「ITエンジニアに興味があるが、学歴に少しコンプレックスがある」
「高卒やFラン大学でもITエンジニアになれるのかな?」
「ITエンジニアに就職・転職する上で学歴は重要なのかどうか知りたい」
ITエンジニアは今や人気の職業の1つ。需要の高さや年収などの魅力もあるので、就職・転職したいという方も多いでしょう。
その一方で、ITエンジニアと学歴の関係性について気になる方も多いと思います。
そこで本記事では、ITエンジニアになる上で学歴は関係あるのかどうかについてまとめました。学歴以外で必要なスキルなども解説しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
ITエンジニアに学歴は関係ある?
ITエンジニアというと、高学歴の人が活躍しているイメージを持たれている方も多いかもしれません。では、低学歴だとITエンジニアは難しいのでしょうか?
本章では、ITエンジニアと学歴の関係性について、就職と転職のケースに分けて解説します。
就職の場合
おもに大学生の就職活動では、エントリーシートに学歴を記載する欄があったり、採用面接で出身大学を聞かれることも多いです。
その際、学歴がよい方が就職しやすいのかというと、実際はそうではありません。なぜなら、新卒のエンジニア採用ではポテンシャル採用が基本だからです。
参考として、筆者は新卒で未経験からIT企業に就職しました。出身大学は日東駒専レベルの大学で決して高いというわけではありません。
当時の応募者は筆者よりも偏差値の高い人もいたものの、結果としてMARCHレベルの出身者とともにIT企業への内定をいただきました。
ただし、一部の企業や応募者が多く競争率の高い大企業などでは、応募者をふるいにかける目的で学歴を判断材料の1つに加えることもあります。
実際、学歴は受験戦争を努力で勝ち抜き有名大学に入学したという成功体験を表す指標の1つでもあるので、完全に無視できるものとはいえないのです。
また、高卒と大卒では給与に差が出る可能性もあります。
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就職活動で学歴フィルターを感じたことがある人はどれくらい?
ここで、補足として「就職活動で学歴フィルターを感じたことがある人はどれくらいいるのか」について見てみましょう。
ちなみに学歴フィルターとは、おもに求職者の採用において、企業が求職者の出身大学名で振り分け、採用するかどうかを選別することです。
日本労働組合総連合会が男女1,000名に対して調査した『就職差別に関する調査2023』によると、回答者の約40%が学歴フィルターを「感じたことがある」と回答しました。
最終学歴別では、中学校が45.2%で一番高いという結果でした。
本調査はITエンジニアに限ったものではないので、あくまで参考であるものの、調査結果では学歴が採用に影響していると感じている人は多いようです。
転職の場合
ITエンジニアの転職では、第二新卒の場合は社会人経験が少ないということもあり、新卒採用と同様に学歴よりもポテンシャル採用が多い傾向です。
そして、30代以降のITエンジニアの転職になると、これまでの仕事での実績やスキルを加味した採用が基本となります。
そのため、転職の場面では就職以上に学歴が必要になるケースは稀かもしれません。
もちろんゼロと言い切るのは難しいですが、学歴はあくまでも全体の評価のうちの一部で、ほかの判断材料とのバランスで見られるでしょう。
仮にほとんど同じ経験とスキルを持つ2名の応募者がいた場合、出身大学が有名大学とFラン大学ならば、有名大学の応募者を採用するかもしれません。
もっとも転職活動、とりわけ中途採用では即戦力になれる人材かどうかが重要なので、学歴について言及されるケースは少ないでしょう。
学歴に不安のある人がITエンジニアに就職・転職する上でやるべきこと
前章で解説した通り、ITエンジニアに学歴はほとんど関係ありません。スキルと経験を着実に付けていけば、誰でも活躍できる実力主義の職業です。
その一方で、ITエンジニアになるにはやっておくべき準備がいくつかあります。
そこで本章では、ITエンジニアに就職・転職する上でやるべき4つのことを紹介。学歴に不安のある方は、これらを実践して不安を払拭しましょう。
- ITエンジニアに必要なスキルを洗い出す
- 自己分析
- 業務に直結する資格を取得する
- ポートフォリオを作る
ITエンジニアに必要なスキルを洗い出す
学歴に不安のある人がITエンジニアに就職・転職する上でやるべきことの1つ目は、「ITエンジニアに必要なスキルを洗い出す」ことです。
ITエンジニアの種類や興味のある業務によって必要なスキルは異なるので、IT系の記事や気になる企業のHPなどを参考に調べてみましょう。
プログラミングスキルやコミュニケーションスキルなど、一般的に求められるスキルは「学歴以外でITエンジニアに必要なスキル」で解説します。
学歴以外の要因が重要とされる現代のIT業界では、自ら積極的にスキルを積み重ね、実践的な経験を積むことが成功への鍵。
就職・転職活動に備え、必要なスキルを洗い出し、今から着実にスキルを向上させることをおすすめします。
ITエンジニアに必要なスキルは「ITエンジニアに必要なスキル・知識10選!スキルが身に付く資格も紹介」でも紹介しているので、合わせて参考にしてください。
自己分析
学歴に不安のある人がITエンジニアに就職・転職する上でやるべきことの2つ目は、「自己分析を行う」ことです。
ITエンジニアの採用では、学歴よりもその人自身のポテンシャルや適性、持っているスキルなどが重要視されます。
これからの就職・転職活動に向けて、自己分析は自分の強みや志向性を明確にできるので、適した職種や企業を見つける手助けとなるでしょう。
自己分析の初歩としては、自分の興味や得意な領域を洗い出すこと。自分がどんな分野に興味を抱いているかを把握することがポイントです。
次に、これまでの学業や実務経験などから、得意なスキルや成果を整理しましょう。自分の強みを具体的に把握することが自己分析のポイント。
