています。
新卒者に比べれば低い数字ではありますが、既卒の45%は正社員になっているわけですから、既卒は就活に不利なだけで、就職できないわけではありません。
出典:「2016年度マイナビ既卒者の就職活動に関する調査」を発表
なぜ既卒は就活で不利になるのか?
主な理由としては下記3点が上げられます。
1.就業経験がなくても、中途採用扱いとされる
2.在学中に内定をとれなかったのは、何か理由があったのでは?とマイナスに勘ぐられてしまう
3.在学中に積極的に就職活動をしておらず、行動量が足りないのでは?とマイナスな印象を受ける
とにかく「既卒」というだけで何かしらのマイナスイメージができてしまいます。
ただ、「中途採用扱いとされる」という事は、「新卒採用枠に応募できない」と認識してしまいがちですが、実はそのようなことはありません。
実際には、新卒採用枠で既卒の応募を受け付けている企業は70%にものぼります。(2015年時点)
卒業後の経過期間に上限を設けている企業もありますが、即戦力のスキルが必要になる経験者歓迎の中途採用枠よりも、新卒や若手採用枠で応募した方が必然的に通過率は上がります。
既卒の就職率は例年より上がっている
近年では、既卒の就職率は年々上昇している傾向にあります。
2014年の既卒者の内定率は30.7%に対して、2016年では45.0%と大幅に改善している事がわかります。(マイナビ調査結果)
現在内定を保有していますか
内定率が上昇傾向にある背景として、いくつか要因が挙げられますが、大きな要因としては近年の「売り手市場」が影響していると言えます。
リクルートキャリアの就職白書によれば、2016年度の採用数が充足した企業の割合は48.3%であり、半数以上の企業が計画していた採用人数を確保できなかったという結果に終わっています。
2016年度の採用では、知名度の高い大手企業であっても人材採用には苦労したことが伺えます。
このように採用市場全体的に「売り手市場」であるため、新卒に限らず既卒の就職率も上がってきているのではないでしょうか。
出典:就職白書2016
既卒でも就活を成功させるコツ
既卒の内定率は年々上がっていると前述しましたが、既卒の半分以上の方は正社員として就業できていない事が実情です。
ただ、無策で就職活動をしていても成功しません。既卒で就職活動を成功させるにはコツがあります。
とにかく幅広い業界を受ける
既卒の場合、まず最初の難関は書類選考です。
書類のみで判断されてしまうため、「就職活動をしなかったという事は、就業意欲が低いのではないか」というマイナスイメージを持たれてしまい、なかなか面接までたどり着く事が出来ません。
そのため、通過数が少ない事を考えて、より多くの求人にエントリーする必要があるでしょう。
一般的な選考通過率は、
書類選考通過率:30%程度
1次面接通過率;50%程度
最終面接通過率:50%程度
となりますので、おおよそ7.5%の内定獲得率となります。
つまり、1件内定を獲得するためには、少なくとも14件以上のエントリーが必要となりますね。
就活に成功している既卒は、こうした事実を受け止め、より多くの企業にエントリーしているのです。
中小企業を狙う
ただ、無謀にエントリー数を増やしたからといって、通過率が通過率が良くなるわけではありません。既卒の場合、受ける企業の選定が重要です。
やはり一番オススメしたい手法としては、「ライバルの少ない中小企業を狙うこと」です。
大手企業は福利厚生も充実しており、安定した生活が見込めるため、どうしても知名度のある大手企業や上場企業を受けたくなります。
という事は、多くの学生が受けるので倍率が上がります。エントリー候補者の中には、高学歴の新卒も多くいるでしょう。高学歴の既卒とはあまり闘いたくないですよね。
それよりは、ライバルが少なく、既卒がハンデにならない企業を受けた方が内定の確率は上がります。就職に成功している既卒は、早いうちからこうした中小企業をターゲットにして動いている傾向があります。
「未経験歓迎」「第二新卒歓迎」に応募する
第二新卒枠では、周りのライバルは既卒と同じような若手になります。
第二新卒の場合、一度社会人を経験している事により、教育コストがかからないため手強いライバルではありますが、即戦力を求める中途採用フィールドよりも通過の確率は上がるでしょう。
第二新卒は短期離職をしているため、職務履歴書上では同じ条件に近いと言えます。そのため、中途採用の求人に応募するよりもハンデがないようです。
既卒3年以内は「新卒向けの求人」が受けられる
大学卒業後、3年以内であれば新卒向けの求人にエントリーする事が出来ます。
上限を設けている企業もありますが、大抵の企業には応募できるので、記載がなくわからない場合はとりあえずエントリーしてみましょう。
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面接前に押さえておくべきポイント3選
次の関門は面接での回答です。
新卒と違い、「既卒はどんな所を見られているのか」は事前に理解しておく必要があります。
企業が既卒採用時に見ているポイント
新卒では、性格や志向性、やりきれる意欲の高い人材かどうか、等のポテンシャルが重要となりますが、既卒ではどういう点に着目されているのでしょうか?
