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給与デジタル払いのメリット・デメリットは?仕組みや海外での事例も紹介

更新: 2021.04.16

2020年度中の実現を目指すとしていた給与デジタル払い

振込手数料の削減などにより1日単位・週単位での支払いが可能など、企業と従業員双方メリットのある制度です。

2021年4月5日、内閣府は規制改革推進会議の作業部会を開き「給与デジタル払い」について議論し、厚生労働省も2021年度中の早期に制度化を実現すると表明しています。

そこで本記事では、給与デジタル払いとは何か・給与デジタル払いのメリット・デメリットなどについて解説していますので参考にしてみてください。

給与デジタル払い とは?

政府が2021年度中の制度化を目指している給与デジタル払いについて解説します。

給与をスマホの決済アプリに振り込める制度

給与デジタル払いとは、企業が銀行を介さずスマートフォンの決済アプリに給与を支払う制度・仕組みのことです。

働き方の多様性が広まる中で給与も多様な支払い方法が求められており、給与デジタル払いが普及することで企業と従業員双方にメリットのある制度といわれています。

海外ではどうしてる?


出典元:Visa Payroll Card | Visa

海外ではペイロールカードの導入が進んでおり、給与の振込先として利用されています。

ペイロールカードの特徴は銀行口座を持っていなくても利用できる点で、従業員はペイロールカードで買い物をしたり、ATMで現金を引き出したりできます。

例えば、VisaのペイロールカードならVisaデビットカードが利用できる場所ならどこでも買い物ができ、残高アラートを設定できるなど利便性にも優れています。

日本で給与デジタル払いが制度化されれば、銀行口座を持たない人への給与支払いが効率化されるでしょう。

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給与デジタル払い のメリット・デメリット

給与デジタル払いのメリット・デメリットについて解説します。

給与デジタル払いのメリット

給与デジタル払いのおもなメリットは以下のとおりです。

  • 振込手数料を削減できる
  • 銀行口座がなくても給与を受け取れる
  • 多様な働き方に対応できる

具体的に解説します。

振込手数料を削減できる

給与デジタル払いが導入されれば、企業にとっては振込手数料を削減できるメリットがあります。

銀行口座への給与支払いで発生していた所定の振込手数料が削減できる上、対象のスマートフォン決済アプリを指定することでさらなる業務の効率化を図ることも可能。

手数料が削減できるため、1日単位・週単位での支払いなどフレキシブルな対応もできるようになるでしょう。

また、従業員にとっても銀行口座から引き出す曜日や時間によって派生していた引き出し手数料を節約できるという点もメリットとしてあげられるでしょう。

銀行口座がなくても給与を受け取れる

給与デジタル払いが導入されれば、銀行口座を持っていなくても給与を受け取ることが可能になります。

これまでの法律では賃金は原則現金払い、例外として銀行口座への振り込みが認められて状態でしたので、給与の受け取り方が大きく変化することになります。

例えば、外国人労働者など銀行口座を持たない人でも簡単に給与を受け取ることが可能になります。

多様な働き方に対応できる

給与デジタル払いが導入されれば、手数料削減・銀行口座を持たない人への給与支払いが簡易になることから、多様な働き方への対応ができるようになります。

外国人労働者の受け入れが拡大している中で、言葉の問題で銀行口座を持てない従業員に対してや、1日単位・週単位・プロジェクト単位での給与支払いなどを効率化できることは、企業にとっても従業員にとってもメリットになるでしょう。

給与デジタル払いのデメリット

給与デジタル払いのデメリットや今後の課題は以下のとおりです。

  • 安全性の課題
  • 決済事業者が経営破綻した場合の対応

以下で詳しく解説します。

安全性に課題

給与デジタル払いはスマートフォン決済アプリを使用することから、個人情報の流出などセキュリティ面での懸念が指摘されています。

ハッキングによる不正送金や不正利用が合った場合の対応など、現状以上に補償対応などの明確化が求められるでしょう。

また、スマートフォン決済アプリの本人確認をどのように行うかも課題として挙げられます。

決済事業者が経営破綻した場合の対応

給与デジタル払いで懸念される点として、スマートフォン決済アプリの事業者が経営破綻した場合の対応が挙げられます。

銀行が破綻した場合、利用者の預金は保険適用により保護されますが、スマートフォン決済アプリの事業者が破綻した際にどのように利用者の資金を保護するのか、法整備や明文化が必要になってくることでしょう。

給与デジタル払い を理解して多様な働き方に備えよう

本記事は給与デジタル払いの概要やメリット・デメリットについて解説しました。

政府は2021年の早い段階での制度化実現を目指しています。

企業にとっては振込手数料の削減や業務効率化、従業員にとっては銀行口座を持たずに給与を受け取れるなど時代に即した制度です。

本記事を参考に給与デジタル払いや多様な働き方への理解を深めてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

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