VR（バーチャルリアリティ・Virtual Reality）元年と呼ばれた2016年を経て、ますます注目が集まるVRコンテンツ。動画プラットフォーム「Youtube」でも多数のVR（360度）の動画が公開されています。
その中でも、VR映像（動画）の制作に興味のある方もいるのではないでしょうか。 この記事では、VR映像（360度動画）を作成出来るスマホアプリ（iPhone / Android）やカメラ、ツールなどを紹介します。
5月29日追記：YoutubeでのVR映像視聴の方法、スタンドアロンVRの普及などについて追記しました。
この記事の目次
VR（バーチャルリアリティ・Virtual Reality）とは？
まずは、VRについて簡単にご紹介します。
VR(Virtual ReaLity)とは？
VRとはVirtual ReaLityの略称です。
バーチャルリアリティとは何でしょうか。一般的に、VRとはコンピューターによって生成された3D環境のシミュレーションです。特別な電子機器を使うことで、VRを体験している人にはあたかも現実であるように見えます。その目的は仮想環境の中で強い存在感を達成するというものです。
引用：UnityによるVRアプリケーション開発
ゲーム開発エンジンのUnityによるVRアプリ開発の手順を紹介した1冊。VRアプリやゲームを作りたい方は必携です。
例えば景色を撮影しているVR映像であればまるでその場所に居るかのように、ゲームであれば仮想空間により現実的に体験しているような錯覚を覚える映像と言えます。
近年ではVRを楽しむためのハードやヘッドディスプレイ（VRゴーグル）、Youtubeをはじめとするアプリなどが普及したことにより私たちにとって身近な技術となりました。
このようなこともあり現在ではゲームアプリで遊んだり、Youtube等の動画サイトで景色等を体験したり、さらにPlayStation VRが発売されるなど、VRはエンタテイメント分野での導入が非常に進んできています。スマホVR、スタンドアロンVRなど、安価に360度を楽しめるVRゴーグルも充実してきています。
またVRは、実は医療や福祉の分野でも使用されています。例えば、若い医師が難易度の高い手術を仮想現実でシミュレーションし、スキルを磨くといったことが行われています。エンタテイメントだけではなく、福祉や医療でも世の中の役に立ちつつあるのです。
さらに詳しく知りたい方は、こちらもご参考ください。
オススメのVR（360度）映像
ここでオススメのVR映像（360度動画）をいくつかご紹介したいと思います。いずれもYoutubeで検索し、視聴可能。VRゴーグルを装着すると、高い没入感を得られます。
VR映像（360度動画）はどんなものか、Youtubeの動画を観てみましょう。
スカイダイビングを体感
数あるスカイダイビングのVR動画の中でも、人気のYoutube動画です。ウイングスーツという特殊なスーツを着て、山間を猛スピードで滑空する様子がYoutubeで視聴できます。
イルカと一緒に泳ごう！
出典：Wild Dolphins VR / 360° Video Experience
実は難しいとされている「イルカと泳ぐ」体験ができちゃうYoutube動画です。イルカの群れの中で、ゆったりとした時間を視聴・体験できます。
プロサーファーの視点で波間を見てみよう！
出典：Get Barreled in Tahiti with C.J. Hobgood & Samsung Gear VR 360
波の中の風景を見たことがありますか？誰でも見れる風景ではありませんよね。このYoutube動画では、プロサーファーの波乗りの様子を視聴・体験できます。サーフィンが好きな方はもちろん「サーフィンに興味はあるけど、やったことはない」人にもオススメです。サーフィン気分が最高の没入感で味わえます。
あのマリオの視点でワールドを体験！
出典：Super Mario Bros 3D 360 VR – Merry Christmas and Happy New Year
誰もが知っているマリオの世界を「マリオ視点」で体験できるYoutube動画です。発想の転換で、いつもと違った視点を体験できるのも、Youtubeの360度動画ならではです。
スター・ウォーズの世界で、ダース・ベイダーと対戦！
出典：STAR WARS 360 VR – Hunting of the Fallen
本当にスター・ウォーズの世界に潜り込んだような体験ができる、10分以上の長編映画です。英語ですが、ダース・ベイダーに戦いを挑む臨場感あふれるストーリーを体験できます。
360度映像制作アプリ
出典：写真AC
