あなたは「Gear VR」というヘッドマウントディスプレイをご存知でしょうか。
PCではなく、スマートフォンを使用することでVRを体験することができます。これまで「Oculus Rift」や「HTC Vive」を見て、金額が高くて手が出せないと思ったことはありませんか?この記事では、お手頃で購入することができるヘッドマウントディスプレイ、Gear VRについて詳しく解説していきます。スマートフォンを使用するVRには期待はできないと思い込んでいる方は、Gear VRの魅力に驚くかもしれません。
購入を検討している方は、参考にしてみてください。出典:pixabay
この記事の目次
Gear VRとは
出典:Galaxy
Gear VRはサムスンとオキュラスの共同開発
はじめてGear VRが発売されたのは2015年12月のことです。それまで、独自でHMD(ヘッドマウントディスプレイ)の開発をしていたオキュラスでしたが、サムスンと共同で開発し、Gear VRを開発しました。
Oculus RiftのようなPCにつないで楽しむのではなく、スマートフォンを活用することでVRを実現しています。そのためコードなどは一切なく、HMDとスマートフォンのみといったとてもシンプルな仕上がりです。
また、2016年11月には新型Gear VRが発売され、カラーもホワイトからブラックへと変わり性能などもマイナーチェンジを遂げています。
Gear VRの基本スペック
Gear VRの販売が開始されたのが2015年12月になります。その後、2016年11月に新型Gear VRが発売されました。
この旧型と新型の見た目の違いとしては、カラーが1番わかりやすいかと思います。旧型のGear VRはホワイトで、新型のGear VRはブラックになっており、ひと目で違いがわかるでしょう。
【旧型Gear VR】
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【新型Gear VR】
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カラー | Frost White(フロストホワイト) | Blue Black(ブルーブラック) |
高さ | 約92.6mm | 約98.6mm |
幅 | 約201.9mm | 約207.8mm |
厚さ | 約116.4mm | 約122.5mm |
重量 | 約318g | 約345g |
センサー | 加速度センサー、ジャイロセンサー、近接センサー | 加速度センサー、ジャイロセンサー、近接センサー |
視野角 | 96° | 101° |
センサーなどについては、旧型と新型で違いはありません。なので、旧型だから利用できないという機能も特にないことになります。
他にも比べてみると、新型の方が少しだけサイズが大きくなっているのが分かるかと思います。また、レンズも少し大きくなったことで、視野角も広がっています。
旧機種Galaxy S6でもVRは可能!対応端末を紹介
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現在、新型Gear VRで使用できる機種は3種類となっています。
- Galaxy S6
- Galaxy S6 edge
- Galaxy S7 edge
新たに発売されたGalaxy S7 edgeも使用できます。すでにGalaxy S6やGalaxy S6 edgeを持っている方は、そのまま使用することができますので、HMDの費用のみで大丈夫です。
また、Gear VRと同時発売されたGalaxy note7に関しましては、様々な問題を抱えているとして現在は販売されておりません。そのため、現在使用できる機種につきましては上記の3種類となりました。
今後も対応機種は追加されていく可能性がありますので、以下のGalaxy公式サイトで確認してみてください。
本当にスマホでVR体験が味わえるのか
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Gear VRはスマートフォンを利用して、動作を可能としています。そのため、「Oculus Rift」や「HTC Vive」といった高性能PCに接続して使用するHMDとは異なります。
最新のスマートフォンだとしても、PCと比べると圧倒的な性能差があるため、VRを本当に楽しむことができるのか?という疑問があるかもしれません。その点について、画質と視野角の面から解説します。
Gear VRのドット感は許容範囲?
