システム開発などのプロジェクト管理によく利用されているWBS。Excelなどで作成もできますが、より効率的な運用のためにはツールの利用がおすすめです。
この記事ではおすすめのWBS作成・管理ツールを8つ紹介します。また、WBSを利用するメリットや利用するべき理由についても解説します。
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プロジェクト管理にWBSを使うメリット
システムの開発や導入プロジェクトで多く活用されているWBS。まずはWBSを利用するメリットについて整理しましょう。
そもそもWBSとは?
作業を分解して構造化する手法のことを指します。WBSは、そのプロジェクトの達成に必要な作業を洗い出し、構造化することです。
スケジュール遅延することなく円滑にプロジェクトを進めることを目的としています。
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プロジェクトの全体像・各タスクの関係性が明確になる
WBSの作成は、プロジェクトの全ての作業(タスク)を洗い出すことから始まります。
例えば、システム開発であれば要件定義、基本設計、詳細設計と大きなタスクに分割。その後、それぞれ中タスク、小タスクに分解していきます。
これらの作業を通して、プロジェクトの全体像と各タスクの関係性が明確になるでしょう。
それによってプロジェクトマネージャーは全体の進捗度を常に把握できるようになるのです。
各タスクの担当者にとっても、今何をしているのか、次に何をするのかを明確に把握できます。より責任感と自主性を持って作業にあたることができるでしょう。
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正確な工数見積ができる
WBSでタスクを分割し、各タスクの工数を計算した後に全てのタスクの工数を足し合わせることでプロジェクト全体の工数が明らかになります。
つまり、プロジェクト全体の工数を計算するためには、各タスクにかかる工数が明確に求められている必要があるということです。
一番小さなレベルのタスクが数時間~数日程度の作業に収まるようになるまでタスクを細分化することで、より正確な工数の見積もりが可能になります。
ステークホルダーの満足度・一体感が増す
WBSによってプロジェクトの全体像が見えることで、各メンバーは自分の担当している作業がどの作業の一部なのかを意識できるようになります。
各メンバーはよりきめ細かい遂行ができるようになるでしょう。
「言われるままにやる」から「自分が今何をすべきか考えて行動する」という意識を持つことが可能になります。
チームで1つのプロジェクトを進めているという一体感・チームワークが生まれることも期待できるでしょう。
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WBSで使われるガントチャートとは
WBS=ガントチャートと理解している方もいますが、この2つはそれぞれ別のものとして考えています。
ガントチャートとは、プロジェクトの達成のために分解した作業に担当者を割り当て、期限を設定、スケジュールを可視化した工程図のことです。
横軸に日程を、縦軸に作業内容や担当者を書き込み、プロジェクトの進捗を視覚的にわかるようにしているしているものが一般的です。
WBSとガントチャートの関係性
WBSは、各タスクの洗い出しと担当者の割当、必要工数の設定を行い、ガントチャートの作成でそれらをグラフ化します。
つまり、ガントチャートの作成をするためにはまずWBSを作成する必要があり、ガントチャートはWBSをより分かりやすく可視化したものと言えます。
WBS作成・管理に便利なツール
WBS作成・管理に便利なツールをいくつか紹介します。
プロジェクトの期間中は常に利用することになるWBSツールは、デザインや操作性はもちろん、各ユーザーのアクセス権限などの設定の有無などもチェックポイントです。
※最新情報は各公式サイトで必ずご確認ください。
Excel Apps
出典:Excel Apps
Excel AppsはExcel上で使うことができるWBSのテンプレートです。
WBSとタスクの工数、順序関係を入力することで、リアルタイムにガントチャートを描画することができます。
色などは自分で変更することができるので「Excel上でWBSを作成したいが、一から作成するのは面倒」という方におすすめです。
Jooto
出典:Jooto
Jootoはクラウド型のタスク・プロジェクト管理ツールです。
タスク管理や進捗管理などの基本機能が揃っている点に加え、ドラッグアンドドロップで使える直感的な操作性も魅力です。
1つのダッシュボードで複数のプロジェクトを管理できるので、同時に複数のプロジェクトを抱えている方に特におすすめです。
4ユーザーまでのフリープランの他、容量や履歴の保管期間が長い有料プランがあります。有料プランについては公式サイトを参照ください。
TeamHack
出典:TeamHack
タスク管理とチャットが一体化しているTeamHack。ツリー型のタスク管理ツールで、全体の状況を即座に把握することができます。
業務コミュニケーションのしやすさに特化しているので、プロジェクト管理もコミュニケーションも一緒にやりたいという方におすすめです。
1ユーザーのみのお試しプランの他、ビジネスプランとフリーランスプランがあります。それぞれのプランについては公式サイトを参照ください。
Edraw Project
3,500万回以上のダウンロード数があり、世界中にユーザーがいるEdrwa。
いくつか種類がありますが、プロジェクト管理用のソフトウェアがEdraw Projectです。
プロジェクトの進行状況をリアルタイムで見られるガントチャートは、ドラッグアンドドロップで直感的に操作ができます。
HPから無料でダウンロードできますが、言語が英語・中国語のみである点がデメリットです。
Brabio!
