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あなたは、システムエンジニアになるために資格を取るべきかどうか、悩んでいませんか?
「エンジニアになるために本当に資格が必要なの?」
「どの資格を取っていたらWebエンジニアに就職する際、有利なんだろう」
「資格を取ることでどんなメリットがあるの?」
といったことまで、この記事を読めば、エンジニアに資格がなぜ必要なのか、どんな資格があるのかについて知ることができます。
この記事の目次
エンジニア志望者に資格取得をすすめる理由
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エンジニアになるためには、技術があれば資格なんていらないのでは?と思う方もいるかもしれません。
実際のところ、エンジニアになるために必要な資格があるわけではありません。
現場では実務経験やスキルの有無が重要視されますので、実務に即したスキルを身につけていくことが大切です。
しかし、エンジニアとして活躍し、キャリアアップを目指していきたいのなら、資格を取得するのがおすすめです。
ではなぜ資格を取得したほうが良いのか、その理由について、まずは説明していきましょう。
スキルアップになる
エンジニアに資格取得をすすめる理由の1つ目は、スキルアップに繋がるという点です。
資格取得までの過程で学びを深めることができます。
エンジニア向けの資格には、初心者向けの基礎的なものから、分野別の専門的かつ高度なスキルが要求されるものまで、さまざまな種類があります。
自分自身のエンジニアとしてのレベルや、職場で必要とされている分野などに合わせて適した資格を取得するようにしていけば、資格を無駄にすることもありません。
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客観的に能力を示せる
エンジニアに資格取得をすすめる2つ目の理由は、まわりの人に客観的に自分の能力を示すことができるようになるからです。
どのくらいのスキルや知識を持っているのか、言葉で説明するだけでわかってもらうことはなかなか難しいでしょう。
十分に説明していたつもりでも、相手の認識と実際のスキルに差が生まれてしまうことも珍しくはありません。
しかし、何か資格を取得していれば、そのような事態を避けることができます。
持っている資格の種類を見てもらえば、どのようなスキルをどの程度持っているのか、わかりやすくなるのです。
同じ業界にいる人であれば、その資格を取得するためにどの程度のスキルが必要なのかは想像することがができるでしょう。
転職時でも、履歴書に資格が書かれていれば、どのくらいのレベルのエンジニアであるかを示すことができますので、有利になる場合もあります。
給料に反映されることもある
エンジニアに資格取得をすすめる理由の3つ目は、資格が給料に反映される場合もあるという点です。
企業によっては、資格取得を奨励しているところも多くあり、資格の有無が昇給や手当の有無にもつながってくるのです。
額は資格の種類によっても異なりますが、数千円〜5万円程度の手当が毎月もらえることもあるようです。
また、毎月の手当はなくても、資格試験に合格したときに数万円〜10数万円の合格報奨金が出るというところもあるんだそう。
大手転職サイト「エン転職」では、資格手当を毎月10万円まで支給してくれる会社の求人も掲載されているので、参考にしてみるといいでしょう。
参考元:エン転職
お金のために資格取得を、というわけではありませんが、スキルアップが評価されるのは嬉しいことですよね。持っているスキルを正当に評価してもらう方法として、資格を持っておくのも一つの選択肢と言えるでしょう。
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IT系資格の分類
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ここまで、エンジニアには資格取得がお勧めであるということをお話ししてきました。続いては、具体的にどのようなエンジニア向けの資格があるのかを解説していきます。
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国家資格とベンダー資格
エンジニア向けの資格は、大きく2つの種類に分類することができます。まずは、その2つの違いについて説明していきます。
まず1つは、独立行政法人情報処理推進機構が実施する資格試験で、いわゆる国家資格に当たるものです。
