「画像のグラデーションが上手くできない…」
「Photoshopで思ったように画像を透明にできない…」
「グラデーションマップで色を調整するやり方がわからない…」
本記事ではPhotoshopでの基本的なグラデーションの使用方法を解説していきます。
様々なグラデーションの使い方からグラデーションができない時の原因と対処法まで紹介していきます。
※本記事は、現役デザイナーが監修した記事です(2021年11月)
※本記事はPhotoshop2022のバージョンで解説しています。
この記事の目次
Photoshopのグラデーションとは
グラデーションとは、段階的な変化を指す言葉です。
青から赤に変化する色のグラデーション、白から無色透明に変化する明度のグラデーションなどがあります。
PhotoshopやIllustratorなどのデザインツールには必ずグラデーション機能が備わっています。
グラデーションの基本方法を分かりやすく紹介しますので、ぜひマスターしてみてください。
グラデーションの基本方法
では早速、グラデーションの基本的な作り方を解説します。作り方は主に以下の2パターンあります。
- グラデーションツールを使った方法
- 塗りからグラデーションを選択する方法
まずグラデーションツールを使った流れを解説します。
選択ツールでグラデーションを作りたい範囲を選択。
グラデーションツールに持ち替えて図形の中で好きな方向にドラックアンドドロップ。
これだけで簡単にグラデーションを作ることができます。
続いて、塗りからグラデーションを選択する方法を解説します。
長方形ツール(または楕円形ツール)で図形を作成します。
作成された図形を選択し、「プロパティパネル」>「塗り」>「グラデーション」を選択したら完成です。
この時、以下の2点を注意しましょう。
- 選択ツールから塗りを使ってグラデーションを使用することはできない。
- 長方形ツール(または楕円形ツール)で作成した図形に、グラデーションツールからグラデーションはできない。
▼図-1:グラデーションの主な掛け方
グラデーションファイルは追加できる
グラデーションファイル(.grdファイル)は、オリジナルで作成したグラデーションのパターンを保存したファイルのことを指します。
グラデーションファイルを作っておくことで、オリジナルのグラデーションをいつでも簡単に使うことができます。
また、グラデーションファイルを無料でダウンロードできるサイトもあるので、一から作らなくてもグラデーションのパターンを増やすことができます。
それでは、以下の手順でグラデーションファイルを作成してみましょう。
手順1. 自分の好きなグラデーションを作成します。
手順2. グラデーションをかけた図形を選択し、「プロパティ」>「塗り」から「グラデーションエディター」を開きます。
手順3.「 グラデーション名」から名前をつけ、「新規グラデーション」をクリックします。
手順4. 「書き出し」ファイル名を入力>「保存」をクリックすればグラデーションファイルの完成です。
▼図-2:グラデーションファイルの書き出し方
作成したグラデーションファイルを呼び出す場合は、プロパティパネルの「アピアランス」から「塗り」を選択します。
「グラデーション」という項目の右にある歯車マークをクリックし、「グラデーションを読み込み」を選択すると、事前に保存しておいたグラデーションファイルを選択することができます。
▼図-3:グラデーションファイルの読み込み
グラデーションツールの種類
グラデーションの種類と使い方を解説します。
グラデーションの種類は「線形」「円形」「角度」「反射」「ひし形」の5つです。
種類の選択は「グラデーションスタイルの指定」から選択することができます。
▼図-4:グラデーションスタイルの選択
指定方法が分かったところで実際にグラデーションスタイルを見ていきましょう。
線形のグラデーション
線形グラデーションは図-5のように一方向に対してグラデーションが作成できます。
▼図-5:グラデーションスタイル線形の様子
円形のグラデーション
円形のグラデーションは、内側から外側にグラデーションができます。
反転させて外側から内側にグラデーションをかけることも可能です。
▼図-6:グラデーションスタイル円形の様子
角度のグラデーション
角度のグラデーションは円錐状に先の尖ったようなグラデーションを表現できます。
▼図-7:グラデーションスタイル角度の様子
反射のグラデーション
反射のグラデーションはデフォルトでは図-8のように左右対称にグラデーションができます。
▼図-8:グラデーションスタイル反射の様子
ひし形のグラデーション
ひし形のグラデーションは四方向にグラデーションができます。
▼図-9:グラデーションスタイルひし形の様子
様々なグラデーションのやり方
ここまでグラデーションの基本的な使い方と種類を解説しました。
次は実際にグラデーションの使った表現方法をいくつか紹介していきます。
グラデーションで立体的な円を描きたい
立体的な円を作成する場合は以下の手順で作成します。
手順1. 楕円形選択ツールで円を作成
手順2. グラデーションを選択する
手順3. グラデーションツールを選択し、グラデーションので方向を指定する
以下で詳しく解説します。
手順1. 楕円形選択ツールで円を作成
まず、楕円形選択ツールを使って円を作成しましょう。
▼図-10:楕円形選択ツールを使った円の作成
手順2. グラデーションを選択する
作成した円にかけたいグラデーションのパターンを選択します。
選択する際には、オプションバーから選択するか、パネルのグラデーションから選択が可能です。
▼図-11:立体的な円を描く際のグラデーションの選択
手順3. グラデーションツールを選択してグラデーションの方向を指定する
最後にグラデーションツールを選択してグラデーションの方向を指定します。
