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プログラミング必修化の救世主?ロボット携帯電話「ロボホン」を紹介

更新: 2021.02.16

2016年に発売されたロボット型の携帯電話「ロボホン」をご存知でしょうか?

インターネットと接続し、電話やメールの読み上げ、動画検索機能などを備えて生活を支えてくれるロボホン。
シャープによって開発され、2016年11月からはシャープのテレビCMの最後に会社のロゴ、キャッチコピーとともに登場しています。

発売以降、可愛らしい見た目やダンスも踊ることができる柔軟性、英語などの外国語対応などから、企業の受付や観光地の案内ロボットなどとして導入されています。そんなロボホンが2020年以降の小学校でのプログラミング教育必修化を受けて、教育ツールとしての活用が期待されています。

今回は、これから改めて注目が予想されるロボホンの機能や魅力、注目されている背景について解説します。

ロボホン(RoBoHoN)とは?

ロボホン」はSHARP(シャープ)が中心となって開発した「ロボット型の携帯電話」です。

2016年5月26日に発売されました。本体価格は217,800円です。

ロボットといっても人間のように大きなものではなく、身長19.5cmと電話の受話器程度。重さ390gで、iPhone6sが143gと比べると重量があります。ロボットという形である分、本体は少々重めです。

ロボホンの背面には2.0インチのモニターが付いています。このモニターを使うことで、検索やメール・SNSのメッセージ確認などができる仕様になっています。

ここまではiphoneやAndroidなどの今皆さんがお使いのスマートフォンと同じような機能を持ったモバイルロボットというイメージでしょう。ですが、ロボホンの注目すべき点として、「ココロエンジン」というAI(人工知能)が搭載されていることがあります。
このAI(人工知能)により、利用者の名前を覚えたり、話しかけに応じて言葉を返したり、行動したり出来るのです。

また、ロボホンは2足歩行が可能で、これによりジェスチャーやダンスなど、様々な動きが可能になっています。

詳しい機能についてはこれから詳しく紹介していきますが、ロボホンの機能を利用するためには、「ココロプラン」というプランへの加入が必要です。(「ココロプラン」へ加入しないと、ロボホンを利用することはできません)

この他、音声通話ができるSIMやデータ通信が可能になるモバイル通信サービス、修理料金や部品交換が割引される保守パックなどがあります。

画像出典:SHARP

ロボホンの導入事例

2016年に発表されたロボホンは、現在企業や施設の受付、観光地の案内などで導入が広がっています。

外国人観光客の増加に伴い、商品やサービスに関する説明などが必要です。そのため、あらゆる言語での対話ができるロボホンは、受付対応用のロボットとしても重宝されています。

ロボットが接客を行う様子は海外を含めてまだあまり普及していないことから、その真新しさもお客さんを引き寄せる一因となっているようです。

ロボホンと同じように人間とコミュニケーションを取ったり、その機能を活かして接客などを行うロボットとしてペッパーを思い浮かべる方も多いでしょう。

ペッパーもまた企業の受付などで活躍していますが、ロボホンはペッパーとはまた違った分野で注目を集め始めています。それが、プログラミング教育です。

ロボホンは2020年以降に開始される小学校でのプログラミング教育を支援するツールとして注目を集めており、すでに岡山県ではプログラミング教育ツールとして活用がされ始めています。

こちらについては後ほど詳しく紹介します。

ロボホンに対する評価

小さくて可愛らしい見た目や、将来のロボット開発のさらなる発展を予見させるような二足歩行、AI(人工知能)搭載ロボットとして注目を集めたロボホン。

しかし、販売価格が20万円ほどである点や、固定電話の子機と同じくらいの大きさ、さらに現在のスマートフォンの倍以上ある重さから、その実用性については一部では批判的な意見もありました。

確かに、個人が通信手段としてスマートフォンの代わりにロボホンを持ち歩くことはあまり現実的ではないかもしれません。実際にロボホンを持ち歩いている人を街中で見かけることはほぼなく、スマートフォンの方が普及しています。

