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ビジネスキャリア検定とは?試験分野・レベル・メリット・対策など解説

更新: 2023.01.10

人事や経理、マーケティングなどの各分野の専門知識を評価するビジネスキャリア検定。「転職やキャリアアップに役立つものか?」「資格の難易度や勉強方法は?」と気になっている人も多いでしょう。

この記事では、ビジネスキャリア検定の概要や試験分野、試験区分(レベル)、試験対策などについて解説。資格を取得するメリットや注意点についても解説するので、受験を検討している人はぜひ参考にしてください。

ビジネスキャリア検定とは

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ビジネスキャリア検定とは、人事、経理、営業、生産管理、経営戦略などの職務を遂行する上で必要となる知識の習得と実務能力の評価を行うことを目的とした試験です。試験は中央職業能力開発協会によって運営されています。

ビジネスキャリア検定は、厚生労働省が定める「職業能力評価基準」(業務に必要な知識、技術・技能に加えて、成果につながる能力を、業種別、職種・職務別に整理したもの)に準拠した試験です。

新人研修として導入する企業も多く、公式HPによるとこれまでの受験者数は60万人を超えています。

試験分野

ビジネスキャリア検定は、以下の8つの試験分野があり、受験者は自分の仕事に関係のある分野や、これから習得していきたいスキルの分野などを選んで受験することができます。

それぞれの概要と主な対象者をまとめました。

試験分野 概要 対象者
人事・人材開発・労務管理 人事業務(採用、教育・研修、給与支給など)や労務管理業務(就業規則の立案・管理、社員の健康管理など)に関する知識を問う 人事部、労務部
経理・財務管理 経理業務(会計伝票処理、財務諸表等の作成など)や財務管理業務(資金調達や資金運営に係る計画作成・管理など)に関する知識を問う 経理部、財務部
営業・マーケティング 営業業務(顧客訪問、商談、営業管理体制の構築など)やマーケティング業務(リサーチ、商品の企画など)に関する知識を問う 営業部、マーケティング部
生産管理 生産管理業務(資材調達、製品の開発~製造、設備の管理、生産システム設計・運営など)に関する知識を問う 生産管理部
企業法務・総務 企業法務(組織法務、契約取引法務、コンプライアンス法務など)や総務(オフィス環境の整備、会社業務の運営、リスクマネジメントなど)に関する知識を問う 法務部、総務部
ロジスティクス ロジスティクス業務(需給管理、注文管理、物流企画、輸配送管理など)に関する知識を問う ロジスティクス部、物流センターなどで勤務する人
経営情報システム 経営情報システムの運用や評価、情報化戦略の策定・推進に関する知識を問う 情報システム部
経営戦略 経営に関する情報収集・分析、経営計画や事業開発計画の策定、経営企画実行のための組織体制の整備などに関する知識を問う 経営企画部

試験区分(レベル)

ビジネスキャリア検定には、難易度や試験範囲によって以下の4つの試験区分(レベル)があります。(分野によっては試験が実施されていないレベルもあり)

それぞれの難易度や受験対象として想定されている人、合格率の目安はこちらです。受験を考えている方は、自分の今のレベルやこれから目指したいレベルから、受験する試験区分を決めましょう。

レベル 概要 想定される受験対象者 合格率の目安
BASIC級 各分野の入門者向けレベル。業務の前提となる基本的知識を基に、仕事の全体像が把握でき、職場での円滑なコミュニケーションを図ることができる 学生、就職希望者、内定者、入社して間もない方 80%前後
3級 専門知識を基に、担当者として上司の指示・助言を踏まえ、自ら問題意識を持ち定例的業務を確実に行うことができる 実務経験3年程度(係長、リーダー相当職を目指す方) 50~70%
2級 幅広い専門知識を基に、組織の中心メンバーとして創意工夫を凝らし、自主的な判断・改善・提案を行うことができる 実務経験5年程度(課長、マネージャー相当職を目指す方) 30~50%
1級 専門分野の知識や応用力を活用し、企業戦略の実現に向けた課題の創造、効率的・効果的な行動、資源の統合・調整ができる 実務経験10年以上(部門長、ディレクター相当職を目指す方) 10~30%

受験料

ビジネスキャリア検定の受験料は、試験区分(レベル)によって異なります。2022年12月時点での受験料は、次の通りです。

  • BASIC級:3,300円
  • 3級:6,200円
  • 2級:7,700円
  • 1級:11,000円

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ビジネスキャリア検定のメリット

人事や経理、総務などの企業業務は、これまで仕事を行いながらスキルを高めていくことが一般的でした。これらの業務は企業によって方法や細かいルールが異なるため、スキルが高い・低いを客観的に判断することが難しいという問題がありました。

1つの企業で多くの経験を積んだとしても、それが他の業界や企業でも通用するかどうかわからないのは、働く人にとっても不都合な状況です。

そのような状況を改善してくれる存在として期待されているのが、ビジネスキャリア検定です。ここからは、ビジネスキャリア検定のメリットを具体的に解説していきます。

基礎的・体系的なスキル習得

ビジネスキャリア検定では、各分野の業務に関連する知識が総合的に問われます。このため、業務を通して学ぶことで発生する知識の偏りを防ぎ、業務を遂行する上で知っておくべき知識を体系的に習得することが可能です。

