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【5分でわかる】専門実践教育訓練給付金とは?対象者や受給方法を解説

更新: 2023.11.22

キャリアアップの為の勉強や資格取得を検討していると、専門実践教育訓練給付金という言葉を見かけたことがあると思います。

「給付金を受け取るにはどんな条件があるのだろう?」
「そもそもどんな制度なんだろう?」

この記事では、専門実践教育訓練給付金制度について分かりやすく解説します。具体的にやるべきことも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

専門実践教育訓練給付金制度とは?

専門実践教育訓練給付金制度とは、働く人の能力開発やキャリアアップ支援を目的とした制度です。

雇用保険制度の一環として、厚生労働大臣が指定する対象講座を修了すると、支払った受講費用の最大70%が支給されます。

受講料の半分以上も補助があるのは、講座を受講する側からすると嬉しいですよね。

ここでは、専門実践教育訓練給付金でおさえておくべきポイントを3つに絞ってご紹介します。

受給対象者の条件

受給対象者の条件は、現在の就業状況専門実践教育訓練給付金の利用有無のかけあわせによって異なります。

この記事を読んでいる方は専門実践教育訓練給付金を利用するのが初めての方が多いと思いますが、自分に当てはまる条件を確認してください。

在職中×専門実践教育訓練給付金を初めて利用する場合
・受講開始日に雇用保険の被保険者であること
・支給要件期間(同一の事業主に一般被保険者等または短期雇用特例被保険者として雇用された期間)が2年以上あること

在職中×専門実践教育訓練給付金を利用するのが2回目以降の場合
・受講開始日に雇用保険の被保険者であること
・支給要件期間(同一の事業主に一般被保険者等または短期雇用特例被保険者として雇用された期間)が3年以上あること

離職中×専門実践教育訓練給付金を初めて利用する場合
・被保険者資格を喪失した日から受講開始日までが1年以内であること
・支給要件期間(同一の事業主に一般被保険者等または短期雇用特例被保険者として雇用された期間)が2年以上あること

離職中×専門実践教育訓練給付金を利用するのが2回目以降の場合
・被保険者資格を喪失した日から受講開始日までが1年以内であること
・支給要件期間(同一の事業主に一般被保険者等または短期雇用特例被保険者として雇用された期間)が3年以上あること

なお、妊娠・出産・育児等の理由により受講をすぐに開始できない方は、離職中の条件である「被保険者資格を喪失した日から受講開始日までが1年以内であること」の期間が延長される場合があります。

受給対象外に該当する場合でも、住民票住所を管轄するハローワークへ確認してみてください。

給付金額と支給のタイミング

まずは、給付金額とその支給時期に関して説明します。その前に、説明をする上で必要な用語を先に解説します。

専門実践教育訓練給付金制度を活用する時に、受講のために本人が支払ったお金(費用)のことを教育訓練経費と呼びます。

給付金は、対象講座を修了後、2回に分けて支給されます。

1.対象講座を修了した時
教育訓練経費の50%(年間上限40万円)

2.雇用保険の被保険者として雇用された時
教育訓練経費の20%(年間上限16万円)

専門実践教育訓練給付金は受講料の最大70%が支給されるものの、一度に給付されるわけではありません。注意しましょう。

対象講座の紹介

専門実践教育訓練給付金は、厚生労働大臣が認定した講座と教育機関が対象です。

厚生労働省が公表した対象講座は、2023年4月1日時点で2,820講座もあります。

ジャンルや実施方法(通信制・通学制)も様々なので、あなたの要望にあった講座が見つかるはずです。

・業務独占資格又は名称独占資格の取得を目標とする養成課程
(介護福祉士、看護師、美容師、社会福祉士、保育士、歯科衛生士など)

・専門学校の職業実践専門課程及びキャリア形成促進プログラム
(商業実務、衛生関係、工業関係など)

・専門職学位課程
(ビジネス・MOT、法科大学院、教職大学院など)

・四年制大学等の職業実践力育成プログラム
(特別の課程(保健)、正規課程(保健)など)

・一定レベル以上の情報通信技術に関する資格取得を目標とする課程
(シスコ技術者認定CCNPなど)

・第四次産業革命スキル習得講座
(AI、データサイエンス、セキュリティなど)

・専門職大学等の課程

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受給までにやるべきことは?

