「問題解決能力ってどういったスキルなのだろう」
「どういった方法で身に付けれるのか」
「自分でも身に付けることができるのかな」
などと考えてはいませんか?
本記事では、「問題解決能力とは一体どういったものなのか」といった根本的な部分や、「ビジネスにどれほど重要であるか」などを詳しく解説します。
また、基本となるプロセスや身に付ける方法なども紹介。
転職を考えている方にとっても知っておくべき内容なので、ぜひ参考にして下さい。
問題解決能力とは
さまざまな業種や職業がありますが、どういった仕事にも問題の発生はつきものでしょう。
予期せぬトラブルや過失で問題が生じてしまったら、それを解決しなければいけません。
そういった問題の解決を任された時に、問題解決能力が必須となってくるのです。
まずはその、「問題解決能力とはどういった能力なのか」について解説していきます。
発生している問題を解決する能力
問題解決能力とは、起こっている問題を徹底的に分析することで原因を洗い出し、最善の手段で解決する能力です。
問題が発生している状況だけをみると、「解決のしようがない」と思ってしまうこともあるでしょう。
そういった場合にも、自分の思いつく限りの手段を駆使して問題を分析し、原因を細分化することで解決できる場合があります。
また、自分では解決できそうにないと判断して、適切な処理ができる人へ指示を仰ぐといった判断も、問題解決能力の重要なポイントでもあるのです。
問題解決能力がビジネスで役立つ理由
問題解決能力を身に付けることは、ビジネス面で大いに役立ちます。
仕事をする中で、大小さまざまな問題や課題がでてきますが、それらを解決できれば、会社での評価にもつながって収入にも関わってくるでしょう。
頼りになる存在との印象をつけることができれば、大事なポジションとして扱われたり、新規のプロジェクトを任せられたりもする可能性も高くなります。
また、問題解決能力はプライベートな場面でも役立ちます。自分が悩みを抱えた時はもちろん、家族や友人が何かの問題で悩んでいる際にも頼られる存在になるでしょう。
問題解決能力を身に付けることで、ビジネス面もプライベート面も充実するのです。
問題解決の基本となるプロセス
ここでは、問題解決の基本となるプロセスについて解説します。
プロセスを理解しないと効果的な問題解決は行えないので、しっかりとチェックしておきましょう。
問題を正確に認識する
まずはじめに、どこに問題があるのか正確に認識することが大切です。そのためには情報収集をしっかりと行いましょう。
解決を焦ってしまうと、どうしても深くまで問題を洗い出せず、表面的な部分での解決となってしまいがちです。
根本的な問題を見つけなければ、解決したところで意味がありません。
また、客観的な視点を持つことでさまざまな角度から問題を認識できます。そのため、複数人での議論をしておくことも重要となるでしょう。
問題を分析して原因を明確にする
次に、洗い出した問題を分析して原因を明確にしていきます。問題が複数あると思われる場合は、わかる限り原因を切り出しましょう。
問題には以下の3つの種類があります。
発生型
発生型は、自然と発生してしまっている問題を指します。異常な兆候が見えているので認識が容易です。
例えば、「競合他社のサービスが大幅な値引きを行なったことにより、自社のサービスの売上が落ち始めた」といった場合に発生する問題などを、発生型と呼びます。
設定型
設定型は、高い理想を設定したことで発生したギャップが問題となります。目に見えるトラブルではないため、常に意識しておくことが必要。
例えば、「自社のサービスで月500万円を売り上げる」といった高い理想を設定した時に、現在の状況とのギャップから考えられる問題などです。
自分で設定したことで初めて発生する問題のことを指します。
潜在型
潜在型は、将来的に発生するであろう問題を指します。現状において問題の兆候は発生していないので、認識が難しいとされています。
「今は業績がいいけれど、数年後にはAI技術の影響で確実に売上が落ちていくだろう」といった問題などは潜在型と呼びます。
問題の解決策を立案する
最後に、問題の解決策を実際に立案します。解決策はそれぞれの原因に対応して想定して下さい。
その際には以下の3つのポイントを抑えて考えましょう。
・誰が