ここからは、「VR（バーチャルリアリティ・Virtual Reality）映像を制作してみたい」という方のために３つの方法をご紹介します。VR映像を気軽に撮影・公開できるようになったのは、Youtubeが360度動画に対応するようになった2015年3月以降。国内市場に限れば、VR元年と呼ばれる2016年から一気に盛んになりました。まだまだ歴史が浅いです。
いまでは、VR用のアプリで撮影すれば、360°の映像・動画が簡単に撮れます。Youtubeへの動画の公開も可能。早速、アプリを見ていきましょう。
1位 Cardboard カメラ
出典：https://play.google.com/store/apps/
二眼ヘッドセットに対応していて、周囲の音も同時に録音できます。
2位 Fyuse – 3D写真
出典：https://itunes.apple.com/jp/app/
こちらは一眼タイプに対応しています。360°録画する必要はなく、被写体を中心にしたりパラノマ風景のように撮影も可能です。
左右・上下の撮影にも対応しており、撮影の際に傾いてしまっても問題ありません。
3位 Panorama 360
出典：https://play.google.com/store/apps/
こちらも二眼ヘッドセット対応で、写真撮影が可能です。iOS・Androidに対応しています。
4位 bubbli
https://itunes.apple.com/jp/app/bubbli/
こちらは全天球の撮影が可能です。風景など特別な場所などを撮影するのに向いているのでしょう。
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専用レンズ
出典：写真AC
アプリをインストールせずに、レンズを活用して撮影する方法でもあります。
1位 エレコム 3Dレンズ ブラック P-VRL01BK
カメラ部分にレンズを装着して、撮影することで左右異なる角度で撮影できます。その映像（動画）をゴーグルを通して見ると立体的な映像（動画）となります。
2位 Panasonic 単焦点 3Dレンズ
スマホではなく、本格的なカメラに取り付けるタイプのレンズです。より鮮明な映像（動画）を撮影したい方はこちらを利用してみるといいでしょう。
360°カメラ
360°カメラとは、その名の通り360°撮影できるカメラになります。やはり、スマホなどのアプリケーションよりは、高性能になります。
撮影したい場所に置くだけで簡単に撮影できるものがほとんどで、撮影のために動き回る手間がかからずクリアな映像（動画）を撮影・視聴することができます。もちろん、Youtubeへのアップロードも可能。
その分、費用は数万円〜数十万円と高価なものが多いです。いくつかご紹介します。
1位 RICOH THETA S 360°全天球カメラ
4K動画が撮影可能な360度カメラです。4K・30fpsに対応した360度ライブストリーミングが可能です。4つのマイクが搭載されており、撮影の際にVRに対応した360度の音声収録ができます。
AndroidベースのOSも搭載しており、今後は機能拡張に向けたプラグインの発表も予定されています。
2位 GoPro Omni
GoProから発売されている製品です、。Omni固有のリグに、6台のGoPro HERO4 Blackカメラを装着して使用します。アクセサリーを含めた一式の値段が61万ほどするため、ハイエンドのモデルです。
GoPro Omniを使用した本格的な360度カメラの撮影に関心がある方は、機材レンタルサービスもオススメです。
業務用撮影機材のレンタルを手掛けるデジタルホビーでは、2泊3日からGoPro Omniの貸し出しを行っています。
3位 Kodak SP360
様々なアングルから5パターンの視聴方法を選べ、アクセサリーを使って防水にもできるアクションカメラです。
単体では3万円前後で、アクセサリー一式揃えますと5万円前後になります。
制作ソフト・サイトで制作
今まで撮った写真を利用して、360°の映像（動画）を制作したい場合にはソフトやサイトを活用するといいでしょう。
1位 PANOWEAVER 9
魚眼レンズや広角レンズで撮影した写真だけでなく、スマホで撮影した写真も360°パノラマ写真へ展開してくれるソフトです。
パノラマも4タイプあり、用途ごとに使い分けできます。HTML5の他、Flashなどへのパノラマの書き出しが可能です。
2位 UNREAL ENGINE
出典：https://www.unrealengine.com
数百のゲームの他、リアルタイムレンダリングによる3D映画や訓練用シミュレーションにつかわっれう最高品質のゲームエンジンです。