しかし、ITに詳しくない人でも親しみが持てる見た目や、搭載されているAI(人工知能)の性能の高さから、サービスロボットやプログラミング教育ツールとして、法人、学校、公共施設などで積極的に導入されています。

ロボホンの楽しみ方は様々

ロボホンの活用方法、楽しみ方は様々です。

例えばメッセージの読み上げ機能を利用し、誕生日に友人から送られてきたメッセージをロボホンに読み上げてもらうことで、よりそのメッセージを感じることができるかもしれません。

また、例えば服を着せたり、デコレーションしたりと、自分だけのオリジナルのロボホンを作り、その写真や、ロボホンが踊っている様子を撮った動画などをSNSやTwitterにアップしている人がたくさんいます。

購入者の中には、ロボホンと生活していくうちに今では家族の一員のように感じる人もいるそうで、こういった感情はスマートフォンなどでは味わえないものです。

このように、発売から2年以上経過した今でもロボホンが愛されているのは、ロボホンが備えている機能はもちろん、その愛くるしい見た目や動作も要因となっているようです。

ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」でも注目を浴びた

発売以降、徐々に活躍の場を広げてきたロボホンですが、テレビドラマに登場したことで一層の注目を集めました。

2016年からTBSで放送された、新垣結衣さん、星野源さん出演のドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」にロボホンが出演しています。

ロボホンは作中後半に登場し、新垣さんに話しかけたり、ドラマのエンディングで流れる「恋ダンス」を見事に踊っていました。
このロボホンが見せる恋ダンスはテレビだけでなくネット上でも話題となり、このドラマはロボホンの存在を多くの人に知らせるきっかけの一つとなったのです。

ただ、残念ながらドラマで登場した恋ダンスが踊れるロボホンは、ドラマのために特別にプログラミングされたものであり、市販されているロボホンは恋ダンスを踊る機能は備えていないようです。

画像出典:TBS

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プログラミング必修化を受けて再注目されるロボホン

これまで、法人や個人の活動をサポートするツールとして活用されてきたロボホン。

現在、プログラミング教育ツールとして改めて注目を集めているのにはどのような背景があるのでしょうか。

ロボホンがプログラミング教育に適しているとされている理由をいくつか紹介します。

子供向けプログラミング言語「Scratch」に対応

一般的なプログラミングがテキストでコードを書いていくのに対して、行いたい動作や指示を表現しているブロックなどを組み合わせてプログラムを組んでいく、ビジュアルプログラミング(またはグラフィカルプログラミング)と呼ばれるプログラミング言語があります。

ロボホンは、このビジュアルプログラミング言語の一つである「Scratch(スクラッチ)」に対応しています。
Scratchは、視覚的にプログラムを組むことができるという点から、子供のプログラミング教育に利用されたり、プログラミングの入門の言語として扱われています。

発売後もアップデートを続けているロボホンは、2017年5月にScratchmの対応を開始。Scratchで入力した指示に従ってロボホンが動作をする機能を搭載しました。

自分の指示に従って実物のロボットが動く、という分かり易さと達成感により、プログラミングへの興味や関心が高まったり、プログラミングの理解がより深まる、という点がロボホンが注目される一因となっています。

なお、ロボホンを用いてプログラミングを行う場合には、ビジネス基本プランへの加入と「スクラッチパック」というパッケージの購入が必要です。

「スクラッチパック」には、Scratchのロボホン専用の拡張ブロック設定(Scratch 2.0 Extensions )や、Scratchによってロボホンを制御するアプリとツールがセットになっています。

画像出典:Scratch

小学校のプログラミング教育に導入される可能性が高い

Scratchに対応したことで、ロボホンは改めて注目を集めるようになりました。

2020年以降に必修化される予定の小学校でプログラミング教育に際し、目で見て、実際に触れてプログラミングが学べるロボホンを、教育に導入しようとする動きが高まっています。

