2021年6月2日、中国通信機器大手のファーウェイが発表会を開催し、スマートフォンなどに向けた独自OS「HarmonyOS」とスマートウォッチなどの新製品を発表しました。
HarmonyOS はスマートフォンのほか、家電や自動車にも搭載可能な OS で、さまざまな機器とのスムーズな連携が特徴です。
本記事では HarmonyOS の内容や発表の経緯、対応機種について解説します。
HarmonyOS とは
HarmonyOS はファーウェイ独自の OS で、元々は IoT デバイス向けに開発されていました。
今回発表された HarmonyOS 2 はスマートフォン・スマートウォッチ・タブレットといったスマートデバイスのほか、家電・自動車などにも搭載し、機器を横断して連携できるのが特徴です。
また、中国語では「鴻蒙OS」「鴻蒙2」などと記載され「混沌」という意味で使われる言葉です。
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HarmonyOS 発表の経緯
スマートフォン向け OS の代表は Apple の iOS と Google の Android OS の2つで、これまでファーウェイのスマートフォンは Android OS を採用していました。
しかし、アメリカがファーウェイを安全保障上の脅威になるとして、 Google 製アプリを使用不可にするなどの制裁措置を取りました。
また、将来的に Android OS を搭載できなくなることが懸念されたことから販売が減少。事業回復には他社の OS に依存しない製品が必要との判断から、独自開発の HarmonyOS が発表されたと見られています。
HarmonyOS の対応機種
今回発表された HarmonyOS 対応のスマートフォンは以下の4機種です。
- Mate40 Pro
- Mate X2
- Mate40E
- nova8 Pro
また、約 100 の既存機種についても HarmonyOS の搭載がアナウンスされました。
日本での配信は現時点では未定
今回発表された HarmonyOS 対応機種には日本で販売されている製品も含まれていますが、 日本国内での HarmonyOS OS 配信については触れられませんでした。
HarmonyOS で実現すること
HarmonyOS は様々なデバイスとのシームレスな連携が特徴で、例えば以下のような使い方が可能になります。
- スマホで遊んでいたゲームをタブレットに切り替えてプレイする
- 通話デバイスをスマホ→自動車→パソコンと切り替える
- パソコンで行っていたWeb会議をスマホに移行する
いずれも既存のデバイスで実現できるような技術ではありますが、すべてを HarmonyOS ベースで行うことから、より連携を意識せずに複数のデバイスを使えるようになりそうです。
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