「Project Stream」として、Googleが開発を続けていたゲームストリーミングサービスが、GDC 2019で「Stadia」としてローンチされることが正式に発表されました。
ゲームに革命を起こすのではないかと期待されている「Stadia」。この記事では、Stadiaがなぜ注目を集めているのか、その理由について詳しく解説します。
この記事の目次
GDC 2019でGoogleがゲーム・ストリーミング・サービス「Stadia」を発表
Googleが新しいゲーム・ストリーミング・サービス「Stadia」が大きな注目を集めています。以下で、GDCでの発表の概要について解説します。
ゲームに革命を起こすと期待される「Stadia」
This morning at #GDC2019 we unveiled @GoogleStadia: together with the game community of players, viewers and developers, we can create a new games experience powered by the best of Google and built for everyone https://t.co/RDsucuvIcM pic.twitter.com/aRoCwwAkVg
— Sundar Pichai (@sundarpichai) March 19, 2019
Googleが、新しいゲーム・ストリーミング・サービス「Stadia」をGDC 2019で発表しました。Googleの持てるパワーやテクノロジーが最大限に投入されるStadiaは、ゲーム業界に革命を起こすサービスになるのではないかと注目を集めています。
簡単に言えば、Stadiaはインターネット環境さえあれば、デバイスを選ばずに低遅延でゲーミングPCを使ったようなゲーム体験ができるサービスです。
それだけでなく、YouTubeなどとの親和性も高く、ゲーム実況をさらに盛り上げる存在になることが期待されています。
現状、下記のデベロッパー向けのWebサイトが公開されているので、Stadiaに興味を持った方は合わせてご覧ください。
公式Webサイト:Home | Stadia
GDC(Game Developers Conference)とは
2019年3月18日から3月22日の期間で開催されるGDC 2019。GDC(Game Developers Conference)とは、毎年開催されているゲーム開発者向けの会議です。GDCは、今後の動向を捉える上で、世界中のゲーム開発者やゲーマーが注目されています。
Stadiaの他にどのような発表が行われたのか気になる方は、下記の公式Webサイトをご覧ください。
Webサイト:GDC | Game Developers Conference
Stadiaが「すごい」と言われる理由について
Stadiaはなぜ「すごい」と言われるのでしょうか。Stadiaが次世代のゲーム体験を提供するのではないかと期待されるその理由について紹介します。
プレイするデバイスを選ばない
???? Enter the chamber
???? Fight the boss
???? Get the lootHere’s your first look at how we’re thinking about being able to play anywhere. pic.twitter.com/xcrP1igkGG
— Stadia (@GoogleStadia) March 20, 2019
WebブラウザとしてGoogle Chromeを利用すれば、macOS・Windows・Linux・Chrome OSのどのOSでもStadiaはプレイ可能。また、タブレット・スマホにも対応しています。
もしも、テレビ画面でプレイしたければ、Chromecast Ultraを使いましょう。リンクから最速5秒でゲームの起動が可能としており、もちろんダウンロードは不要です。アップデートも必要ありません。
セーブデータもクラウド上に保管されるので、どのデバイスからでもゲームの続きを気軽にプレイできます。
Googleが用意したハイスペックなゲーム気をどこからでも遊べるようなイメージでしょうか。
回線速度は求められますが、デバイスのスペックに左右されずにゲームができるのはStadiaの大きな魅力です。
4K HDR 60fpsまでサポート
Stadiaは4K HDR 60fpsまでサポート。サラウンドサウンドにも対応しており、どのようなディスプレイでも変わらずに美しい映像と臨場感のあるサウンドでゲームが遊べます。
STADIA、単純にこの解像度とフレームレートで最新ゲームが動くのヤバいんすよ pic.twitter.com/bujPKeNSzL
— WILDMAN ✈️GDC/VRDC2019 (@yasei_no_otoko) March 21, 2019
動画配信など他のサービスとの連携が画期的
Check out the possibilities of Crowd Play in our demo:
???? Watch your fave creators
????Hop in queue
???? Join their game pic.twitter.com/5Yqql7fJuY— Stadia (@GoogleStadia) March 21, 2019
YouTubeでの動画配信や、SNSでのプレイのシェアなど、Stadiaは他のサービスとの連携が画期的です。ゲーム実況配信などのあり方を大きく変える可能性を秘めています。
Crowd Play
ゲーム実況の配信者と、視聴者がすぐに一緒にゲームがプレイできる機能です。
Stadiaは、Chromeブラウザーを動作保証にしておけるのは強みだね。
テレビ画面で遊びたい人向けにChromecast Ultraを活用できるし、専用のStadia ControllerはWi-Fiに直接繋げるし、ボタン一つでYouTube配信してそのままCrowd Playで視聴者参加できるとか、長縄跳びみたいな遊びの世界だね。
#Stadia— な~ (@nar_twi) March 20, 2019
State Share
プレイした体験をまるごとシェアできるState Sfhare。リンクを貼るだけなので、TwitterなどのSNSでもすぐにシェアが可能。
自分のプレイを自慢するだけでなく、ゲームの面白さを人に伝える時や新たな記録を出した時にも重宝しそうです。
Stadia。ゲーム実況者なら、一度は視聴者に「へた」と言われた経験があるはず。当然「じゃぁ、おめーがやってみろよ!エアプがよぉ!」と煽り返したくなるときもありますよね。そんなときは「State Share」。そのときの「状況」を完全再現して、リンクで共有できます。視聴者にやらせてみましょう。
— VIPで初心者が~ (@vipdeshosinsha) March 20, 2019
プレイ方法が幅広い
Stadiaは専用のコントローラー「Stadia Controller」が用意されます。しかし、このコントローラーを使わなくても、所有しているコントローラー・キーボード・マウスでもプレイ可能。
それだけでなく、スマホのタップでもプレイできます。
Stadia Controllerの2つのポイント
Meet the Stadia Controller:
✅Connects via WiFi
✅ Low latency gameplay
✅ Share gameplay in just a click
✅ Get help from the Google Assistant*Please do not whip, throw, or dab with said controller. pic.twitter.com/xiThv58R2P
— Stadia (@GoogleStadia) March 20, 2019
キャプチャボタンが付いていて、ゲームのプレイ画面をYoutubeですぐに共有でます。もう1つはGoogleアシスタントボタン。ボタンを押せば、すぐにGoogleアシスタントが起動可能です。
入力遅延を抑えるために、Stadia ControllerはWifiで直接インターネットに接続してデータセンタと通信します。
Stadiaの料金方式や価格は?