C++によるUnreal Engine 4のソースコードは全て公開されているため、機能拡張やカスタマイズが可能なことも特徴です。
利用料金は無料ですが、Unreal Engine 4による収益が発生した場合には四半期ごとに3000ドルを超えた分につき5%のロイヤリティが発生します。
詳しくはロイヤリティに関するページをご覧ください。
ゴーグル
VR映像（動画）を視聴してみたい方向けのゴーグルや、VRコンテンツのご紹介をします。
2018年5月29日追記：2018年以降、急速にスタンドアロンVRヘッドセットが普及。スマートフォンをセットせずとも、単体でYoutubeでVR映像を視聴したり、VRアプリを遊べる環境が数万円程度で整うようになりました。
ここで紹介しているゴーグルは、主に「スマホVR」と呼ばれるスマートフォンと安価なヘッドセットをセットで使うものです。視聴プラットフォームはYoutube、Netflixなど。数千円から最大で1万円程度でVRを楽しみたい方に向いています。
一方で、2万円以上VR環境に投資可能な方は、スタンドアロンヘッドセットを使用することをオススメします。
・ハコスコ タタミ2眼
ダンボール製で安価に購入できます。スマホ（iPhone / Android）をダンボール製のゴーグルに設置することで、VR体験ができます。組み立てがすぐ完了するので、持ち運びにも便利です。
・Leelbox 3D VRヘッドセット
こちらはより本格的なヘッドセットです。肌との接触部分にクッションが付いているので、長時間使用する方にオススメです。
さらに詳しく知りたい方は、こちらもご参考ください。
360°動画アプリ
出典：写真AC
動画再生アプリでは、３D映像（動画）や360°映像（動画）の動画を手軽に視聴することができます。いろいろな映像（動画）を見てみたいという方は、ぜひインストールしてみてください。
1位 ハコスコストア
VRコンテンツの共有プラットフォームで、スマホ（iPhone / Android）でもPCと同様に高解像度の動画を視聴できます。アップロード・共有も簡単にできます。
2位 360Channel
360°動画専用配信サービスです。国内の様々な動画を見ることができ、アイドルのライブや工場見学などを見れます。
3位 YouTube公式 360°Video チャンネル
こちらはアプリではありませんが、360度に対応した動画が集められたYoutubeチャンネルです。Youtubeでゲームや音楽、風景など様々なジャンルのVR（360度）動画を視聴できます。
参考：初心者向け｜iPhone VR動画再生方法・Phone VR動画アプリおすすめ
さらに詳しく知りたい方は、こちらもご参考ください。
YoutubeのVR（バーチャルリアリティ）動画の視聴方法
より詳しく、YouTubeのVR（360度）動画の視聴方法を説明します。
PCブラウザでYoutubeのVR映像（360度映像）を見る場合
Youtubeの360度対応動画は、再生する画面の左上に視点を操作可能なキーが表示されます。
キーを上下左右に動かすことで、360度全方位の映像をYoutubeで視聴できます。
スマホ（iPhone / Android）でYoutubeのVR映像（360度映像）を見る場合
スマホ版のYoutubeは、標準でVR映像（動画）の再生に対応しています。
加速度センサーが搭載されているスマートフォン（スマホ）は、端末の向き・傾き・方向などを取得できます。現在の位置から、どのように端末が傾いたのか。端末がどちらを向いたのかなどを取得できるため、頭の向きに応じて360度映像（動画）の向きが対応。視点が変化していきます。
まとめ
いかがでしょうか？VR（バーチャルリアリティ）は2016年以降、私たちにとって身近なコンテンツとなりました。特にYoutubeのVR（360度）対応の影響力は非常に大きく、この動きはますます進んでいくでしょう。
エンターテイメントの他にも、様々なジャンルでの活用が期待されるVRはますます注目されていきます。
またVR（360度）映像は、スマホでも簡単に制作・視聴でき楽しめることがお分かりいただけたと思います。特に、映像（動画）制作は考えていたより、手軽にできると感じたのではないでしょうか。
カメラやレンズ、ゴーグルなどのある程度の準備は必要ですが、どれも試しにローコストで揃えることも可能ですし、360度対応の本格的な機材も数万円で購入できます。
ぜひ、みなさんも映像制作にチャレンジしてみてください。
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