専門実践教育訓練給付金を受給するためには、受講前から受講後にかけてやるべきことが複数あります。必要な手続きを順番にご説明します。

受講する講座を決める

専門実践教育訓練給付金制度の対象講座は2,820講座あります。どの講座を選んだらいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

ここでは、希望の講座を絞り込むための方法をご紹介します。

厚生労働省の教育訓練講座検索システムを活用する

厚生労働省のシステムを使えば、指定講座や教育訓練施設を検索できるようになっています。

https://www.kyufu.mhlw.go.jp/kensaku/

トップページの「講座・スクールを探す」から条件を指定して検索が可能です。

講座のカウンセリングを受ける

ホームページ等で受講する講座を検討する際、出てきた疑問点や不明点に関しては、実際に講座のカウンセリングを受けてみるのがおすすめです。

対象講座を修了し、実際に給付金を受給した人の例などが聞けるチャンスです。

ハローワークに行く

ハローワークでは、給付金を受給するための書類提出や申請等を行います。書類の提出は受講開始日の1か月前までに行う必要があるため、余裕をもって進められると良いでしょう。

ジョブ・カードを作る

ジョブ・カードとはご自身の能力や将来への希望などを整理し、キャリアプランを明らかにしていくツールのことです。

訓練対応キャリアコンサルタントのコンサルティングを受けることによって交付されます。

https://www.job-card.mhlw.go.jp/

訓練対応キャリアコンサルタントの所在については、お近くのハローワークにお問い合わせください。

必要書類を提出する

専門実践教育訓練給付金制度を活用するにあたって、受講開始前に提出する書類は最大6種類です。場合によっては提出が不要になる書類もありますので確認しましょう。

1.教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票

2.ジョブ・カード

3.本人・住居所確認書類及び個人番号(マイナンバー)確認書類

4.写真2枚(最近の写真、正面上三分身、縦3.0cm×横2.4cm)
※ 個人番号カード(マイナンバーカード)を提示する場合は不要

5.払渡希望金融機関の通帳またはキャッシュカード
※雇用保険の基本手当受給者等であって既に「払渡希望金融機関指定届」を届けている場合は不要

6.専門実践教育訓練給付及び特定一般教育訓練給付再受給時報告
※過去に専門実践教育訓練給付及び特定一般教育訓練給付を受給したことがない場合は不要

講座を受講する

オンライン学習

専門実践教育訓練給付金は受講を修了しただけでは支給されません。

講座を受講するにあたって、注意すべき点について詳しく確認していきましょう。

受講認定基準をクリアする

専門実践教育訓練給付金制度の対象講座は、講座ごとに認定基準が定められています。

認定基準の例としては「期間内に受講を修了すること」「受講期間内に成果物を提出すること」「受講期間内の出席率を満たしていること」など様々です。

認定基準をクリア出来なかった場合は専門実践教育訓練給付金制度制度の対象外となり、教育訓練費が全額自己負担となる可能性もあります。受講開始後も最後まで気を引き締めて学習を進めましょう。

支給申請をする

無事に受講が修了したら、ハローワークで給付金の支給申請を行います。受講修了日の翌日から起算して1か月以内に提出を済ませましょう。

必要書類を提出する

専門実践教育訓練給付金を受給するにあたって、受講修了後に提出する書類は最大8種類です。

1.教育訓練給付金の受給資格者証(教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格者証)

2.教育訓練給付金支給申請書

3.受講証明書又は専門実践教育訓練修了証明書

4.領収書

5.返還金明細書 ※教育訓練経費の一部が教育訓練施設から本人に対して、還付された(される)場合に必要

6.資格取得等を証明する書類
※資格取得等したことにより支給申請する場合に必要

7.専門実践教育訓練給付最終受給時報告
※専門実践教育訓練に係る最後の支給単位期間について教育訓練給付の支給を受けようとする場合に必要

8.専門実践教育訓練給付追加給付申請時報告
※専門実践教育訓練修了後、資格取得等したことにより支給申請した場合に必要

給付金を受給する

ハローワークでの申請が完了したら、あとは専門実践教育訓練給付金の支給を待つのみです。

なお、専門実践教育訓練給付金は教育訓練施設からではなく、ハローワークから支給されます。

不明点がある場合は、支給申請を行ったハローワークに問い合わせると良いでしょう。

まとめ

この記事では、専門実践教育訓練給付金制度についてご紹介しました。

専門実践教育訓練給付金を活用すると、費用負担が少ない状態で専門知識やスキルを身につけたり、資格取得を通じたキャリアアップを叶えたりすることができます。

ぜひ検討してみてください!

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この記事を書いた人

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