あるいはフィードバックとして、友人・先輩・家族などに自分の強みや改善点を聞くことで、客観的な視点も得られるでしょう。
自己分析については「転職を成功に導く自己分析のやり方!注意点やおすすめ本・ツールも紹介」でも解説しているので、合わせて参考にしてください。
業務に直結する資格を取得する
学歴に不安のある人がITエンジニアに就職・転職する上でやるべきことの3つ目は、「業務に直結する資格を取得する」ことです。
業務に直結するスキルがあれば、高学歴の応募者よりも優位に立てる可能性があり、求人市場での競争力を高められるでしょう。
例えば、IPAが運営する国家試験の「基本情報技術者試験」や「応用情報技術者試験」はITエンジニアならばぜひ取得しておきたい資格の1つ。
さらに上の高度試験に合格すれば、頭一つ抜け出せるでしょう。
あるいは「AWS認定」や「MOS資格」なども需要があり、クラウドコンピューティングや企業のDXに貢献できるスキルとして重宝される可能性があります。
資格を取得する際は、今後のキャリアや目標を踏まえて選定することが重要。取得後は履歴書や採用面接などでアピールして積極的に活用しましょう。
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ポートフォリオを作る
学歴に不安のある人がITエンジニアに就職・転職する上でやるべきことの4つ目は、「ポートフォリオを作る」ことです。
ポートフォリオとは、自分の実績やスキルを視覚的かつ分かりやすくまとめたもの。
ITエンジニアのポートフォリオとしては、GitHubなどのソースコード管理プラットフォームを活用し、自分のコーディングスキルをアピールするのが1つ。
または、スマホアプリやWebアプリを開発して、インターネット上やオンラインストアにリリースするのもおすすめです。
その際、これまでの制作体験をプロジェクトごとに紹介し、どのような課題に取り組み、どのように解決したかを具体的に示せるとよいでしょう。
ポートフォリオはITエンジニアとしての実力や経験をアピールできる強力な手段なので、就職・転職活動では、ぜひ準備してください。
学歴以外でITエンジニアに必要なスキル
ITエンジニアには、学歴よりも重要な能力があります。ここでは、学歴以外でITエンジニアに必要なスキルを3つ紹介します。
- プログラミングスキル
- コミュニケーションスキル
- リーダーシップ
採用面接時や就職・転職を果たした後は、これらのスキルが評価に繋がります。スキルアップに努めて、IT人材としての市場価値を高めていきましょう。
プログラミングスキル
学歴以外でITエンジニアに必要なスキルの1つ目は「プログラミングスキル」です。学歴以上に重要なスキルといっても過言ではありません。
プログラミングスキルとは、Webの仕組みやプログラミング言語を理解し、実際にソフトウェアやアプリケーションを開発できる能力を指します。
代表的なプログラミング言語としてはPython・JavaScript・Java・PHPなどがあり、これらをマスターすれば、様々なプロジェクトに取り組むことが可能。
また、プログラミングスキルは単にコードが書けることだけでなく、問題解決能力やアルゴリズムへの理解も含まれます。
プログラミングスキルはITエンジニアを成す基盤であり、ITエンジニアになった後のキャリアにも直結する必須スキルです。
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コミュニケーションスキル
学歴以外でITエンジニアに必要なスキルの2つ目は「コミュニケーションスキル」です。
ITエンジニアは、プロジェクトの進捗報告や問題解決、アイデアの共有など、日常業務においてコミュニケーションが欠かせません。
技術に疎いクライアントと対話したり、プロジェクトの取りまとめ役であるプロジェクトマネージャーとも円滑にコミュニケーションを取る必要があります。
こうしたコミュニケーションが円滑で課題や進捗状況を適切に伝えられると、プロジェクトの成功に貢献できるでしょう。
基本デスクワークがメインで、最低限のコミュニケーションしか必要ないというイメージもありがちなITエンジニア。
しかし実際は、コミュニケーションスキルなくしてITエンジニアの仕事は務まらない、といえるほど重要なのです。
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リーダーシップ
学歴以外でITエンジニアに必要なスキルの3つ目は「リーダーシップ」です。
リーダーシップとは、簡単にいえば決断力や責任感の強さなど、組織やプロジェクトを動かす能力のこと。
プロジェクトの進行状況を適切に把握し、メンバーに的確な指示を与えることで、プロジェクトを効果的に進められます。
リーダーシップを発揮する必要があるのは、プロジェクトマネージャーやチームリーダーだけではありません。
開発メインのITエンジニアであっても、ほかのメンバーに対して技術的な指導やアドバイスを提供すべき場面があるでしょう。
こうした際に、リーダーシップを発揮して手本となる技術や行動を見せることで、チームやプロジェクト全体に良い刺激を与えられるはずです。
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ITエンジニアに学歴は不問!スキルや強みをアピールしよう
ITエンジニアに学歴は関係あるのかどうか、ITエンジニアに就職・転職する上でやるべきこと、学歴以外でITエンジニアに必要なスキルなどを解説しました。
これまで説明した通り、ITエンジニアに学歴は不問。高卒やFラン大学出身などで学歴にコンプレックスがある方でもチャンスのある職種です。
ITエンジニアに必要なスキルを磨き、ITエンジニアに活かせる自分の強みをアピールできれば、希望する企業への就職・転職も実現できます。
行動するなら早い方がよいです。スキルの洗い出しや自己分析を開始して、ITエンジニアに就職・転職するための準備を始めましょう。
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