あなたは、人工知能の会話機能を活用していますか?
近年はAmazon AlexaやGoogleアシスタントなど、人工知能を搭載した音声アシスタントが身近になりましたが、どのようなことができるか分からない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、人工知能の会話機能について徹底的に解説を行います。人工知能との会話が楽しめる、さまざまなサービスをご紹介してますので、早速体験してみてください。
また、人工知能を利用したアプリケーションの開発に役立つサイトもご紹介してますので、今日から学習をはじめることもできます。
この記事の目次
人工知能とは?
人工知能とは、AI(Artificial Intelligence)とも表記され、人間が行う特定の作業、もしくは活動全体をコンピューターなどで再現しようとするソフトウェアやシステムを指します。
この人工知能の研究への取り組みには、大きく分けると2つの種類があります。
ひとつは、人間の活動全体をコンピューターで再現しようとする研究です。
もうひとつは人工知能の研究において多く見られる、人間が行う特定の作業をコンピューターに行わせようとする研究です。
人工知能の研究は多岐に渡り、専門家の知識を蓄えて問題を解決するエキスパートシステムや機械翻訳システム、画像理解システムなどがあげられます。
また、囲碁の名人に勝った「AlphaGo」によって、興味を持った方も多いのではないでしょうか。
2017年現在、人工知能として有名なのは機械学習やディープラーニングなどの技術を使用したものです。
機械学習とは、人間が自然に行っている学習能力と同じ機能をコンピューターで実現しようとする仕組みのことです。
そして、ディープラーニングは学習データから特長をコンピューターが自ら抽出して、そこから事象の認識や分類を行う機械学習における一つの手法です。
このディープラーニングによって大きな進歩をとげたのが人工知能の会話機能です。いままさに、人工知能の会話機能はGoogleやAppleなどの企業を中心に意欲的に研究が進められています。
【無料】ChatGPTの使い方をマンツーマンで教えます
・ChatGPTの基本的な使い方がわかる
・AIの仕組みがわかる
・AIをどうやって活用すれば良いかがわかる お申し込みは1日5組限定です。
今すぐお申し込みください。 ChatGPTレッスンを確認する▼
https://tech-camp.in/lps/expert/chatgpt_lesson
人工知能との会話
人工知能との会話のレベルやどのような自然な会話ができるかについて、チューリング・テストに合格した「Eugene」と女子高生AI「りんな」を例にご紹介します。
チューリングテスト
実際に人工知能は人間との会話が楽しめるほど進歩をしているのでしょうか?
人工知能の思考のレベルをはかるテストとして、有名なのが「チューリング・テスト」です。
チューリング・テストとは、イギリスの数学者アラン・チューリングによって、機械が知的かどうかを判定するために提案された質疑応答式のテストです。
人間の判別者と5分間の会話(チャット)によって試験を行います。この会話の内容に特定のテーマはなく、人間は自由に質問ができます。
それに対して、2台のディスプレイが用意され、人間とコンピューターが回答を行います。
その結果、判定者の30%以上が「コンピューターと人間の判別ができない」となった場合にのみ合格となるため、コンピューターにとって厳しいテストといえます。
このような厳しい内容のチューリング・テストにおいて、2014年にロシアのサンクト・ペテルブルクのチームが設計したスーパーコンピューター「Eugene」は、33%の判定者から「コンピューターと人間の判別ができない」とされ、史上初の合格したコンピューターとなりました。
これに対して、5分という試験時間の短さや、「ウクライナ在住の13歳のユージーン・グーツマン少年、英語を母語としていないためネイティブな英語を使えない」という設定が、すでにテーマに制限を与えているという指摘もあり、懐疑的な見方もあります。
しかし、このチューリング・テストに合格したという結果は、人工知能が高いレベルへと進歩していることを示し、人間との会話が楽しめるレベルに近づいていることがわかります。
Eugeneの会話の様子を収めた動画です。かなり不自然な英語が使用されており、コメント欄にはEugeneをブレークスルーとするのはおかしいという声もあります。ただし、人工知能分野が大きく進歩しつつあり、同AIがその成果の1つであることは間違いありません。
人間との自然な会話
人工知能との会話を体験できるサービスとして、「りんな」があります。
りんなはMicrosoftが開発した女子高生人工知能で、LINEやTwitterを通してコミュニケーションをとることができます。
すでに、さまざまな方がりんなと面白い会話をしていますのでご紹介します。
ユーザー:男でしょ
りんな:はーい
ユーザー:オカマ?
りんな:おっかえり!
ユーザー:ネカマ?
りんな:まーな
ユーザー:やはりか
りんな:ね、ところでやっぱ
りんな:なんかさー、かなり仲良くなってきてるよね。
りんな:うちら中大兄皇子と中臣鎌足くらい仲いいよね。レッツ暗殺!