基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などの資格がそれに当たります。
公共機関などで働く希望がある場合には、国家資格を持っているとアピールにつながりやすくなります。
もう1つは、一般的にベンダー資格と言われているもの。
これは、企業などの民間団体が実施している資格試験になります。
資格の信頼度としては国家資格の方が優位ではあります。
しかし、ベンダー資格も種類や内容によっては世界的に通用するものもありますし、働く分野によっては大きな武器となる場合もありますので、軽視してはもったいないです。
仕事内容や自身のキャリアプランなどを考えた上で、どの資格の取得を目指すかを検討すると良いでしょう。
初心者がまず挑戦するべき資格2選
次に、具体的な資格の種類や内容について説明していきます。
まず紹介するのは、分野問わずすべてのエンジニアにおすすめとなる資格ですが、Slerにとっては特に有用となるので参考にしてください。
基本情報処理技術者試験
「基本情報処理技術者試験」は、独立行政法人情報処理推進機構によって行われている国家資格で、エンジニアの基本的な知識や技術を問うものになっています。
この試験がベースになっていて、他の試験はより高度なものとして位置付けられています。
エンジニア初心者であれば、まずはこの資格取得を目指すと良いでしょう。
応用情報処理技術者試験
基本情報処理技術者試験と同じく、独立行政法人情報処理推進機構が行っている国家資格である「応用情報処理技術者試験」。
こちらは、基本情報処理技術者試験の一つ上のレベルの試験で、より高度な知識や技術を問うものになっています。
ある程度の経験を積んだエンジニアが、レベルアップのために目指すことが多いです。
各分野のエンジニアにおすすめの資格4選
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続いては、分野ごとにおすすめのエンジニア向け資格を紹介していきます。
キャリアプランや仕事の内容に合わせて選んでいくと良いでしょう。
セキュリティエンジニア向け
まず紹介するのは、セキュリティ関連の仕事を行っている、セキュリティエンジニアにおすすめの資格2つです。
1つは、「情報セキュリティスペシャリスト試験」です。
先ほど紹介した基本情報処理技術者試験と同様に、独立行政法人情報処理推進機構が行う国家資格になります。
情報システムにおける企画や開発、運用、保守などに関して、高度なスキルを持つ情報セキュリティ技術の専門家であることを示すことができる資格です。
合格率は約15%と、難易度は高めとなっているため、セキュリティエンジニアとして、ある程度経験を積んだ人向けの資格であると言えるでしょう。
もう1つは、「Cisco Certified Entry Networking Technician (CCENT®)」 です。
こちらは、ネットワークシステムの販売などを行うシスコシステムズ社が認定している、ベンダー資格になります。
シスコシステムズ社ではいくつか認定資格がありますが、CCENTはその中でもエントリーレベルの資格として位置づけられています。
情報セキュリティに関する基本的な知識などが問われる試験で、合格率は公式には発表されていませんが、8割程度とも言われているようです。
セキュリティエンジニア初心者向けの方に、最初に取得を目指してみてほしい資格です。
ネットワークエンジニア向け
出典:シスコシステムズ合同会社
次に、ネットワークエンジニア向けの資格を2つ紹介します。
「CCNA Routing and Switching 」と「Cisco Certified Network Professional(CCNP)Routing and Switching」です。
この2つは、先ほど紹介したシスコシステムズ社が認定を行っているCCENTの上位資格に当たる、ベンダー資格です。
CCNAは、CCENTの1つ上の資格で、ネットワークの構築に関する基本的な部分を問うものとなっています。
CCNPは、さらにもう1つ上の資格で、ネットワークにおけるトラブルシューティング能力や高度なセキュリティ技術などを問う試験が行われます。
ネットワークエンジニアの実務経験があって、さらにスキルアップをしたいという人向けの資格となっています。
シスコシステムズ社が行っている資格試験は、それぞれに適したシスコ認定トレーニングが用意されているので、有効に活用して、試験までの学習を進めていくと良いでしょう。