グラデーションの方向を指定する際、オプションバーの『円形』が選択されていることを確認しておきましょう。
▼図-12:立体的な円を描く際のグラデーションツールの動き
今回は左上から右下に向かってグラデーションの方向を指示しました。
すると円形の図-13のように球体の円を作成することができます。
▼図-13:立体的な円の完成した様子
文字色をグラデーションにしたい
続いて、文字の中の色をグラデーションにする方法を解説します。
手順は以下の通りです。
手順1. 文字を入力
手順2. レイヤースタイルからグラデーションオーバーレイをクリック
手順3. グラデーションオーバーレイからグラデーションの色や形を選択
手順1. 文字を入力
まずはグラデーションをかけたい文字を文字ツールで入力しましょう。
手順2. レイヤースタイルからグラデーションオーバーレイをクリック
レイヤーからテキストを選択した状態で、「レイヤースタイルを追加」>「グラデーションオーバーレイ」を選択します。
▼図-14:グラデーションオーバーレイの選択
手順3. グラデーションオーバーレイからグラデーションの色や形を選択
グラデーションオーバーレイをクリックすると、図-15のようにグラデーションの色や形や角度などを編集できる「レイヤースタイル」が表示されます。
オリジナルのグラデーションを作成しましょう。
今回はグラデーションの色を紫色系の配色を使い、角度を120°の線形を使用しました。
▼図-15:グラデーションオーバーレイの設定
▼図-16:テキストにグラデーションがかかった様子
グラデーションでだんだんと透明にしたい
グラデーションで段階的に透明にする方法を解説します。
グラデーションエディターで不透明度を0%にすると透明になります。
不透明度とは、透明度の逆を意味します。
不透明度100%は透明度0%であり、不透明度0%は透明度100%という意味になります。
▼図-17:不透明度0%にした様子
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グラデーションマップで色を調整する方法
続いてグラデーションマップを使ったグラデーションの掛け方を解説していきます。
グラデーションマップとは?
グラデーションマップとは、画像やオブジェクトの色調補正を行う方法の一種で、色の明るさによってグラデーションをかけてくれる機能です。
図-18のように画像にグラデーションマップをかけると、色の明暗を基準に指定したグラデーションになります。
▼図-18:グラデーションマップをかける前と後の様子
基本の使い方
それでは、グラデーションマップの掛け方を解説します。まず、画像を用意します。
画像の用意ができたら、メニューバーの「レイヤー」>「新規調整レイヤー」>「グラデーションマップ」を選択します。
▼図-19:グラデーションマップの選択
グラデーションマップのパネルが表示されますので、グラデーションエディターを開いて調整したり、グラデーションパターンを適用すれば完成です。
グラデーションができない時の原因と対処法
ここまで、グラデーションの基本的な掛け方、種類、グラデーションマップなど解説してきました。
ここからはグラデーションツールを使っても、上手くグラデーションができない時の原因と対処法を解説していきます。
シェイプレイヤーまたはスマートオブジェクトになっている
画像やオブジェクトがシェイプレイヤーまたはスマートオブジェクトになっている場合は、グラデーションツールを使うことができません。
▼図-20:レイヤーがスマートオブジェクトになっている様子
解決するには、画像やオブジェクトをラスタライズ化する必要があります。
ラスタライズするには、グラデーションをレイヤーに対して、右クリックし、「レイヤーをラスタライズ」を選択します。
またはメニューバーの「レイヤー」>「ラスタライズ」>「レイヤー」をクリックするとラスタライズ化することができます。
カラーモードがグレースケールなっている
カラーモードがグレースケールになっている場合もグラデーションをかけることができません。
グレースケールはモノクロの状態を示します。
濃淡が白と黒のみで表現されている為、グラデーションを設定できません。
解決するには、メニューバーの「イメージ」>「モード」>「RGBカラー」を選択します。
白と黒以外の色を使うことができるようになり、グラデーションを作ることもも可能になります。
▼図-21:RGBカラーの選択
レイヤーマスクが選択されていない
レイヤーマスクを選択されておらずグラデーションが効かない、または、思ったようにグラデーションがかからないといったこともあります。
そのような場合は、図-22のようにレイヤーマスクを選択できているかを確認してみましょう。
▼図-22:レイヤーマスクを選択している様子
レイヤーが空になっていない
グラデーションをかけるレイヤーの中に図形や文字が入っているとグラデーションツールを使うことができません。
解決するには、空のレイヤーを追加した上でグラデーションツールを使うようにしましょう。
レイヤーの不透明度・塗りの設定が0%になっている
図-23のようにレイヤーの不透明度と塗りが0%だとグラデーションをかけても、確認することができません。
基本的にレイヤーは不透明度・塗りの設定を100%にしておきましょう。
▼図-23:レイヤーの不透明度・塗りの設定が0%の状態
Photoshopグラデーションのやり方 まとめ
いかがだったでしょうか。
本記事ではグラデーションの基本的な使い方や種類、グラデーションファイルの作成方法、そしてグラデーションがかからない時の原因と解決方法まで解説しました。
初学者の方は特に全てを覚えるのは大変かと思います。
まずはグラデーションの作り方と種類を覚え、できないこと出会ったら、また本記事を読み直してみてください。
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