価格や料金方式については、まだGoogleから発表されていません。どのような料金方式や価格が考えられるのか以下で解説します。
サブスクリプション方式が濃厚
GoogleのStadiaの料金方式はサブスクリプション方式になるのではないかと予想されます。毎月決まった金額を払って、ゲームリストにアクセスできるスタイルです。
購入とのハイブリッド方式もあるが
月額定額のサブスクリプション方式と、タイトルを購入するSteamの方式をハイブリッドにする可能性も考えられます。
ただし、デバイスを選ばずにすぐにプレイできるというStadiaの魅力が購入というステップをはさむと薄れてしまうでしょう。そして、単純に料金も高くなり過ぎます。
現状すでに提供されているPlayStation NowやGeForce Now(ベータ版)といったサービスと同じように、サブスクリプション方式が採用される可能性は高いと考えられます。
価格がStadiaの成否を分ける可能性は高い
ゲーム業界に革命を起こすと期待されるGoogleのStadia。その成功を左右するのは、いくらでユーザーに提供されるのかという料金設定です。
人気の高い動画配信サービス「Netflix」が1300円程度に価格が改定されたことや、PSN(PlayStation Now)が2500円程度で提供されていることを考えると、Stadiaも1500円から2500円程度で提供される可能性が高いです。
多くの人にとって、1500円〜2500円程度が毎月支払ってもよいボーダーラインではないでしょうか。また、このあたりの金額であれば、ゲーム機とソフトを購入することと比較してもお得感があって魅力的です。
Stadiaの成否を分けるのは、いくらで提供されるのかという料金設定と言えるのではないでしょうか。
競合するゲームストリーミングサービスとは?
Stadiaと競合するゲームストリーミングサービスとはどのようなものがあるのか以下で解説していきます。
Microsoft・Amazonもゲーム・ストリーミング・サービスを開発中
Stadiaの競合となるサービスとして、Microsoftの「Project xCloud」がまずあげられます。PCやモバイル端末でも利用できるサービスとして、2019年中にトライアルを開始予定です。
また、ゲームの実況に特化したストリーミング配信サービス「Twitch」を配下に持つAmazonも新たなゲーム・ストリーミング・サービスを開発中と言われています。
Googleだけでなく、世界の大手企業が力を入れるゲームストリーミングサービスは、今後のゲーム業界に大きな影響を与えることは間違いないでしょう。
参考サイト: Project xCloud: プレイヤー中心のゲーム体験 – News Center Japan
すでにゲームストリーミングサービスは提供されている
実は、ゲームストリーミングサービスはすでに提供されています。以下で、海外や日本でも利用できるサービスについて紹介します。
海外ではクラウドでハイスペックなサービスが提供されている。
海外ではクラウドを活用したハイスペックなゲーミングPCを使ったような体験ができるゲームストリーミングサービスがすでに提供されています。
Shadowは、4Kの解像度のハイスペックなゲーム体験を提供するゲームストリーミングサービスです。PC・スマホのどちらでもプレイが可能。
また、VORTEXはゲーミングPCなしで、簡単に豊富なゲームにアクセスできるとうたっています。
デバイスへのアプリのインストールが必要な点が、Stadiaとは異なります。
参考サイト:
Vortex – Cloud Gaming for Android, PC and macOS
Shadow – High-performance gaming for all
PlayStation Now
ソニーはPlyaStation Now(PSN)を提供。料金はサブスクリプション方式でPS4とWindows PCに対応しています。
参考サイト:
PSN | PlayStation Now | プレイステーション
GeForce NOW
また、GPUの開発で知られるNVIDIAは、ゲームストリーミングサービス「GEFORCE NOW」を提供しています。
参考サイト:
GeForce NOW でクラウドから PC ゲームをストリーミングする | NVIDIA
ローンチは2019年中の予定だが日本は未定
Stadiaのローンチは2019年中の予定ですが、日本で展開は未定。アメリカ・カナダ・イギリス・ヨーロッパから展開されていきます。
Stadiaの日本でのサービスのスタートに関しては、続報に期待しましょう。
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