今や、料理のレシピを探すのに一般的なものとなった料理アプリ。
日頃から料理をする方なら、一度は利用したことがあるのではないでしょうか。
ひと昔前であれば、雑誌やレシピ本、テレビ番組などで知ることが一般的でしたが、近年ではスマホやPCから簡単にレシピを知ることができるアプリが増えており、動画形式のものや、健康分野に特化したものなどサービスの幅も広がっています。
料理アプリは、手軽にレシピを検索できて、毎日の献立を考えるのにとても役立ちます。今まで挑戦することのなかった料理の簡単な作り方などを知ることができ、料理の幅が広がったという方も多いでしょう。この記事では、数ある料理アプリの中からオススメのアプリと、その特徴を解説します。
また後半では、テクノロジーと料理を組み合わせた新しい技術についてもご紹介します。
この記事の目次
献立の参考にするもの
普段料理をしている人は、何を参考にメニューを考えているのでしょうか。
献立作成サイトme:newを運営する株式会社ミーニューが20代~40代の主婦を対象としたアンケートによると、夕食の献立を考える際に参考にしているものとして最も多かったのは、「インターネットの料理サイト」という結果になっています。
有職主婦の方の75.8%、専業主婦の方の80.1%が利用していると回答しており、後に続く「レシピ本(45.8%、48.5%」)、「テレビ番組(35.8%、39.3%)」を大きく引き離す結果となりました。
また、料理サイトを閲覧する端末で最も利用しているものは、「スマートフォン(87.3%)」となっており、スマホでレシピを参照しながら料理をするのはもはや当たり前のものとなっているようです。
献立の悩み
料理を作る際、初心者の方、一人暮らしの方、主婦の方などによって様々な悩みがあるでしょう。
ここでは、多くの人が抱える料理の悩みを紹介します。
メニューがマンネリ化してしまう
料理を頑張ろうと始めたばかりの頃は、献立のレパートリーが少ないので、似たようなメニューになってしまうでしょう。残り物を上手く活かせるレシピも身につけていないと、冷蔵庫の中身を管理するのも大変です。
また主婦の方は料理以外にも掃除や洗濯、育児など忙しく、手の込んだ料理には取り組みにくいという声を多く聞きます。そのため、どうしても簡単に作れる料理ばかりになってしまうようです。
メニューのレパートリーに悩みがある方は、レシピの掲載数の多い料理アプリを使ってみましょう。詳しくは後ほど紹介しますが、クックパッド(レシピ数250万以上)、楽天レシピ(レシピ数100万以上)などがおすすめです。
時間がない
働きながら自炊をしている方や、共働きで家族の分も作っている方などは、料理にかけられる時間も少ないでしょう。
料理に苦手意識がある人は、作り方を何度も確認したり、同時作業ができないなど時間がかかる傾向にあります。
またひとり暮らしの方に良くある悩みが、キッチンが狭いこと。キッチンが狭いと作業スペースが少なくなります。作業効率が悪くなり、結果として時間が大幅にかかってしまうことになるのです。
時間がないという悩みを抱えている方には、短い動画で手順を把握できるアプリがおすすめです。「クラシル」や「DELISH KITCHEN」は30秒~1分の動画で簡単にレシピを把握できるので、料理初心者の方にもピッタリでしょう。
栄養バランスがとれない
子育て中の方などに多い悩みとして「栄養バランスのとれた献立」を考えることがあります。ひとり暮らしの方などは知らないうちに栄養のバランスが偏ってしまうことも多いでしょう。野菜を多く摂ることを心がけた食事を意識しましょう。
栄養バランスのとれた献立は、ビタミン、鉄分、糖質などあらゆる面から考えなければならないため難しいでしょう。
料理アプリの中には栄養バランス・ヘルスケアに特化したものもあります。「E・レシピ」や「ソラレピ」などのレシピを参考にしてみてはいかがでしょうか。
投稿型料理アプリ
クックパッド
出典:クックパッド
クックパッドの特徴
クックパッドは、料理名や食材から簡単にレシピを検索できるサービスです。掲載レシピ数は250万以上と料理アプリの中でも最も多くなっています。
クックパッドの大きな特徴はユーザーがレシピを投稿するという点です。アレンジレシピも探しやすく、主婦目線の時短レシピなども多く掲載されているので、自分に合ったレシピを見つけやすくなっています。
また毎日の献立を写真に撮ってカレンダーで管理できる『料理きろく』機能や、おすすめの献立を通知してくれる機能など、充実した献立が作るサポート機能も充実しています。
