プログラミング初心者の中には「JavaとJavaScriptって何が違うの?」と疑問に感じたことがある人もいるでしょう。
実際、名前が似ている2つの言語。何が違うのでしょうか。
この記事では、名前の由来・難易度・使用目的などの観点から、JavaとJavaScriptの違いを解説します。
※記事内の価格は執筆時の内容です。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。
この記事の目次
JavaとJavaScriptは何か違うの?
結論から申し上げます。JavaとJavaScriptはまったく異なるものです。
どれぐらい違うかと言うと、上記Googleの検索結果にあるように「インドとインドネシアぐらい」違います。
「え、そんなに違うの?」と思った方もいるでしょう。2つの言語、それぞれ詳しく見ていきましょう。
Javaとは
出典:ORACLE
まず、Javaについて解説します。
Javaはコンパイラ言語と言われるプログラミング言語の1つです。
身近でわかりやすい例だとWebサービスで「登録したアカウント情報をデータベースに格納する」などに使われています。その他、Androidアプリの開発に用いられることも。
主に、裏方の仕組みを構築する言語として使われています。
また、オブジェクト指向の言語としても知られています。オブジェクト指向とは簡単に言うと「複雑な仕組みの塊を1つのモノとして捉えましょう」という意味。
これには以下のようなメリットがあります。
- 汎用性:コードを再利用できる
- 拡張性:新たな機能を加えたい場合、上書きをすれば一括で追記が可能
- 保守性:一括でリファクタリング(コードの整理)が可能
このような特徴から、Javaは主に大規模開発に用いられる言語となっています。
Javaは最も求人の多い言語の1つ
Javaは大規模開発で使われることが多いので、人手が必要となります。
実際、2019年にレバテック株式会社が運営する「レバテックキャリア」が調査したところ、新規求人案件割合ランキングでJavaが1位となっています。
キャッシュレスサービスやブロックチェーンなど、今話題のサービスで需要が広がっているようです。
IT人材が不足していると言われているこの時代において、Javaは最も必要とされている言語といっても過言ではないでしょう。
Javaまとめ
- コンパイラ言語
- アプリ・Webサービスなど幅広い開発が可能
- オブジェクト指向型
- 求人数No.1
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JavaScriptとは
次にJavaScript(略称:JS)について解説します。
JavaScriptはスクリプト言語と言われるプログラミング言語の1つです。
スクリプト言語とは、端的にいうと「簡単に実行できる言語」のこと。Javaとは異なり、コンパイルする必要がないので、すぐに実行できる点がプログラミング初心者に優しい使用となっています。
また、JavaScriptもJavaと同じオブジェクト指向の言語です。しかし、主な用途が異なります。
Webページの「動き」に関わる部分に用いられており、例えばECサイトでよく表示される「本当に購入しますか?」というポップアップウィンドウが最たる例でしょう。
JavaScriptはサーバーサイドにも対応可
JavaScriptはフロントエンドのみを扱うのではなく、サーバーサイドの開発も可能です。
Node.jsというサーバーサイド・スクリプト環境を用いればサーバーサイド上でJavaScriptを実行することができます。
Node.jsはその仕組み上、軽量なので複数のユーザーが使用するものでも動作に遅れが生じにくいのが特徴。
さまざまな言語を覚えないとWebアプリケーションは作れないと思われがちですが、JavaScriptを覚えれば、開発できる範囲が広くなるでしょう。
JavaScriptのまとめ
- 主にフロントエンド側の言語
- 画面に動きを加えることができる
- Node.jsを用いればサーバーサイドの開発も可能
- オブジェクト指向型
- スクリプト言語
JavaとJavaScriptの名前の由来
じつは、JavaScriptは開発当初「LiveScript」という名前でした。
しかしその後、LiveScriptを開発したネットスケープコミュニケーションズと、Javaを開発したサン・マイクロシステムズが業務提携をしたことで、名称が変更されました。
このような背景から、紛らわしい名前になったとされています。
参照:@IT
JavaとJavaScriptの難易度
一般的には、Javaのほうが難しいと言われています。
理由としては、Javaで何かアプリを作ろうと思った時には、例えばSQLなど、他の知識が必要となるからです。
コンパイラ言語であるがゆえ、エラーが生じるとそもそも実行ができないというのも、Javaを難しいと感じる原因の1つでしょう。
一方でJavaScriptは、スクリプト言語なのでコンパイルなしで実行可能。そのため結果がすぐに画面に反映されるので、初学者でも適度にモチベーションを保ちつつ学ぶことができます。
また、Javaには環境構築が必要。JDK(簡単に言うとJavaの開発に必要な素材をまとめたパッケージのようなもの)と、Eclipse・IntelliJのような統合開発環境(簡単に言うと操作画面)をPCに導入して設定しなくてはなりません。一般的に初学者は、これらの設定段階からつまずいてしまいがちです。
「なぜプログラミングを勉強するのか」
学習する言語を選ぶ際には、目的が一番大切です。しかし特に目的がなく、とりあえずプログラミングを勉強してみたいという方は「JavaScript」から始めるのをおすすめします。
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JavaとJavaScriptのおすすめ勉強法
