「新卒で入社して3年未満で転職するのはダメなのだろうか」
「周りからは『3年は勤めるべき』と言われているが、もう限界だ」
現在あなたはこう悩んでいませんか。
この記事では、3年未満でも転職したほうがよいケースと、悪いケースを解説します。
あなたはどちらに多く当てはまるのか、チェックしながら読み進めてください。
この記事の目次
転職するなら「なるべく早く?」「3年勤めた後?」
「石の上にも三年」ということわざを耳にしたことはありませんか。
入社間もない会社を辞めようとすると、このことわざを引き合いに出して「3年間は勤めるべき」と言われることも多いです。
しかし、これは正解でもあり、不正解でもあります。実際は、3年勤めずとも、すぐに転職した方がいいこともあるのです。
ただ一つ言えるのは、「転職するタイミングに正解はない」ということ。
なるべく早く転職した方がいいケース
「3年勤めずに転職した方がいいケース」とはどのような状況なのでしょうか。
ここでは4つのケースを紹介します。
いじめ・パワハラ・セクハラを受けている
いじめ・パワハラ・セクハラなどで身体的・精神的苦痛を受けている場合は、なるべく早く転職した方がいいです。
なぜならこのような状況が続くと、心身ともに悪影響が出て、働くこと自体に支障が出る可能性があるからです。
部署異動で状況が変えられそうなら、上司に相談してみるのもよいでしょう。
しかし小規模の会社でどうしても状況が変えられない場合や、そもそも上司からパワハラを受けていることも考えられます。
心身に悪い影響が出ている
仕事上の何らかの要因で、心身に悪い影響が出ているケースもあります。
例えば以下のような状況に陥り、状態が不安定なのであれば、勤続3年未満であっても転職を考えるべきです。
・仕事でミスが続いている
・人間関係で問題が起きている
・残業続きで睡眠をろくに取れていない
このような状況にも関わらず「3年以上」を目標に勤め続けてしまうと、健康を損なう原因となり、働けなくなってしまう可能性もあります。
そうなる前に、早めの対策を取るべきです。
事情で通勤不可能な場所に引っ越す
勤続3年未満であっても、結婚や親の介護など、やむを得ない事情で転居が必要になるケースもあります。
転居先に事務所があり、希望が通るのであれば異動願いを出すのも一つの方法です。
しかしそれが叶わないのであれば、転居先で働けるような会社へ転職しなければなりません。
自分の将来に不安を感じる
自分が思い描いていたキャリアデザインが、入社後に「この会社では叶えられない」と感じるケースもあります。
例えば、給料が上がりにくく、結婚などのライフイベントを考えると将来に不安を感じたり、思うようなスキルアップ、キャリアアップが見込めなかったりすることもあるでしょう。
このように感じ、現状に不安があれば、転職を考えるべきです。
なぜなら3年働いた後では、転職に対するモチベーションが下がってしまう可能性があるからです。そしてスキルもキャリアも上がらないまま、働き続けることになりかねません。
3年待ってから転職した方がいいケース
では、「3年は働き続けた方がいいケース」とはどのような状況なのでしょうか。
ここでは3つのケースを紹介しましょう。
すぐに転職するべき理由が見当たらない
転職を考える理由が漠然としているのであれば、すぐに行動に移すのはおすすめできません。
例えば「なんとなく仕事を続けたくない」「会社に行きたくない」といった理由です。
スキルも経験も浅い状態で転職しようにも、応募できる求人が限られます。
退職理由は必ず聞かれる
転職活動する上で、前職の退職理由は必ず聞かれると理解しておきましょう。
面接で筋の通った退職理由を伝えられなければ、「うちに入社してもまたすぐに辞めてしまうのでは」と思われる要因になってしまいます。
ですから、もしすぐに転職するべき理由が見当たらないのであれば、「なんとなく仕事を続けたくない」理由を明確にし、今の会社でその状況を改善できないか考えてみましょう。
その上で「転職しなければこの状況を打開できない」となれば、転職を検討してみてください。
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面接でアピールできる実績・スキルがない
中途採用は、スキルやキャリアが評価されます。それらが備わっていない状態で転職しようとすると、選べる求人が限られる可能性が高いです。
もし、特別すぐ辞める理由がなければ、3年勤続して十分なスキルを身につけるべきです。
退職金をもらいたい
退職金をもらうには条件があり、勤続3年以上の社員のみに支給される企業もあります。
実際に東京都産業労働局が行った調査によると、退職一時金を受給するための最低勤続年数を3年以上としている企業が、全体の50%以上を占めています。
一方、勤続3年未満で受給可能としている企業は約30%で、1年未満は0.7%、1年以上は17.3%、2年以上は11.9%となっています。
参照:中小企業の賃金・退職金事情(平成30年版)|東京都産業労働局
特に「退職金をもらって、転職活動の資金にしたい」と考えているのであれば、退職金を得られる年数は勤め続けるべきでしょう。
新卒3年目以内なら第二新卒として転職できる
新卒3年未満で転職するメリットとして、「第二新卒として転職できること」が挙がります。
ここではこの点について、詳しく解説しましょう。
第二新卒として転職するメリット
「第二新卒」として転職するメリットは、大きく2つあります。
ポテンシャル採用の対象となる
中途採用は基本的に、スキルや実績が評価されます。
一方「第二新卒」の場合は、どちらかというと新卒採用に近い、ポテンシャル面が評価対象になりやすいです。
つまり、スキル面が備わってなくても新卒社員と同じ採用基準で評価してくれる可能性があります。
社会人経験があることが評価される
新卒3年未満で退職したとしても、一度は「組織に入って働いた経験」があります。
例えば、社会人としての基本的なマナーや、組織の一員として働く心得は備えていると認識されるのです。
第二新卒として転職するデメリット
一方で、第二新卒として転職するのにはデメリットも存在します。
ここで2点紹介しましょう。
即戦力を求める場には採用されにくい
「一般中途採用」は「第二新卒採用」とは異なり、即戦力が求められます。
経験やスキルを重視している企業の場合、採用される可能性は低くなるのです。
たとえ資格やスキルをアピールしたとしても、実務経験がある人に比べると、経験不足と判断されるケースもあります。
新卒ほど手厚い研修が受けられない可能性
「第二新卒」といえど中途採用になるため、新卒社員ほど手厚い研修を受けられない可能性があります。
なぜなら、企業側が第二新卒を採用するメリットには、「研修コストの削減」があるからです。
選考の時点でそのメリットが満たされないと判断されれば、不採用となる可能性もあります。
第二新卒だからといって、どの企業にも転職しやすくなるわけではないのです。
状況に応じて転職のタイミングを考えよう
「3年は勤めるべき」論に、明確な根拠はありません。
今回紹介したポイントを参考に、あなたは本当に3年勤め続けるべきなのかどうか、慎重に判断してください。
3年未満で退職すると、第二新卒で転職できるメリットもあります。メリット・デメリットを見極めて、納得のいく決断をしましょう。
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