まずは画質に関することから解説していきます。
スマートフォンを活用するということは、VRの画質もスマートフォンの性能に依存されることになります。そのため、多少ドットが目立つことは否めません。
しかし、使用感としてはそこまで気になる程のものではないと言えます。Gear VR以外にもスマートフォンを装着して使用するHMDはありますが、その中で比べてもGear VRは高画質だと言えます。
Galaxy S8、そしてサイズの異なるGalaxy S8 Plus(仮)のディスプレイ解像度については諸説ありますが、2960×1440ドットが有力です(縦横比も長辺側が伸びると言われています)。Galaxy S7 edgeも含めて画面解像度(dpi)に直すと下記となります。
Galaxy S7 edge(5.5インチ、2560×1440ドット)534dpi
Galaxy S8(5.8インチ、2960×1440ドット)568dpi
Galaxy S8 Plus(6.2インチ、2960×1440ドット)531dpi
引用元:engadget
没入感に関係するGear VRの視野角について
画質について少し不安を持った方もいるかもしれませんが、没入感を味わうための画質の基準は超えていると言えるでしょう。であれば、VR体験をする上で次に重要となる項目は、視野角になります。
ここで覚えていただきたいことは、画質以上に視野角というのはVRを体験する上で重要な項目になるということです。視野角が広ければ、それだけ没入感を味わうことができます。
Gear VRの視野角は新型になり、101度まで広がりました。これは他のスマートフォンを活用したHMDと比べても広く、Gear VRを使用した時の没入感は、十分に味わえると言えます。
Gear VR以上の視野角のものも徐々に登場してきましたが、画質と視野角を総合するとまだまだGear VRが優勢です。
Gear VRの値段
出典:Amazon
Gear VRはお手頃価格
新型Gear VRの価格は、旧型と同じく99ドル(約11,000円)。スマートフォンを活用したHMDの中には、2,000円ほどで買えてしまうような商品もあります。
【機種名】 | 【視野】 | 【画質】 | 【金額】 |
Gear VR(新型) | ◎ | ◯ | 約11,000円 |
Virtoba X5 | ◎ | △ | 約2,500円 |
VOX PLUS 3DVR ゴーグル | ◯ | △ | 約2,000円 |
Urgod 3D VRゴーグル | ◯ | △ | 約1,100円 |
通販サイトのAmazonで人気となっている機種と比較しても、その金額差が目立つかと思います。そのため、Gear VRの11,000円というのは、スマートフォンを活用するHMDの割には高いと感じる方も多いかもしれません。
しかし、安いものには理由があるものです。対応デバイスの数も多いですが、使用するスマートフォンによっては動画の視聴すらままならないという意見もあります。
その点、安定して使用することができるGear VRは、その完成度をみても決して高いものではありません。しっかりと没入感を体験することができて、この価格というのはお手頃だと言えるでしょう。
Gear VRの購入方法
Gear VRは家電量販店で購入することができます。公式サイトからの購入も、Amazonやビックカメラなどの通販サイトや家電量販店といった、外部の通販サイトを利用するかたちになります。
購入するサイトによっても販売している金額は異なりますので、1万円を下回っているものも多く見受けられました。現在の値段については下記を参考にしてください。
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Galaxy Gear VRの使い方
出典:Galaxy
Gear VRの始め方
出典:Galaxy
ここからは実際にGear VRの初期設定となる、始め方をステップ形式で紹介していきます。
ステップ1【スマートフォンをGear VRに装着する】
まず始めに、Gear VR対応スマートフォンの電源を入れ、ロックを解除します。その状態でスマートフォンの画面をレンズ側に向けて装着してください。
着けるときは、始めに左側にあるコネクタ部分を起こし、そこにスマートフォンを挿して装着します。
ステップ2【Gear VRのセットアップ】
スマートフォンを装着したら、レンズを覗き込みセットアップモードに移ります。Gear VRがスマートフォンを認識し、アプリのダウンロードが行われます。
ステップ3【スマートフォンを取り外してセットアップ】
アプリがダウンロードされていますので、一度スマートフォンを取り外し確認してください。
そのまま指示に従いセットアップを進めるだけで大丈夫です。セットアップが終了したら、再度スマートフォンを装着し初期設定は終了になります。
Gear VRの操作方法
出典:Galaxy
Gear VRを装着したら始めにレンズのピントを合わせましょう。
ピントを合わせるにはGear VR本体の上部にあるダイヤルを回すことで設定できます。Gear VRを装着して始めの画面はOculusのホーム画面になっています。
画面内のカーソルを操作するためには、頭を動かして行います。また、カーソルを合わせて項目を選択する場合は、本体右側にあるタッチパットを使ってください。
新型Gear VRについては、同じく本体右側にホームボタンも追加されていますので、スマートフォンの操作と同様、いつでもOculusホームに戻ることができます。
その他にも、音量調節や戻るボタンなどもすべて、本体右側に用意されていますので、確認してみてください。
Gear VRで体験できるおすすめアプリ
出典:Oculus VR
Gear VRおすすめゲーム
Gear VRを購入したら、ぜひ始めに遊んでいただきたいゲームを紹介します。
ゲームのシステムなどに関しては、特に目新しいものはないかもしれません。しかし、VRの機能によって、これまでのゲームにはない迫力を味わうことが出来るでしょう。
GUNJACK
GUNJACKはVRシューティングゲームです。Gear VRでプレイできるゲームの中でも、その高いグラフィック性が人気を呼んでいます。Gear VRのシューティンゲームはこれ一択と言ってもいいほどの完成度です。
ちなみに、こちらのゲームは有料となっており、490円で購入することができます。
マインクラフト
PCゲームでおなじみのマインクラフトになります。VRでこのゲームをプレイすると、また違ったおもしろさを味わうことができるでしょう。
完全に一人称の画面に切り替えることができますので、目の前にマインクラフトの世界が広がります。まさに、その世界へ自分が入っている感覚です。
こちらも有料で、690円で購入できます。
360度動画アプリで味わうVR体験
360度動画というHMDがなくとも視聴できるサービスがありますが、やはりVRの世界で見てこそ本当のおもしろさを体験できると思います。ここではGear VRで視聴ができる360度動画アプリを紹介します。
360Channel
360度の動画を配信しているサービスです。Gear VRでも、この360Channelのコンテンツを視聴することができます。チャンネルの数も豊富で、今後も無料の動画を配信していく様子なので、ぜひ購入したら体験してみてください。
こちらは、視聴もすべて無料となっております。
Oculus Video
こちらも動画配信サービスです。通常の動画を大スクリーンで視聴できるものから、facebook360などSNSの360度動画を見ることができます。
こちらも無料でダウンロードできますので、ぜひ利用していただきたいアプリです。
人気動画コンテンツの視聴
NETFLIX
動画配信サービスとして今もっとも人気を集めているNetflixがGear VRで視聴できます。Netflixの視聴を目的として購入を検討している方も多いのではないでしょうか?