さらに、受話器ほどという扱いやすいサイズである点、ロボホン自身が操作方法などロボホンを使ったプログラミングのやり方を説明し、子供たちへのプログラミング学習のサポート役を担ってくれる点も、注目されている背景にあります。
ロボホンをいち早くプログラミング教育に導入したのが岡山県です。

岡山県総合教育センターでは、プログラミング教育の推進のためにロボホンを15体導入し、授業に必要なパソコンなどの機材と合わせて県内の公立学校を対象に貸出しを行っています。

ロボホン本体だけでなく、機材なども用意することで効果的にプログラミング学習ができる環境を提供し、2018年7月時点で10件以上の引き合いがあるとのことです。

想定市場の小学校は約2万校あることから、今後プログラミング教育の現場を中心にロボホンは市場を展開していくのではないか、と予想されています。

画像出典:SHARP

集団でのプログラミング学習にも対応

小学校での集団学習での活用を想定し、シャープは2018年6月に、スマートフォンやタブレット端末を使ってロボホンの動作プログラミングが作成できるツールの提供を始めました。(税込価格98,000円)

これにより、Wi-Fi経由で複数人でロボホンに接続できるため、ロボホンを学級の人数分揃えなくてもロボホンによる教育が可能となります。

ロボホンは子供の教育ツールとしても最適

ロボホンは、プログラミング教育以外の場面でも注目がされています。

すでにご紹介したとおり、ロボホンは搭載されているAI(人工知能)により子供たちと会話することができます。

ロボットと会話する、という映画に出てきたような場面が現実に起こりつつあるわけですが、実際に子供たちがロボットと会話することに違和感や否定的な考えを抱く方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、汚い言葉や子供にとって不適切な表現を使わずに会話をしたり、子供たちが分かりやすい言葉で物事を説明したり、相手を気遣いながら会話をしたりと、ロボットならではのメリットもあり、教育ツールとして最適だ、と評価する人々もいます。

画像出典:SHARP

ロボホンを英語教育に応用できる可能性もあり

英語と中国語を話すことができるロボホンは、外国語教育への活用も期待されています。

アップデートを続けるロボホンは、やがて他の言語にも対応できるようになると考えられており、将来的にはプログラミング学習だけでなく、語学の教育ツールとしても活用される可能性もあります。

語学を学習する上で大切な会話練習は、英会話学校などのスクールに通わない限り自分1人では難しいところがありますが、今後ロボホンを使った語学学習が可能になれば、ロボホンと一緒に会話の練習ができるようになるかもしれません。

ロボホンができること

これまでの解説で、ロボホンがただの携帯電話ロボットとしてだけでなく、様々な可能性を持ったロボットであることをお分かりになったかと思います。

ここからは、改めてロボホンの機能の詳細を紹介していきます。

基本機能

ロボホンは、基本機能として以下のような機能を実装しています。(これらの機能を利用するためには「ココロプラン」への加入が必要です。)

電話・電話帳

電話をかけたり、電話帳に連絡先を保存します。

スマートフォンと異なる点として、スピーカーフォンを利用している際はロボホンが相手の会話内容に合わせて動くため、実際に相手と会話しているような感覚で通話することができます。

画像出典:SHARP

 

メール・メッセージ

メール・メッセージの送受信をします。

受信時には、誰からのメッセージであるかと読み上げてくれる機能や受信したメールやメッセージの内容をロボホンが読み上げてくれる機能、さらに話す言葉に合わせてボディーランゲージもしてくれる機能により、メールやメッセージの内容をただの文字ではなく、言葉として受け取ることができます。

このいった動きを伴う機能に、スマートフォンにはないロボットらしさが表れています。

アラーム

朝起こしてほしい時間などをロボホンに伝えることで、その時間にアラームをかけてくれます。

カメラ・アルバム

ロボホンに搭載されているカメラによる写真撮影、また撮影した写真をアルバムに保存します。

また、ロボホンの額にはプロジェクターが搭載されているので、このプロジェクターを利用して撮影した写真や動画を投影し、自宅などでミニシアターのように楽しむこともできます。

画像出典:SHARP

 