サーバーエンジニア向け
続いて、メールやWebサイトに必要なサーバーの構築や保守を行う、サーバーエンジニア向けの資格を2つ紹介していきます。
出典:特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(LPI-Japan)
1つ目は「LinuC(リナック)」という資格。
これからの社会で活躍できるITエンジニアの育成を目的に活動している特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(LPI-Japan)が運営する、クラウド時代に活躍するエンジニアのためのLinux技術者認定です。
LinuCはレベル1〜3にわかれていて、上位になるほど身につける技術レベルの難易度も上がっていきます。
LinuC取得に向けての学習は、LPI-Japanが定めた基準をクリアした認定アカデミック認定校のほか、書店にも置いてある認定教材を使うことをおすすめします。その他、LPI-Japanが行っているレベル別の技術解説無料セミナーなどもあり、同じ資格を目指す人と知り合うこともできますので、必要に応じて利用すると良いでしょう。
学習参考コンテンツはこちら
出典:日本マイクロソフト
もう1つは、「マイクロソフト認定プロフェッショナル (MCP)」で、マイクロソフト社が認定しているベンダー資格です。
ITプロフェッショナル・デベロッパーとしての専門的な知識が問われるほか、マイクロソフト社の製品やテクノロジーなどについても問われる内容の試験となっています。
MCPの試験は、エントリーレベルからエキスパートレベルまで、スキルによって段階がいくつかあります。
こちらも公式な合格率はわかりませんが、難易度は上位資格だと中程度、下位資格だとやや易しめと言われています。
試験自体は、MCP単体での難易度は、それほど高くありません。しかし、MCSEなどのいわゆる上位MCP資格になると難易度はグンと上がります。
試験範囲がWindowsの特定の製品に限定されるので範囲は非常に狭いですが、その分、しっかりと身に着けることが要求され、きちんと勉強しなければなりません。
出典:MCP 難易度
マイクロソフト社がレベルに合わせたオンライントレーニングなどを行っていますので、活用してみてはいかがでしょうか。
データベースエンジニア向け
最後に、データベースの開発や設計などを行う、データベースエンジニア向けの資格を2つ紹介します。
1つは、「データベーススペシャリスト試験」で、独立行政法人情報処理推進機構が行う国家資格です。
データベースに関する高度なスキルを持ち、適した情報システム基盤の企画や運用、保守などができることを示すことができます。
合格率は約18%で、難易度は高めであると言えるでしょう。
独立行政法人情報処理推進機構では、公式な試験対策となるセミナーや教材の販売などは行われていませんが、過去問題や解答例は公式ホームページで公開されていますので、学習の際に参考にすると良いでしょう。
もう1つは、情報システムを構築するためのソフトウェア販売などを行っているオラクル社が認定するベンダー資格で、「Oracle MASTER」と呼ばれているものです。
これはJava言語に関する十分なスキルを有していることを示す資格になっていて、試験はBronze、Silver、Gold、Platinumとレベルによって分かれています。
合格率は非公表ですが、難易度はレベルが上がるごとに上昇していきます。
Platinumになると、受験する前に指定された研修を受ける必要があるなど、資格取得までのハードルも上がります。
オラクル社の試験やセミナーなどに関するページに、試験別のセミナーガイドなども掲載されていますので、学習を進めるときの参考にすると良いでしょう。
さいごに
種類や内容など、さまざまな資格が存在するエンジニア業界。
エンジニアとしてのレベルや、どのような分野で働きたいか、どんな仕事をしたいかなどによって、その人に適した資格は変わってきます。
初心者向けの資格である基本情報処理技術者試験は約10万人が受験していますが、それよりレベルの高い資格は、難しいものほど受験者数も少なくなり、かつ合格率も低いのが現状です。
ですので、それらの資格を取得していると評価が高くなり、転職する際にも有利になる場合があります。
エンジニアとしてのスキルアップや、将来のキャリアアップのためにも、自分に必要な資格を見つけて取得を目指してみましょう!
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