アカウントを持っていない方でも、Gear VRの操作で簡単に登録できますので問題ありません。無料で好きなだけドラマや映画、アニメなども見放題です。
ニコニコ動画
ニコニコ動画も根強い人気を集めている動画サイトになります。
こちらもバーチャルの大スクリーンでニコニコ動画を楽しむことができ、これまでと比べても時間の流れを忘れてしまうほど見入ってしまいます。
ニコニコ動画は無料で利用することができますので、ぜひ気軽に利用してみてください。
Gear VR利用者の評価
出典:pixabay
Gear VRに対する良い評価
Gear VRが他のスマートフォンを活用したHMDと比べて優れている点は、やはり視野角にあります。
視野角が狭いということは、自分が覗いているレンズの横に壁が見えるということです。これはとても大きな違いで、それだけで没入感が薄れてしまう原因になりかねません。
スマートフォン本体やTVなどで視聴するのと比較すると周囲の物が視界に入り込まないのでより映像に集中して視聴することができるのがいいところだと感じました。
引用:Eventer Life
視野角が101度あることで、目に見えるもの全てが映像のみになります。だからこそ動画コンテンツをVRで視聴すると、まるで映画館で見ているかのような感覚に陥ることができるのです。
ここは他のスマートフォンを活用したHMDと大きく異なる点になるでしょう。
また、PCなどにつなぎ使用する「Oculus Rift」や「HTC Vive」と比べて優れている点もあります。Gear VRは手軽に持ち運ぶことができるという点です。
一方、GearVRはアプリの起動もディスプレイもスマホでやってしまうから、どこにでも持っていける。例えば、出張先にとかも簡単に持っていける。
引用:VR-Portal
PCにつないで使うようなHMDと比べて、これは意外にも大きな利点になります。加えてWi-Fiが使えれば使用できるため、スマートフォンは中古の本体のみ購入し、初期費用を抑えることもできるでしょう。
Gear VR利用者からの不満点
ここまでGear VRがいかに優れているかをお伝えしてきましたが、当然不満の声もありました。
一点だけ気になったのは、しばらくGear VRを楽しんでいると熱を持ってしまい、Galaxyの本体が冷めるまで使えなくなってしまう点だ。
多くのユーザーが指摘しているのが、動画視聴時などスマートフォンが熱を持ちはじめ、長時間動画を楽しむことができないということです。さらに温度が上がり、限界を迎えると警告が出てきて、冷めるまで使用することができなくなります。
動画視聴を目的として購入した方は、思った以上にこの熱が邪魔をして、快適に使用することができないかもしれません。
評価から見えてくるGear VRの魅力
Gear VRにも様々な意見がありますが、多くの方はこの性能に満足しています。
この値段で、このクオリティの体験ができるHMDは、Gear VRしかありません。すでにGalaxyを使用している方は1万円程度で、本格的なVR体験ができるのは大きなポイントになるのではないでしょうか。
ちなみに360度動画や3D映像の視聴では、上記で挙げたように熱による問題が多く発生しているようですが、Netflixなどの通常の動画サービスであれば、ある程度の視聴は問題ないようです。
長時間の視聴は通常のテレビやPCの画面を見ているよりも目にかかる負担が大きくなりますので、休みやすみ利用してみてください。
まとめ
Gear VRの登場により、これまでのスマートフォンを活用したHMDのイメージが大きく変わることになるかと思います。
感覚としては、PCを活用するHMDとその他のスマートフォンを活用するHMDの中間のクオリティといえば想像がつくでしょうか。
これまでVRに興味を持っていても、10万円もするHMDには手が出せないと思っていた方には、特におすすめできる商品になります。
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