基礎的な知識を一気に得られることもメリット。例えば企業で発生する業務は、採用活動、入社手続き、給与や賞与の支給、年末調整など、時期によって様々です。1年に1回しか行わない業務もあるため、一通りを学ぶためには1年の時間を要します。

一方、ビジネスキャリア検定であれば、受験を通して基礎的な知識をすべて学ぶことで、より短い時間で最低限の業務スキルを身につけられるのです。

自発的な学習の促進

ビジネスキャリア検定の受験を通して、自発的な学習や自己研鑽意欲を促進することもできます。

「スキルアップしたい」「もっと知識を増やさなければ」と思っていても、日々の忙しさに追われてなかなか行動できない人も多いでしょう。

ビジネスキャリア検定という明確な目標を設定することで、試験に向かって学習する意欲も湧いてくるはず。試験の受験には一定の受験料がかかるため、「受験料を無駄にしたくない」という気持ちもモチベーションの1つになるでしょう。

客観的な人事評価

これまでスキルの度合いを客観的に測ることが難しかった業務スキルを、ビジネスキャリア検定ではBASIC、3級、2級、1級と4つのレベルで表すことができます。

ビジネスキャリア検定を活用することで、企業は社員個人の能力や専門知識の深さを客観的に評価することが可能になります。社員をその個人が得意な業務に優先的に配置し、苦手分野の業務には得意な人にサポートについてもらうなど、より業務の効率的に行うための施策にも役立ちます。

社員にとっても、自分の現在のスキルレベルを客観的な基準で知ることができるため、今後のキャリアを考えたり、さらなるスキルアップをする際の参考にしたりできるでしょう。

ビジネスキャリア検定の注意点(デメリット)

ネガティブ

これまで60万人以上の受験実績を持つビジネスキャリア検定ですが、受験を検討する際には考慮すべき点もあります。

ビジネスキャリア検定の注意点(デメリット)を解説するため、これから受験しようと考えている人はこれらの点も踏まえて、受験の意義や目的を明確にするようにしましょう。

就職・転職に役立つとは限らない

試験を主催する中央職業能力開発協会のHPでは、ビジネスキャリア検定を活用している企業の事例を確認することができます。

役職登用の要件として制度化されている企業など、資格の保持が企業内での評価に優位に働くケースがあることは事実です。

しかし、ビジネスキャリア検定合格が日本のどの企業でも一定の評価を得られるかどうかは定かではなく、就職や転職活動で有効なアピールポイントとなるとは限りません。

採用時に重視する資格や経歴は、企業や業界、職種によって異なります。希望する就職先で、ビジネスキャリア検定が有利に働くかどうかは事前の確認が必要でしょう。

現場で重要なのは知識よりも実務経験

ビジネスキャリア検定では、経理や財務などの業務知識のレベルや専門性を客観的に示すことができます。しかし、実際の業務の現場では知識や理論よりも実績や成果が重視される傾向がある点は、留意しておく必要があります。

具体的には、面接などの採用試験においては、ビジネスキャリア検定合格の話よりも、これまでの経歴や成果について話したほうが、採用担当者の興味を惹く可能性が高いです。

「資格は何でも取っておいたほうがいい」というわけではありません。こちらの記事では、役立つ資格とそうでない資格の違いについて解説しています。ぜひあわせて参考にしてください。

ビジネスキャリア検定の勉強方法

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ビジネスキャリア検定の試験対策は、主に①標準テキストを使う方法と②認定講座を受ける方法の2通りがあります。それぞれ詳しく解説するので、自分によりあう方法はどちらか考えてみましょう。

標準テキスト

試験を主催する中央職業能力開発協会は、出題範囲(試験基準)にもとづくテキストを発刊しています。

各業務分野の定説や通説に従った解説が重視されているため、この標準テキストを利用することで、企業独自の考え方やルールによらない一般的な知識や理論を学ぶことができます。

学習のポイントの解説や図表、理解度チェックなど、学習のしやすさにこだわったテキストなので、試験対策はもちろん、自己学習用に活用するのもおすすめです。

認定講座

ビジネス・キャリア検定試験の試験区分に対応した認定講座が、様々な教育機関によって開催されています。

分野別の教育機関などは、こちらのページから確認できます。なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、講座を見合わせている場合があるため、実施状況は個別に問い合わせるとよいでしょう。

ビジネスキャリア検定とは まとめ

ビジネスキャリア検定を取得することで、営業や生産管理、経営戦略など、従来はスキルの度合いを計測することが難しい業務知識を、資格として見える形で表すことができます。

一方で、資格の優位性や認知度は企業によって異なるため、就職や転職での活用を目的としている場合には、事前確認が必要です。

ビジネス関連の資格は様々あります。自分のキャリアにとって本当に必要なものを選んでいきましょう。

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この記事を書いた人

石田ゆり
元システムエンジニア・コンサルタント。ERPパッケージソフトウェア会社にて設計から開発、品質保証、導入、保守までシステム開発の一通りの業務を経験し、その面白さと大変さを学ぶ。働く人々を支援するバックオフィス系システム・業務効率化ツール等に特に興味あり。趣味は旅行、ヨガ、読書など。

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