では、JavaやJavaScriptは何を使って勉強したらよいのでしょうか。
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学習サイト
おすすめの勉強法1つ目は「学習サイト」です。最近では、一部無料で利用できるサービスが増えてきました。
以下で、特におすすめの2つを紹介します。
Progate
おすすめの学習サイト1つ目はProgateです。
Progateは、プログラミング学習の登竜門と呼ばれるほど普及しているサービスです。JavaもJavaScriptも触りだけであれば、無料で学習することができます。
特にJavaに関しては、イラストなどを用いて仕組みから理解できる内容となっています。
Progateについて詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
▶Progate(プロゲート)とは?評判・無料と有料の違い・使い方や「意味ない」と言われる理由を解説
ドットインストール
おすすめの学習サイト2つ目は「ドットインストール」です。
Javaに関しては月額1,080円(税込)のプレミアム会員にならないと学習できませんが、JavaScriptは基礎的なことであれば無料で学ぶことができます。また、ミニアプリ開発が充実しており、プレミアム会員になると、JavaScriptで「タイピングゲーム」「スロットマシーン」などを作ることができます。
その他にも「Node.js」「jQuery」「React」「Vue.js」など、JavaScriptを極めたいと考えている人には十分なコンテンツ量があります。
JavaScriptを勉強しようと考えている人には、おすすめの学習サイトと言えるでしょう。
ドットインストールについて詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
▶ドットインストールとは?評判・Progateとの違いを初心者向けに解説
Javaの本
学習サイトではなく、本を読んでしっかり知識を吸収したいという方もいるでしょう。
以下で、Javaの学習におすすめの本を紹介します。
新わかりやすいJava 入門編
1冊目は「新わかりやすいJava 入門編」です。
この本は、Javaの開発環境であるEclipseの設定方法から記載されています。プログラミング初学者の中には環境構築で挫折してしまう人もいるので、とても丁寧な本と言えるでしょう。
Javaのオブジェクト指向がゼッタイにわかる本
2冊目は「Javaのオブジェクト指向がゼッタイにわかる本」です。
この本ではJavaのオブジェクト指向について、主に以下の単元を中心に解説しています。
- クラスとインスタンス
- カプセル化
- 継承
- ポリモーフィズム
これらは抽象的な概念から理解する必要があるので、苦手意識を持つ人も多いです。
しかし、Javaの醍醐味であるオブジェクト指向についての理解を深めることはとても大切なこと。
1冊目の「新わかりやすいJava 入門編」で勉強した後に、上記単元について詳しく知りたいという方におすすめの本です。
JavaScriptの本
次にJavaScriptの学習におすすめの本を紹介します。
スラスラ読める JavaScriptふりがなプログラミング
1冊目は「スラスラ読める JavaScriptふりがなプログラミング」です。本のタイトル通り、なんとふりがなまで振ってある丁寧さが特徴。
たしかに英語表記の多いプログラミングは、そもそも読み方からわからないという人も多いですよね。
また、丁寧なのはそれだけではありません。内容に関しても初学者にわかりやすく解説しています。
以下は実際に使ったユーザーの声です。参考にしてください。
6時間ほどで読めた。
タイトルの通りスラスラ読めました。
ES6でJavaScriptを説明していますので、
これからJavaScriptを勉強したい人や、
プログラミングを覚えたい人が読む最初の一冊には良いと思いました。ふりがなが全てに振ってあるので、これがどんな意味なのかをおまじないなどでごまかしていないので納得して読み進めることができると思います。
JavaScript コードレシピ集
ある程度JavaScriptについての理解が進んでも、実際に何かを作ってみると「どうやってやればいいんだろう」と悩みがち。
しかし、この本には「コードレシピ」が記載されているので、自分が実装したい機能を見つければ、真似して作ることができます。
600ページほどあるため、かなり大量のレシピが掲載されています。ある程度学習が進んだら購入を検討してもよいでしょう。
独学が難しかったらプログラミングスクールもおすすめ
学習サイトや本などで勉強しても、挫折する人が多いのも事実。
内容が難しいので、わからないところがあってもなかなか解決できないことが多いです。プログラミング学習はモチベーションとの戦いなのです。
もし、エンジニアとしての転職を考えていたり、業務上プログラミングの知識が絶対に必要であるということであれば、プログラミングスクールに通うのも1つの手段でしょう。
以下の記事ではプログラミングスクールの選び方を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
▶無料プログラミングスクールのおすすめ9選!無料と有料どちらに通うべきかも解説
勉強する目的を決めてから学ぶ言語を選ぼう
JavaとJavaScriptという名前の似たプログラミング言語ですが、じつはまったく異なるものだと、ご理解いただけたでしょうか。
共通するのは、どちらも需要の高い人気言語であることです。
プログラミング初心者の方は、どの言語から勉強しようか迷う人も多いかと思います。
迷ったときは「自分自身がプログラミングを通して何をしたいのか」を一度考えることが大切です。
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