既卒の面接で良く聞かれる事について、以下にまとめてみました。
既卒面接で良く聞かれる質問例
・なぜ既卒になったのか?
・それに対してどう思っているか?
・既卒のハンディキャップを克服するために努力していることは?
・その経験をどう活かしていくのか?
上記の質問で面接官が知りたい事は、「自己分析をちゃんと行い、反省を活かして改善するアクションを考えているか」です。
特に既卒の場合は、書類選考の段階から「計画性がないのではないか」「行動量が少ないのはないか」「意欲が低いのではないか」などが懸念されています。ただ、そんな自分を認め、素直に改善しようとする努力は逆にアピールにも繋がります。
第二新卒層を採用しようとする企業は「素直」で「努力ができる」人材を欲しているため、「既卒のハンディキャップを克服するためにどう努力しているのか」を答えられるようにしておきましょう。
大学卒業後の空白期間を説明できるようにする
既卒者の面接で必ずと言っていいほど聞かれる事は、「卒業後何をしていましたか?」という空白期間についての説明です。
この質問については、必ず即答できるようにしておきましょう。回答としては、「反省・課題分析・行動・成長」の順序で話す事が重要です。
①なぜ既卒になったのか(課題分析)
②打開するためには何が必要だと考えたか(分析結果の想定)
③卒業後から今までどんな努力をしてきたか(改善行動)
④どう考えが変わったか(成果、成長)
上記のように説明できると、失敗を克服しようとする姿勢をプラスにアピールできるはずです。
「最後に質問はありますか?」の対策をする
意外と重要なのが、「最後に質問はありますか?」という逆質問。
ここでは、環境面や1日のスケジュールなどの就業イメージについて質問される方が多いですが、逆質問は非常に効果的なアピールができる事をご存知でしょうか?
アピールするためのポイントは、下記3点です。
①競合他社を3つ調査する
②事業の展望や、今後目指している事についての質問をする
③自分の考えを盛り込む
「定番の質問で大丈夫」「自分が判断するための質問でいい」と考えがちですが、面接官はここでどんな質問ができる人材なのか、どれほどの吸収力、発想力を持った人材なのかを意外と見ています。
ではどういった質問が好印象なのでしょうか?質問例を参考にしてみてください。
《質問例1》
御社と近しいサービスですと◯◯社と◯◯社があると思うのですが、競合他社と違いこのマーケットをターゲットに絞られた理由は何ですか?
ブログで今後◯◯にも挑戦していくと拝見致しました。御社のサービスだと◯◯のような事業展開もできるのかな、と思ったのですが、今後の事業展開について考えている事があれば教えて頂けますでしょうか?
上記のように「自分はこう思う、御社はどう思っているのか?」という質問は、状況を理解した上で自分の考えをまとめ、意見できる人材だとアピール出来ます。
ただ、「1日のスケジュールはどんな感じですか?」といったお決まりの質問だけでなく、自身をアピールするような質問も考えておきましょう。
既卒で内定が出やすい時期と業界
既卒の就職活動では、内定が出やすい時期と内定が出やすい業界があります。
需要が高い時期を逃してしまうと、就活で苦戦してしまう可能性があるのです。
では、いつどんな業界を受けるのがいいのでしょうか?