クックパッドの有料会員サービス
クックパッドは月額308円(税込)で有料会員となることで、プレミアムサービスを利用できるようになります。※価格は執筆時の内容です。最新の情報は公式サイト等でご確認ください
有料会員になると、レシピの検索結果を人気順に並べ替えることができるようになります。1週間の献立を配信してくれるプレミアム献立機能もあるので、毎日の献立に悩む主婦の方などは重宝するでしょう。
更にレシピの保存件数も増えたり、管理栄養士が監修している専門のレシピや、カロリーや塩分なども表示することができるようになります。
楽天レシピ
出典:楽天レシピ
楽天レシピの特徴
楽天レシピの大きな特徴は、料理の感想や料理レシピの投稿をすると楽天スーパーポイントがもらえる点です。貯まったポイントは買い物などで利用できるので、毎日の料理のモチベーションも高まります。
レシピ総数は100万を超えており、気になるレシピはお気に入り登録ができるのもポイントです。
また「簡単」「節約」「栄養満点」などのテーマで絞り込みが可能で、管理栄養士監修のレシピも毎日更新されています。
楽天レシピには有料会員プランはなく、全ての機能が無料で利用できますが、楽天スーパーポイントの付与などは楽天会員であることが必須の条件となります。
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動画型料理アプリ
動画型料理アプリの特徴は「分散型メディア」という形式をとっていることです。
分散型メディアとは、InstagramやTwitterなど、他のプラットフォームにも動画を直接配信する方式のこと。このおかげでアカウントをフォローしておけば、公式サイトやアプリを開かなくても、SNSのタイムライン上で気軽にコンテンツを見ることができます。
kurashiru[クラシル]
kurashiru[クラシル]の特徴
クラシルは、近年需要が増加続けている動画型料理メディアのひとつです。30秒~1分のレシピ動画で作り方を簡単かつスタイリッシュに解説しています。
5000を超えるレシピ動画数を誇るサービスで、App Storeの無料アプリランキング総合で1位を獲得するほどの人気となっています。
料理の手順だけでなく、費用の目安や調理に必要な時間をチェックできる特徴があります。
レシピでご飯を作ったら『たべれぽ』と呼ばれるタイムラインに感想を投稿する機能もあります。アプリの見た目もインスタグラムのような華やかな雰囲気です。
また、初心者のうちは、調理法や食材について疑問が出てくることもありでしょう。そんな時はコメントに「豚肉は豚こま肉でも大丈夫ですか?」というように書き込むと、クラシル公式のスタッフが丁寧に返答してくれます。
kurashiru[クラシル]の有料会員サービス
クラシルの有料会員(プレミアムサービス)は月額480円(税込)。
有料会員になると、会員限定のレシピを見ることができます。糖質制限ダイエットや産後の離乳食といった、専門性の高いレシピが多いのが特徴です。
その他にもお気に入りの件数を増やしたり、カロリーを表示できる機能も追加されます。
DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)
DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)の特徴
こちらも動画型料理メディアのひとつ、デリッシュキッチン。30秒~1分の動画で調理手順ごとに進んでいくので、作業量が多い料理でもあっという間に完成させることができます。
手順だけではなく、家電や食材の取り扱いに関する注意事項なども記載されているので、料理を始めたばかりという方にもぴったりです。
デリッシュキッチンの特徴は、レシピを細かい条件で検索できる点です。例えば「ご飯もの」「スープ」など食べたい料理の種類から選んだり、「人参」「鶏肉」食材から選ぶことができます。冷蔵庫の余り物を使って、何か作りたいと思った時などに重宝するでしょう
また、レシートを撮影することでお得なクーポンを手に入れることができる機能や、現在地から近くのお店の特売情報を閲覧できる機能もあります。
DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)の有料会員サービス
デリッシュキッチンのプレミアムサービスは月額480円で利用できます。