出典:Brabio!
初心者でも使いやすいBrabio!。ガントチャートならExcelの10倍のスピードで作れる、というキャッチコピーの通り、直感的な操作性が一番の特徴です。
プロジェクトをまたいでメンバーの状況が確認できる「プロジェクト横断ビュー」やExcelやCSV出力機能などの便利な機能が豊富に搭載されています。
最大5人まで使えるフリープランの他、ユーザー数ごとにいくつかの有料プランが用意されています。
Redmine
出典:Redmine
RedmineはWebベースでプロジェクト管理ができる、オープンソースのソフトウェアです。
オープンソースなので、コストがかからない点が一番のメリットです。
タスク管理やガントチャートなどの基本的な機能に加え、共同でメモを作成できるWikiやなどの便利な機能が魅力です。
インストール作業やサーバの運用が不要なクラウドサービスもあります。
みんなでガント.com
出典:みんなでガント.com
みんなでガント.comはクラウド型のガントチャート作成ツールです。直感的に操作ができるので、ガントチャートに慣れていない人でも安心です。
インストール不要、会員登録不要、無料で利用できるので、今すぐ使いたい、試しに使ってみたいという方におすすめです。
無料版でも多くの機能がありますが、有料版にすることでCSV出力やIP制限などの機能が利用できるようになります。
Gantter
出典:Gantter
Gantter(ガンター)は、クラウド、Googleドライブ、G Suite Marketplace(旧Google Apps)の3つのプラットフォームで利用できるガントチャートツールです。
シンプルで洗練されたデザインが魅力で、初心者でも直感的にガントチャートを作成することができるでしょう。
Googleドライブ、Googleアプリで利用する際は、Googleアカウントがあればすぐに利用できます。
30日間の無料トライアルの後は月5ドルで利用できます。
WBS作成・管理にはツールを利用するべき理由
WBSの作成はExcelなどを使ってもできますが、より効率的な運用のためにはツールの利用がおすすめです。
ツールを活用するべき理由は主に2つあります。
時間と労力を削減するため
大きなプロジェクトになればなるほど、タスクの数は増えます。
それぞれのタスクへの担当者の割当、必要工数の入力、中タスク・大タスク完了までにかかる日数の計算などを考えると、WBS作成には大きな労力がかかります。
ツールを活用することで、例えば重複する同じタスクはコピーしたり、ドラッグアンドドロップでタスクの順番を入れ替えたりなどをすることができます。
より少ない時間と労力で作成が可能になるのです。
最後まで有効活用するため
せっかく作ったWBSも見づらい、更新しづらい、履歴が残せないなどの「使いにくさ」が原因で、形式的に利用するだけになったり、更新されなくなると意味がありません。
また、WBSの管理に時間を取られ、タスクの実行に支障が出てしまうことも避けなければいけません。
プロジェクトを円滑に進めるためのWBSだからこそ、運用・管理はシンプルに行いましょう。
まとめ
WBSツールはそれぞれデザインや使い勝手、各ユーザーへの権限設定の範囲などが異なります。
プロジェクトの特性や体制などをふまえて、適切なものを選んでいきましょう。
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