内定が出やすいのは、8〜10月と3月
《8月〜10月》
3年以内なら既卒でも新卒枠で採用選考を受けることができると前述しましたが、新卒枠で受けた場合は、内定時期は新卒と同様になります。
そのため、内定が出る時期は新卒と同じく8月〜10月に集中します。
《3月》
3月は、転職・中途採用市場では繁忙期と言われています。期の終わりの3月末で退職される方が多く、4月1日入社を目指して転職を考えている方が多くいるからです。
そのため、既卒でも3月は内定が出やすくなります。
既卒でもIT業界は内定が出やすい
既卒に限らず、現在若手採用を積極的に行っているのが「IT業界」です。
経済産業省の調査ではIT企業に勤める人材または情報システム部門に所属する人材は現在約90万人、現時点でも約17万人不足していると推計されています。
特に、エンジニア職が枯渇しており、2020年に学校教育でもプログラミング授業が必修化される程エンジニア不足は危機的状況となっています。
そのため、新卒や若手を採用してエンジニアとして育てる企業も少なくありません。
「エンジニアは経験者しか採用されないのでは?」と思われる方も多いでしょう。しかし、ITベンチャー企業が増えている一方でIT人材が足りないため、近年では「社内でIT人材を育てよう」といった動きもあります。
また、プログラミングができる人材は貴重なため、次の転職時にも非常に有利なスキルを身につける事が出来ます。
また、パソコンがあれば在宅勤務可能な企業も多く、近年ではフリーランスといった働き方が注目されています。
IT業界を受ける際に有利なスキルを身につける
こうしたIT企業から内定をもらうために、有利となるスキル習得方法をご紹介します。
専門的なスキルは就活で武器となります。
1ヶ月という短期間でもスキル習得可能なサービスもありますので、内定なかなか決まらない既卒の方は一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
WEBエンジニア系
テックキャンプ
学習期間は、プログラミングについて分からないことはメンターに、学習方法や不安なことはライフコーチに、オンラインで相談できます。
転職活動期間中は、担当のキャリアアドバイザーが面接対策や求人紹介などの徹底的なサポートがあります。
※2020年1月15日からテックキャンプ エンジニア転職のコース区分が廃止となり、転職支援の有無をお選びいただく形となります。詳細は本サイト(https://tech-camp.in/expert/)をご確認ください。
TechAcademy
オンライン学習なので自宅でプログラミングが学習出来ます。
場所や時間を選ばなくていいので気軽に学べます。
WEBデザイン系
インターネット・アカデミー
プロのWebデザイナーから直接学ぶ事が出来ます。
既卒の就職方法〜既卒におすすめの就活サイト〜
ウズキャリ既卒
出典:ウズキャリ既卒
・1人の求職者に対して20時間以上をかけ、既卒の就活を徹底的にサポートしてくれる
・優良求人しか扱っていないため内定者の離職率はわずか7%(一般平均33%)
・既卒の利用者の内定率は83%(2015年実績)
ハタラクティブ
出典:ハタラクティブ
・求人数が多く1000件以上の既卒向け求人がある
・利用者の就職先の51%が上場企業に就職
・サポートが手厚い。専属のキャリアコンサルタントが、模擬面接や履歴書の添削をしてくれる
・利用者の内定率は80.4%(2015年実績)
第二新卒AGENTneo
出典:第二新卒AGENTneo
・内定をもらった後、企業とは別で行われる入社前の内定者研修を実施している
・研修を得て就業開始するので安心して入社する事が出来る
リクナビ
出典:リクナビ
・既卒でも卒業後3年以内なら利用可能。企業の7割が既卒者を受け入れている
・大手企業の求人が多い
リクナビダイレクト(既卒版)
出典:リクナビダイレクト
・既卒者の内定率が高く4社受けたら1社内定をとっている
・書類選考が不要で、選考スピードも早い
既卒でも就活を成功させたいなら
既卒の就活で大切なことは「行動量」です。
企業からも、新卒で就職しなかったという事は「行動量が足りないのではないか?」と懸念されるでしょう。
「既卒になってから何をしていたのか」という質問に対して、しっかりと答えられるよう事前に準備しておく事と同時に、有利となるスキルを身につけると更に内定率は上がります。
「どうせ良い企業には入れない」と諦めるのではなく、行きたい企業に内定をもらえるように、自己研鑽に時間を投資してをみてはいかがでしょうか?
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