有料会員になると、「糖質オフ」や「塩分控えめ」「離乳食」など管理栄養士が監修したレシピを閲覧できるようになります。また「オレンジページ」や「サンキュ」といった雑誌も見ることができます。
プロが監修している料理アプリ
ゼクシィキッチン
出典:ゼクシィキッチン
ゼクシィキッチンの特徴
ゼクシィキッチンの大きな特徴は、すべてのレシピ動画にプロの解説がついている点です。食材の切り方から下ごしらえの方法、お料理が美味しく見える盛り付けの方法など、基本知識を動画で学ぶことができます。
初心者は食材の扱い方の基礎など知らないことも多いでしょう。ゼクシィキッチンは、食材の扱い方からレクチャーしてくれる『きほん動画』など実用性のあるコンテンツがたくさんあるので、料理を基礎から学びたい人にオススメです。
それぞれのレシピには、カロリーや調理難易度も表示されます。
またレシピを見ると、料理ごとに使用する食材のリストが作成されます。足りないものだけをチェックして買い物リストに登録することができ、買い物に出かけた時などに役立ちます。
ゼクシィキッチンの有料会員サービス
※2021年2月現在、サービスは終了しています
有料会員は月額300円(税抜)。プレミアム会員になることで人気の料理をランキングで検索できたり、プロがレッスンする動画を楽しめるようになります。料理教室に通う感覚で楽しく料理を学ぶことができるでしょう。
ヘルスケア料理アプリ
E・レシピ
出典:E・レシピ
E・レシピの特徴
E・レシピは栄養のバランスを重視した献立を提案するアプリです。
レシピは全て、家庭料理研究家などの料理のプロが制作しています。栄養バランスを重視した毎日異なる献立を紹介してくれるので、毎日の夕飯のメニューに悩んでいる方は必見です。
また『食コラム』を通して美味しく作るためのアドバイスや失敗しないコツを学ぶことができます。
調理過程を大きな画面で確認できる『クッキングモード』も、初心者にとってよりわかりやすいポイントでしょう。
E・レシピの有料会員サービス
プレミアム版は月額360円(税込)で利用することができます。※価格は執筆時の内容です。最新の情報は公式サイト等でご確認ください
有料会員は、人気順や調理時間の短い順に、カロリー順に並べ替えることができます。各レシピを人数分に合わせて分量の変更ができたり、評価の高い順にメニューを入れ替えることが可能です。
家族が多い人などにはぴったりな機能と言えるでしょう。
ソラレピ
出典:ソラレピ
ソラレピとは
ソラレピは、管理栄養士が監修した1週間分の献立を提供してくれる料理アプリです。
大きな特徴は、料理カテゴリーの種類にあります。料理ジャンルや食材だけでなく、目的の項目があり「美肌」「腸の健康」「筋力強化」「貧血予防」などさまざまな体の悩みから、効果的なレシピを検索することができます。
ソラレピの有料会員サービス
ソラレピのプレミアムサービスは、月額270円(税込)で利用できます。※価格は執筆時の内容です。最新の情報は公式サイト等でご確認ください
人気順に並び替えたり、それぞれのレシピの分量が1人分~4人分まで家族に合わせて変更できるようになります。
ウェアラブルな料理アプリ
ここまでは、PCやスマホで閲覧できる料理アプリを紹介してきました。ここからは、着用型の料理アプリをご紹介します。
以下で紹介するアプリはApple WatchやVR機器を用いて料理をしたり学んだりできるのです。
Kitchen Stories
Kitchen Storiesは、優れたアプリを生み出した開発者を称えるApple Design Awardsを受賞した、Apple Watch対応のアプリです。
華やかな見た目のレシピが多数。普段の料理というよりは、パーティーなど特別な日の食卓を彩るような料理を作ることができます。
Kitchen Storiesのもっとも大きな特徴は、Apple Watchでレシピを見られることです。まるで時計で時間を確認するような動作で、手順を確認していきます。
レシピ画面をスワイプすると買い物リストが表示されます。これは材料の買い出しに行った時に役立つでしょう。
レシピは、カテゴリーや難易度のほか、ダイエットレシピ、調理時間などでも絞込みが可能です。
レシピ動画に加え、包丁の使い方など料理の基礎を学べる動画もあるので、これまで料理に興味のなかった人も取り組みやすいかもしれません。
VRで料理の練習ができる『VR Sushi Bar』
『VR SushiBar』とは
出典:STEAM