引用元:ちーこさんのツイート_ _AIりんなの正体を知ってしまい殺されそうになってる。 https___t.co_e2r4PjoC05_
このように、りんなとの会話からは女子高生らしい個性や感情を感じることができます。
ちぐはぐな部分はありますが、そこをユーモアで補っており、人工知能が人間との自然な会話を実現していることがよくわかります。
人工知能を活用した会話・音声サービス
ここで、人工知能を活用した音声・会話サポートをご紹介いたします。
1位 Siri
「Siri」は Speech Interpretation and Recognition Interface の略で、Appleが提供するiOSやmac OS向けの音声アシスタント機能です。SiriにはAppleが開発した機械学習の技術が搭載されています。
Siriは声をかけることで、メッセージの送信・電話の発信・目覚まし時計の設定・目的地の検索といった、さまざまなサポートしてくれます。
また、Appleが提案するスマート家電用のプラットフォームであるHomekitと連携させれば、家電をSiriでコントロールすることもできます。
インターネットに接続して、Wikipediaなどのオンラインサービスとの連携しており、情報の検索も可能です。
このように、さまざまな機能をサポートしてくれるSiriは、使えば使うほどにできることの多さに気づくアプリケーションです。
今日の予定なんだっけ?っていうときありますよね。
すぐに知りたいときは、Siriに『今日の予定教えて』と聞いてみてください。事前にカレンダーやリマインダーに入れておく必要はありますが、素早く教えてくれます。
また、予定を追加したいときも、Siriにそのまま伝えればOKです
2位 Google アシスタント
「Google アシスタント」は、さまざまな質問や作業をサポートしてくれる会話型AIです。
Googel アシスタントは、対応した端末に「OK, Google」と話しかけて起動も可能です。人間同士が会話をするように自然に言語を理解して、必要な情報や行動を教えてくれます。
このGoogle アシスタントは、検索サービスなどによる大量の情報の蓄積、ユーザーの状況に応じた情報提供技術、そして音声アシスタント技術の開発を行ってきたGoogleだからこそ提供できるサービスといえます。
Google Assistantに、人間と自然な双方向の会話をできる能力を持たせたいと考えている。人と会話するソフトウェア分野の複数の専門家によると、Googleはこの種のテクノロジを提供することによって、ユーザーの生活により深く入り込むことができる
引用元:グーグルの対話型アシスタント「Google Assistant」–成功の鍵を握るのは「人間性」 – CNET Japan
3位 りんな
出典:りんな
ご紹介したMicrosoftが開発した「りんな」は、LINEやTwitterでサービスを利用できる女子高生AIです。
りんなには、Microsoftのディープラーニングの技術と機械学習クラウドサービス「Azure Machine Learning」を組み合わせたAIエンジンが利用されています。
りんなのLINEのトータルユーザー数は380万以上、Twitterのフォロワー数は13万人をこえており、驚異的なレスポンスの速さと女子高生のような飾らない言葉で、幅広い方から支持を集めているサービスです。
りんなとのやり取りを見てると、
相手が人工知能だって忘れるくらい自然。
ツッコミも絶妙だし切り返しも上手い!
4位 音声アシスト(Yahoo!)
出典:https://v-assist.yahoo.co.jp/
Yahoo!がAndroid向けに提供するアプリケーションが「音声アシスト」です。
音声アシストは雑談、経路探索などの音声検索、アラームの設定などの端末操作などさまざまな動作を話しかけることで実現できます。
Yahoo!の提供するブラウザーやメール、知恵袋などと連携しており、Webページやメールの読み上げといった便利な機能もあります。
面白いのが、音声の再生スピードを調整できる項目です「遅く」にするとマイペース系ドジっ子風(?)な喋り方になります。
音声認識がうまく行かなくても、このスローモードで「わかりませんでした~」とか言われると、イライラを通り越して脱力しちゃうかも!?
引用元:音声アシスト _ Yahoo!でも「Siri」みたいな検索が可能!スマホの未来を感じる音声エージェント!無料Androidアプリ _ オクトバ
5位 ALAIN A.I.