・どのように
・いつまでに
複数の解決策が出てきた場合は、解決にかかる費用・時間・効果などを算出して、優先順位をつけましょう。
大事なのは、「問題を発見した際に設定した、理想に合う解決策であるかどうか」という点です。
問題解決能力を身に付ける方法
問題解決のプロセスがわかっても、自分自身に解決できる能力がなければまったく意味がありません。
ここでは、実際に問題解決能力を身に付ける方法を解説していきます。ぜひ参考にして下さい。
問題の原因を考えるクセをつける
常に問題の原因を考えるクセをつけておきましょう。職場で起きている問題はもちろん、日々の暮らしの中でも考えられます。
たとえば、ニュースでさまざまな問題が起きているのを見て、「もし自分が解決するのであればどんな方法で解決するだろう」と考えるクセをつけておきましょう。
日常的に意識して物事を観察し、訓練を積み重ねることで能力は身に付いていくのです。
広い視野を持つ
広い視野を持つのは、問題解決においてとても大事なポイントです。一部だけでなく、全体を捉えることを意識すると、起こっている問題の明確化ができます。
また、それに付随する関連要素も把握できるようになってくるでしょう。
広い視野を持つには、客観的に物事を見ることが重要。
すぐにできる方法としては、自分で考えるだけでなく、先輩や上司などに意見を仰ぐという方法があるので、ぜひ試してみて下さい。
リサーチを入念に行う
問題を見つけたのであれば、リサーチを入念に行いましょう。
過去に前例のある問題で、解決策が存在していたとしても、リサーチを入念に行うことで、より早くコストもかからず問題を解決できる可能性があります。
徹底的なリサーチを意識づけることで、実際に問題が起こった時に、よりよい解決方法を見つけられるようになるでしょう。
固定観念を捨てる
問題に対するそもそもの前提が間違っていることもあるので、固定観念を捨てて、ありのままの状態を把握するよう心がけることも大事。
「こういった問題にはこのような対処法」という通説があるとしても、一旦それを全て忘れて考えてみましょう。
そうすることで、「自分であればこのように対処するかもしれない」といった新しい考えが生まれやすくなります。
固定概念を捨てて問題解決能力を鍛えるには、ゼロベース思考を学ぶとよいでしょう。
失敗してもくじけない
解決策を試してみた結果、上手くいかず失敗することもあるでしょう。ですがそれでくじけてはいけません。
失敗はしたけれど、問題を解決するための次につながる新しいデータが手に入ったと思えばよいのです。
いわゆる「失敗は成功のもと」という考え方を持つことで、チャレンジを重ねる度に成長していきます。
他の人から積極的に学ぶ
自分の枠にとらわれずに、他の人の意見で素晴らしいと感じたものはどんどん取り入れましょう。
自分1人だけの考えだけよりも、さまざまな考えに触れたほうが当たり前ですが解決策のアイディアは広がります。
そして、そのアイディアをしっかりと自分の中で落とし込みましょう。人の意見をきちんと聞くことで、問題解決能力は上がっていくのです。
問題解決能力が高い人の特徴について
問題解決能力が高い人には共通する特徴があります。それは一体どのようなものなのでしょうか。
ここでは、その共通する特徴について解説していきます。
客観的な視点で問題を正しく把握できる
客観的な視点を持つことで、問題がいつ起きても正しく把握できます。
多くの人は、特定の問題解決方法を見つけることやゴールに焦点を当てていると、そちらにばかり集中してしまい、つい無意識のうちに警告サインを見逃してしまいがち。
ですが、問題解決能力が高い人は、ちょっとした警告サインでも見逃さず、それを「新しい問題」として認識し、取り組むことが可能。
常に第三者としての目線を忘れないことで、問題が起きても正しく把握できるのです。
問題や障害を網羅的にリストアップできる
問題や障害は、独立して起きるのは珍しいことです。
よって、1つ修正を加えると、他の部署やさまざまなプロセスによくない影響を、連鎖的に及ぼしてしまう可能性があります。
問題解決能力に優れている人は、そういった関連している問題や障害を俯瞰して見ることが可能。
そして、障害となっている可能性があるものを網羅的にリストアップできるのです。
最適なリソースを確保できる