『VR Sushi Bar』は「Mikai.inc」が開発する、VRシュミレーションゲームです。お寿司を作るプロセスをVRで体験することができます。
プレイヤーはゲーム内では寿司職人としてプレイします。
店内には、様々なキャラクターがお客さんとして並んでいます。それぞれのキャラクターから順次オーダーが入ってきます。
寿司のオーダーが入ると、プレイヤーはおひつの中から適量のシャリを取り、包丁で切ったネタを組み合わせ、皿に乗せてから客へ提供します。
クリアすると、プレイヤーにポイントが入るという仕組みです。料理の種類別に手順を一つ一つクリアしていかなければなりません。
このゲームはコントローラーを握って行います。VRを使用したこのゲーム内ではコントローラーを握っていることで、包丁を握る感覚やフライパンを持つ感覚を体感することができるのです。
10回寿司の提供に成功すると、大仏が目覚め、手元の銃を使って大仏の口に寿司を打ち込むという驚きの展開が待っています。
体感しながら料理を学べる
『SushiBar』はVRで料理を覚えることができる可能性を示しています。食材を適度な大きさに切ったり、タイミングを見ながら調味料を適量加え、火加減をコントロールするなどの工程は簡単に身につけられるものではありません。
VRを用いて料理を学ぶといたエンターテイメント性のあるアプリが今後増えていけば、遊びながら自然と料理を学ぶことができるようになるでしょう。
料理に馴染みのない人でも取り組みやすいので、これまで全く料理に興味がなかった人も、いつの間にかハマってしまうかもしれません。
番外編:未来の料理人の仕事を体験!?『Job Simulator』
出典:STEAM
最後にPlayStation VR(PSVR)専用のシミュレーションゲーム『Job Simulator』をご紹介します。『Job Simulator』は、2050年の世界を舞台に、ロボットだらけの社会で人間が「職業体験」をするゲームです。
とはいっても、本格的な職業体験ではありません。VR空間の身の周りにあるものを触り、スイッチを押したり、物を掴んでロボットに投げたりなど、非常に自由でコミカルなゲームとなっています。近未来の世界をシミュレーションするようなイメージですね。
その自由さから、世界中のプレイヤーがyoutubeなどに関連動画を投稿しており、これまでに2億5000万回以上も再生されている人気のVRゲームなのです。
実際のプレイにはPlayStation MoveとPlayStation VRの両方を用意する必要があります。
体験できる職業は、「オフィス」、「ファミレスのシェフ」、「コンビニ店員」、「自動車整備」の4つ。ファミレスのシェフであれば、物を投げつけたり、売り物を勝手に食べたり。自動車整備であれば、自動車に塗料を流し込んだりなど現実ではありえないことことばかりです。
本格的な職業体験をするものではありませんが、VRの持つ可能性を示しているゲームと言えます。VR SushiBarで料理の作り方を体験できたように、様々な職業のあらゆるノウハウをVRから学ぶことが出来る日も来るかもしれません。
日常の暮らしをより良くするテクノロジー
テクノロジーを使って、毎日の暮らしをより良くする仕組みやサービスが日々生まれています。
「衣食住」のうち「食」の分野は健康や家族とのコミュニケーションなど人生を豊かにする要素であると言えるでしょう。
もし生活とテクノロジーとの関わりに興味がある人は、プログラミングを学んでみると、さらに知見が深まります。
この記事で紹介した「クックパッド」や「クラシル」は「Ruby(ルビー)」というプログラミング言語と「Ruby on Rails(ルビーオンレイルス)」というフレームワークを用いて作られています。
「Ruby」は「楽しくプログラミングができること」をモットーにしており、初心者でも書きやすいプログラミング言語のひとつです。「Ruby on Rails」はwebアプリケーションの開発を開発をスムーズに行うためのツールです。
また、VRの分野では「Unity(ユニティ)」という統合開発環境が用いられます。Unityは、ユニティ・テクノロジーズ社が提供する、ゲーム開発プラットフォームで、ゲームを作るためのツールキットをまとめた様なものです。
これから先もテクノロジーは、私たちの生活とは切っても切り離せないものになるでしょう。興味のある分野から、プログラミングを学んでみるのも良いかもしれません。
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