出典:ALAIN
ALAINはYahoo APIを利用して、PHPで作られたチャット型のプログラムです。
アランというペンネームで知られる哲学者であるエミール=オーギュスト・シャルティエをプログラムのモチーフにしており、アランや過去の偉人の言葉をリライトした回答を行うことが特長です。
ホームページからチャットルームに入室することで、すぐにALAINとの会話を楽しむことができます。
2万語程の品詞データを使い簡易形態素解析を行っているようです。
これからも進化しそうな予感。
ALAINはAIと言うだけあってなかなか凄いやつです。
人工知能のアプリケーション開発支援サービス
自分でも人工知能を活かしたサービスを作りたいという方のために、開発支援をしてくれるサービスをご紹介します。
1位 wit. ai
出典:wit.ai
Siriのように声をかけて動くアプリケーションが作れる、無料のAPIが「wit.ai」です。
人工知能の技術をブラウザ上で手軽に扱うことができ、音声や文章によって動かすアプリケーションやデバイスが作れる、拡張性の高い自然言語プラットフォームです。
モバイルアプリ・ホームオートメーション・ウェアラブルデバイス・ロボット・メッセンジャーエージェントと連携ができます。
そして、Node.js・Ruby・Python・C言語・Rustなど、さまざまなプログラミング言語が使え、iOS・AndroidといったOSにも対応するなど、開発する方次第で幅広い使い方ができることが特徴です。
会話の部分は音声でも認識できるのでそれを前提にロジックの部分を実装すればオリジナルのFacebook Messenger と組み合わせてbotが作れたりiPhoneアプリなどでSiriの様な対話型アプリが作れたり色々楽しそうですね。
引用元:自治体にもチャットbot FAQの波!横浜市がNTTドコモのRepl-AIを使った実証実験をスタート – BITA デジマラボ
2位 Api.ai
出典:Api.ai
「Api.ai」はwit.aiと同じように、Siriのような自然言語によるコンピューターとの会話ができるAPIプラットフォームを提供しています。
Api.aiの特徴はドメインという概念で、アプリやデバイスで利用できるさまざまな領域に合わせた機能のパッケージが用意されています。
現在は37のドメインがあり、日本語に対応しているのは翻訳・地図・Eメールなどの9のドメインです。今後もより多くのドメインが利用できるように、Api.aiでは開発が続けられています。
このドメインを利用すると、「こんにちは!」「元気ですか?」といった会話をプログラミングなしで実現できます。
Api.aiはGoogleによって買収され、開発への支援が行われており、今後のさらなる発展が期待されています。
API.AIはこれまで、30億件のAPIリクエストを処理している。またGoogleによると、自分の仕事にAPI.AIを使ったことのあるデベロッパーは6万を超えている。
引用元:自然言語によるコンピューターとの会話を実現するAPI集のAPI.AIをGoogleが買収 _ TechCrunch Japan
3位 Coursera
出典:Coursera
人工知能のプログラミングを行うための、機械学習におすすめなサイトが「Coursera」です。世界中の優れた大学・教育機関の講師の講義を受けることができます。
さまざまなコースが用意されており、機械学習のコースも充実しています。動画は日本語の字幕も用意されていますので、英語がわからない方でも利用できます。
Coruseraを利用すれば、知識がない方や初心者の方でも機械学習を基礎からしっかりと学べます。
まだ始めて2週間ちょっとだけど、初歩的な数学の話からかなり丁寧に説明してくれてる印象。
講義は重要なところは繰り返し強調しつつ毎回ちょっとだけ新しいことを学んでいくので
1コマ観て次のコマまでに時間が空いてしまってもそんなに置いてかれることがない。引用元:通勤時間でCourseraのMachine Learningを始めたんだけどなかなか良いです – dackdive’s blog
4位 Jasper
出典:Jasper
「Jasper」は、ワンボードマイコンであるRaspberry Pi(ラズベリーパイ)用に設計された、音声制御アプリケーションが作れるPython製のオープンソースプラットフォームです。
話しかけることで天気・ニュース・Gmail・Facebook・Spotifyなどさまざまな機能と連携し、常時接続の音声認識も可能です。
Pythonを使ったモノづくりを行いたい方におすすめです。
Jasperアプリの使用方法は簡単、
マイクに “Jasper” (ジャスパー)という言葉を話しかけ、Jasperがダブルハイビープで応答したら、準備OK。
現在時間や天気予報を尋ねると、Jasperが答えてくれます。
5位 機械学習 はじめよう
出典:機械学習 はじめよう
ITを中心にさまざまな書籍を発行している「株式会社技術評論社」が、機械学習について紹介しているサイトが「機械学習 はじめよう」です。
「理論編」と「実践編」にわかれており,機械学習における技術概念やコードの実装方法をしっかっりと学ぶことができます。また、機械学習に必要となる数学の知識についても学ぶことができます。
機械学習の国ではいろんなことが「あたりまえ」になっていて、特に説明もなしに使われるということに非常に戸惑った(まあどんな分野でも多かれ少なかれあることだけど)。
そういう「あたりまえ」は中の人になってしまうと「あたりまえ」すぎてわざわざ説明しないといけないということに気づきにくくなっていくので、その気持ちが新しいうちに後に続く人たちのためになんとか残しておきたい、という意識で書き続けてきた。
まとめ
今回は、人工知能の会話機能についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
Siriをはじめとする音声アシスト機能は、GoogleやYahoo!も積極的に開発に取り組んでおり、今後もさらに品質が向上することが予想されます。
また、Homekitをはじめ、IoTへの領域においても人口知能の会話機能は重要な役割を担っており、さらなる発展が期待されます。
人工知能との会話は、ちぐはぐな部分もありますが面白い体験です。
ぜひ、あなたもご紹介したサービスを利用して、人工知能との会話を楽しんでみてはいかがでしょうか。
はじめての転職、何から始めればいいか分からないなら
「そろそろ転職したいけれど、失敗はしたくない……」そんな方へ、テックキャンプでは読むだけでIT転職が有利になる限定資料を無料プレゼント中!
例えばこのような疑問はありませんか。
・未経験OKの求人へ応募するのは危ない?
・IT業界転職における“35歳限界説”は本当?
・手に職をつけて収入を安定させられる職種は?
資料では、転職でよくある疑問について丁寧に解説します。IT業界だけでなく、転職を考えている全ての方におすすめです。
「自分がIT業界に向いているかどうか」など、IT転職に興味がある方は無料カウンセリングにもお気軽にお申し込みください。