問題解決能力が高い人は、問題の原因を洗い出して対策を立てた結果、最適なリソースを確保できます。
対策が決まったとしても、自分やチームだけではリソースが足りないといった可能性もあるでしょう。
そのような時に、必要に応じて人員の増員や、支援してくれる有識者の適切な人数を導き出し、無駄なく確保できるのです。
問題をチャンスに変える
社内で起こる問題の多くは、業界やシステム全体の枠組みからすれば小さな問題の1つです。
問題解決能力が高い人は、そういった小さな問題でも見つけることができて、なおかつチャンスに変えられる人が多いです。
起こった問題から、誰も考えられなかった解決策を見いだし、新しいビジネスモデルを発見できる可能性が高くなります。
問題解決を考える際の注意点
ここでは、問題解決を考えるにあたって、誰もが陥りやすい注意点を紹介します。
しっかりとチェックして、問題解決の際につまづかないようにしましょう。
「問題がどこにあるのか」を間違えてしまう
まずはじめに考えなければいけない注意点として、「問題がどこにあるのか」を間違えないようにしなければなりません。
野球のバッティングなどで例えると、「打っても球が飛ばない」という問題があったとします。
そこで、どこに問題があるのだろうと考えると、さまざまな理由が浮かんでくるでしょう。
「腕の筋力がない」「バットが合ってない」などのそもそもの話から、「腰の開きが早い」「膝が伸びている」などの技術面の可能性も考えられます。
まずはこのような問題を洗い出さなければいけません。この問題がどこにあるのかをうまく抑えられるかが、問題解決をする上でとても重要なポイントとなってくるのです。
原因が明確にできない
問題がどこにあるのかと関連してくるのですが、問題や課題がわかったとしても、それがどういった原因によって引き起こされているかわからないことがあります。
原因がわからなければ、解決策を考えて実行しても、成果を得るのは難しくなってしまうでしょう。
また、これは自分自身の問題の場合に起こりがち。その問題を引き起こしている張本人が、その原因に気づけていないからこそ問題が生じてしまうのです。
解決策にばかり注目してしまう
「どうやって問題をクリアするか」という解決策ばかりを気にしてしまうケースもあります。
大切なのは問題の根本を認識して、原因に対して正確なアプローチを考えることです。
解決策を打ち出すことは、もちろん必要なことですが、そればかりに気を取られないように気をつけましょう。
解決策の根拠を明らかにする
「なんとなくこうすれば解決するだろう」と感覚だけで考えた解決策では、本当の問題解決にならない可能性が高いです。
まずは、問題がなぜ発生しているのかを明らかにし、その解決策として何が有効なのかを根拠を持って提示する必要があります。
「この問題はこういった原因から発生しているため、このような施策を取ることでこういった結果を得られる」といった理論を打ち出さなければいけません。
問題解決能力は転職でも役立つ
問題解決能力を身に付けられれば、今の職場で重宝されることは間違いありません。
また、この先転職をするとなった時にも、役立つスキルとして重要視されるでしょう。
課題を発見し、周囲を巻き込みながら効果的な手段を考え、実行するといった一連の行動は、誰でも簡単にできるものではありません。
問題を乗り越えて経験を積んできた人だからこそ身に付けられる能力です。
それを、面接時に自分の言葉で表現できれば、印象は抜群によくなります。
年齡ではなく、経験や実績で判断する企業が増えている今、問題解決能力は、身に付けておくべきスキルと言えるでしょう。
はじめての転職、何から始めればいいか分からないなら
「そろそろ転職したいけれど、失敗はしたくない……」そんな方へ、テックキャンプでは読むだけでIT転職が有利になる限定資料を無料プレゼント中!
例えばこのような疑問はありませんか。
・未経験OKの求人へ応募するのは危ない?
・IT業界転職における“35歳限界説”は本当?
・手に職をつけて収入を安定させられる職種は?
資料では、転職でよくある疑問について丁寧に解説します。IT業界だけでなく、転職を考えている全ての方におすすめです。
「自分がIT業界に向いているかどうか」など、IT転職に興味がある方は無料カウンセリングにもお気軽にお申し込みください。