Speeeが新卒エンジニア研修をテックキャンプに託した「狙い」とは?
更新: 2020.03.31
昨年PHP、JavaからRuby+Go、Scalaへ開発言語変更、まつもとゆきひろさん・井原正博さんの技術顧問就任など大きな開発組織改革を行った同社。
世界一のテクノロジーカンパニーを目指す株式会社Speeeが今年、テックキャンプにおける新卒エンジニア研修を導入した背景をお伺いしました。
プロフィール
是澤太志氏
これさわふとし
株式会社Speee 開発部エンジニアマネジメント責任者 兼 エンジニア採用責任者。
20代の頃は主にリードエンジニアとして、30代からは組織やプロジェクトのマネジメントを中心に活動。起業や個人事業主を経験したのち、ベンチャーでのCTOや技術アドバイザーなどの経験も積む。現在はSpeeeで新卒・中途エンジニア採用を中心にエンジニア組織の責任者として活躍している。
宮地健太氏
みやちけんた
株式会社Speee 開発部 開発グループ。
1995年7月生まれ、宮城県出身。中学生でプログラミングに興味を持ち、高校2年生から本格的に書き始める。仙台高等専門学校在学中にフィンランドへ留学し、英語でのプロダクト開発を経験。2016年に学校を卒業後、Speeeへ入社。
今回テックキャンプでのエンジニア研修を受け、現在はキュレーションメディアの開発などに携わる。
Speeeが考える「テクノロジーカンパニー」の定義
是澤太志氏
−−「テクノロジーカンパニーとしてのSpeeeを目指していく」とは?
是澤:こちらの記事で話しているのですが、弊社は昨年「スペシャリスト制度の導入と評価制度の刷新」「開発言語をPHP、JavaからRuby+Go、Scalaへ変更」「まつもとゆきひろさんが技術顧問、井原正博さんは開発部顧問に就任」など、大きな開発組織の改革を行いました。
昨今のIT業界において、事業やサービスを牽引するための技術力は必要不可欠なものです。Speeeのビジョンである「世界の進化に貢献する」という目標を実現するにも、まだまだ技術力が足りていません。
名実ともに兼ね備えたエンジニア、OSSコミッターの輩出など、「技術といえばSpeee」と言われる組織にしていかないといけないと考えています。
現時点までに至る過程と、今後のSpeeeは。
−−今までのSpeeeと、これからのSpeeeは?
是澤:私はSpeeeへ2013年4月に、いちエンジニアとして入社しました。
Speeeには営業力・組織力・分析力に関しての強みがあり、組織的な文化も大手ベンチャーに負けないぐらいのポテンシャルを秘めていると思いました。
しかし、技術力はそれらに比べると物足りないという状況。事業やサービスをさらに飛躍させるためには技術力が必要不可欠、ということで経営陣と開発組織が一丸となり、井原さんに開発部顧問に就任いただいて新体制を創り出しました。
僕らが描いている優秀なエンジニアの定義とは、たった1つの課題を解決するのではなく、複数の課題を1度に解決してしまう技術力をもった人です。技術に対してレバレッジが効く人は、1人で100人分以上の働きにもなったりするわけです。Speeeではそういうエンジニアを1人でも多く生み出していきたいと考えています。
−−テックキャンプのプログラミング研修を導入した「狙い」はなんですか?
是澤:狙いは2点あります。「新卒エンジニアのベーススキルの習得」と「トップエンジニアの教育にかける時間の削減」です。
今年のSpeeeの新卒は、iOS・Androidアプリの開発経験やインターンシップの経験を通してPHPでのプログラミング経験をしてきたメンバーを採用しています。ただ開発経験者といっても、Rubyに関しては未経験だったので、まずは基礎となる文法やルールなどを徹底的に学んでもらいたいと考えていました。
テックキャンプのカリキュラムは完全未経験でも学べる内容。かつベーススキルを網羅的に学べる内容になっていたため、導入を決めました。
またこれまでの研修は、研修の質を担保するために弊社のトップエンジニアが担当をしていました。しかし、ベーススキル習得に関しては彼らが教えるのと同等の学習効果をテックキャンプで学ばせることができると考えて任せることにしました。
事業のリードを務めるトップエンジニアにはマネジメントや育成に充てる時間を削減して、新しいことにどんどんチャレンジして技術力を伸ばして欲しいという狙いも導入を決めた理由です。
約2ヶ月間、テックキャンプ研修を受講。
宮地健太氏
−−テックキャンプのプログラミング研修を受けてどうでしたか?
宮地:とにかくカリキュラムがわかりやすかったですね。また講師が11時〜20時の研修時間中(※1)は常にいたので疑問をすぐに解消できたため、詰まらずに進めることができました。
文章を読んで理解できないところがあっても、オフライン・オンラインですぐわかる人に聞ける環境はプログラミングを学習するのに最適な環境だと感じました。
自分はもともとiOS・Androidアプリの開発をやっていたので、完全未経験ではないですが、Rubyにおけるベーススキルの習得はテックキャンプでの経験を通じて最速で身につけることができたと思っています。
今回の研修はベーススキル習得が研修の前半部分で、後半部分には一緒に参加した合計3名でチームを組んでオリジナルアプリ開発するという課題もありました。
チーム開発は初めてだったので、とにかく苦難の連続でしたね(笑)他社でインターンをしていた時はほとんど個人開発だったので。チーム開発も、オリジナルアプリ開発もしっかりテックキャンプの講師の方がサポートしてくれたので形にすることができました。
※1 通常テックキャンプオフィスは11時〜23時まで開講しています。今回は研修のため20時までに調整しています。
−−Speeeの今後についてはどうお考えですか?
是澤:世界の進化に貢献ができるだけのテクノロジーカンパニーになるには、まだまだ理想の状態と比べて乖離があります。
既にエンジニア陣が個々にスキルアップするための仕組み・環境(サーバー費用月1万円支給、最高スペックのPCの支給、椅子は希望のものを支給、Ruby会議・WWDCへの参加支援など)は整えています。
あとは、いかに社員の中からスター選手を輩出していくか、また共感するビジョンを持つ仲間を増やしていくかです。Speeeが創業10期を迎えるタイミングで圧倒的な技術力を備えた組織にしていきたいと考えています。
−−是澤さん、宮地さん、貴重なお話ありがとうございました!
今回記事の中でご紹介した「テックキャンプ研修」とは、株式会社divが提供する研修サービスです。企業様のITに関する課題解決に取り組めるよう、プログラミングに限らずテクノロジー関連の研修を行っております。ぜひこの記事を読んで興味をもった方はこちらで詳細をご確認ください。
左からテックキャンプメンターの中川さん、山浦さん、高野さん、宮地さん
Speee新卒3人衆の山浦さんがさらに詳細なブログ「Speeeの新卒エンジニア研修について」を書いてくれています。合わせてご覧ください!
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