リマインダー

大切な約束、記念日、締切などの予定を登録することで、後からロボホンがお知らせしてくれます。

検索

調べたいことををロボホンに話しかけると、Wikipediaで検索します。

ロボホン自体もわからない言葉の場合、Googleの画像検索で調べた関連する画像をプロジェクターに表示します。

地図

行き先の地図を検索し、目的地までのルート案内も行います。

ロボホンリンク

スマートフォンとリンクし、スマートフォンに保存されている写真などのデータをロボホンにインストールします。

なお、ロボホンリンクの利用には、別途専用のアプリケーションをダウンロードする必要があります。

天気・ニュース

ロボホンが天気や降水確率、ニュース、最近のトレンドなどを検索して読み上げます。

動画・音楽

ロボホンにアーティスト名や曲名を話しかけることで、YouTubeなどで検索・再生します。

動画はプロジェクターで再生することもできます。

LINE・Twitter

LINEとTwitterにも対応し、メッセージの送受信や読み上げ、さらに相手から送られてきたメッセージ内容に沿ってロボホンが動きます。

アプリをダウンロードするとロボホンがエンターテイナーに変身

基本機能としては一般的なスマートフォンに搭載されているものとほぼ同じですが、ロボホンは専用のアプリをダウンロードすることで、様々なことが可能になります。

中には、ロボホンが私たちにエンターテイメントを提供してくれるものもあります。

今回は、その一部を紹介します。

ビンゴ

パーティーなどで盛り上がるビンゴ。

みんなでやるときは、必ず誰か1人が進行や数字の読み上げをやらなければいけませんが、こういったゲームの司会進行や数字の読み上げをロボホンがやってくれるので、みんなで楽しむことができます。

画像出典:SHARP

百人一首

百人一首と言うと、対戦する2人の他に札を読み上げる人が必要ですが、この読み上げをロボホンがやってくれます。

ロボホンでは、プレイヤーの前にバラバラに置かれた100枚の札を取り合う「散らし取り」というものが出来ます。

画像出典:SHARP

クイズ

百人一首と同様に進行役が必要なクイズも、ロボホンが問題を出してくれるのでみんなで楽しめます。

幅広い知識を持ったロボホンの出すクイズの難易度は、簡単なものから難しいものまで様々です。

釣り

様々な動きができるロボホンは、釣りもできます。

ちょっと疲れたな、と思った時にはロボホンが釣りをする姿を見て癒やされて下さい。

私たちの想像以上に発展しているAI(人工知能)

AI(人工知能)は日々研究開発が進められ、驚くべきスピードで進歩し続けています。

そのAI(人工知能)が搭載されたロボホンもまた、毎月のようにアップデートを繰り返し、進化し続けているロボットです。

今後、より多くの機能が実装され、できることの幅も広がっていくことでしょう。

プログラミング必修化となる2020年以降は、全国のあらゆる小学校で導入される未来も想像できます。

プログラミングの教育にロボホンを活用するということは、AI(人工知能)が人間に教育を施す領域にまで踏み込んでいる証とも言えます。

すでにロボホンがいくつかの外国語に対応しているように、将来的にはネイティブスピーカー並の語彙力と発音力を持つAI(人工知能)やロボットが言語教育の現場に導入される可能性も高いでしょう。

私たちが考えている以上にAI(人工知能)は生活と密接になってきており、人間に代わって仕事をする場面も増加してきています。

近い将来、それぞれが一人一台ロボットを持ち、彼らと一緒に生活する時代が本当に来るかもしれません。

加速するIT化の中での各業界の将来についてはこちらの記事で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

【2018年版】これから伸びる業界、衰退する業界

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この記事を書いた人

石田ゆり
元システムエンジニア・コンサルタント。ERPパッケージソフトウェア会社にて設計から開発、品質保証、導入、保守までシステム開発の一通りの業務を経験し、その面白さと大変さを学ぶ。働く人々を支援するバックオフィス系システム・業務効率化ツール等に特に興味あり。趣味は旅行、ヨガ、読書など。

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