日本国内のみならず、アジア諸国にまでサービスのユーザーが広がっているLINE株式会社。誰もが知る有名企業となり、LINE株式会社で働いてみたいと考えている方も多いでしょう。
しかし、「LINE株式会社では最先端の技術が活用されているので、キャッチアップできるか不安」「競争率も高そうだから転職したくても採用されるわけがない」と転職活動をためらっていませんか?
そこで今回の記事では、LINE株式会社に転職するにはどういった職種を選べば良いのか?どのような技術や経験を持っておくと採用試験で有利になるのか?について徹底解説します。
LINE株式会社がどのような企業か理解できますので、ぜひ就職・転職活動に役立ててみてください。
この記事の目次
LINE株式会社はどんな会社?
会社概要
無料メッセージアプリ「LINE」や「LINE game」「NAVERまとめ」などのアプリ、ウェブサービスを開発・運営する会社です。
社員数は1700名以上で、2016年7月にニューヨーク証券取引所、東京証券取引所市場第一部に上場し、話題となりました。
LINE株式会社は「CLOSE THE DISTANCE 世界中の人と人、人と情報・サービスとの距離を縮めること」を目標に掲げています。世界中の人々が円滑にコミュニケーションを取れ、ユーザーと企業とがつながり、ユーザーが欲しがっている情報が手に入るサービスを生み出すべく、全社をあげて開発に取り組んでいます。
新しいサービスを作り出そうという前向きな精神が求められる会社です。
沿革
2000年9月 ハンゲーム株式会社設立
2003年8月 NHK japan株式会社に商号変更
2007年11月 子会社としてネイバージャパン設立
2009年7月 「NAVERまとめ」開設
2010年5月 株式会社ライブドアの株式を取得し子会社化
2011年6月 「LINE」サービス提供開始
2013年4月 NHK japan株式会社からLINE株式会社に商号変更
2016年7月 ニューヨーク証券取引所および東京証券取引所市場第一部に上場
運営事業・サービス
LINE
個人の利用のみならず、多くの企業が広告出稿にも乗り出していて、スタンプなどの有料サービスや企業広告などが主な収入源となっています。
Clova
LINE game
LINE QUICK GAME
LINEアプリ内でゲームがプレイできるサービス「LINE QUICK GAME」。LINE gameとの大きな違いは別でアプリをインストールする必要がないという点です。
LINE QUICK GAMEの使用する権限や利用規約に同意して、友だち登録を行えばすでにゲームで遊べます。現在はPCのLINEアプリには対応しておらず、スマホからのみプレイが可能。
現在リリースされているタイトルは以下の通りです。
- にゃんこ防衛軍
- LINEで発見!! たまごっち
- ジェットパック バンディッツ
- LINE みんなでクイズ
- LINE 今日のナンプレ
- 釣り☆スタ QUICK
- Dino Ballz
- 探検ドリランド ブレイブバスターズ
まだ2018年9月にはじまったばかりのサービスですので、今後はさらにコンテンツが充実していくことが予想されます。
LINE ファミリーサービス
LINE pay
NAVERまとめ
livedoor
LINE BOT AWARDS
売上実績
現状売上は、年々右肩上がりで伸びています。アプリの市場が拡大していることや、アジア圏の後進国へもスマートフォンの普及が進んでいることからも、「LINE」だけでなく「LINE game」など付随するサービスの利用者も増えていくと見込めます。ユーザー増加で課金による収益も上がることでしょう。
ユーザー数が増加すれば、商品やサービスの広告を出したがる企業も増えます。「LINE」などのサービスは企業の広告媒体としても利用が進み、LINE株式会社の売上につながります。
また、「LINE music」や「Clova」など、メッセンジャーアプリ以外の事業も幅広く立ち上げており、「LINE」の膨大なユーザー数を活用したマネタイズにも積極的です。
もちろん新規のサービス全てが順調というわけではありません。2015年にサービスが終了した「LINE wow」(フードデリバリーサービス)や2016年に終了した「LINE mall」(フリーマーケットアプリ)などもあります。新規サービスを打ち出し、安定的に運営することも重要な課題として残っています。
LINE株式会社代表・出澤剛とはどんな人物?
経歴
社外留学をきっかけに、2002年にライブドアの前身であるオン・ザ・エッジに入社、2007年にライブドアの代表取締役に就任しました。
2012年にライブドアをNHK japanが買収し、2015年に現LINE株式会社の代表取締役社長に就任しました。
インタビュー記事
週間エコノミストの取材にて、「LINE」がヒットした秘訣や、収益について、今後の展望などを語っています。
CNET Japanの取材にて、出澤剛氏が主に私生活について語っています。
LINE株式会社の募集職種・仕事内容は?
技術職
サーバサイドエンジニア
システムの裏側を作り、サーバーで扱うデータを管理するエンジニアです。転職には
・CS(Consumer Satisfaction 顧客満足度)を専攻していた、または実務経験がある
・Java/C、C++/Scala/Erlang中で一つ以上の言語の使用経験
・アルゴリズム、データ構造の複雑頻度分析及びソフトウェア設計経験
・コンシューマ向けサービス関連開発経験
・大規模システムあるいは分散システム設計、分析、問題解決に対する専門性
・開発リーダーシップ経験
などの経験が必要となります
ソフトウェアエンジニア
ソフトウェアの開発を行うエンジニアです。転職には
・コンピュータサイエンス・情報系の学士/修士/博士学位のいずれか、またはそれに準ずる経験
・データ構造、アルゴリズム、計算量分析などのコンピュータサイエンスの基礎的素養
・Javaを用いたソフトウェア開発の実務経験(3年以上)
・Concurrent/multi-threadedシステムの開発経験
・Linux/Unix環境での開発・システム運用経験
などの経験がとなります。
開発エンジニア
各種開発を行いますが、プログラミング経験や技能により担当部門が変わります。転職には
・1つ以上の精通したプログラミング言語があること(Java/Kotlin、Swift/Objective-Cが望ましい)
・プログラミングを理解する上でのメモリ、プロセス、スレッドの基礎知識
・TCP/UDP、HTTPなどネットワークの基礎知識・データベース・SQLの知識
がなどが必要となります。
LINE株式会社はiOSのプログラミングに使う言語「Swift」のカンファレンスや、RubyとErlangの長所を併せ持つ言語「Elixir」のサミットに協賛しています。
プログラミング未経験で転職を考える場合、独学でプログラミングを学ぼうにも、効率の良い学習方法や、参考になる教材がわからず挫折してしまう方も多いです。採用試験を受ける前に、プログラミングスクールなどに通い、経験を積んでおくことをオススメします。
デザイン職
サービス企画職
サービス開発にはエンジニアの力が不可欠です。エンジニアの技術でどの程度のサービスならば実現可能なのか、また開発のスピードや負担はどれくらいなのかを把握するために、サービス企画職に転職する際にもプログラミングの知識が必要となります。
ビジネス企画職
企画を担当する場合、サービス企画職同様、エンジニアの開発状況を理解するためにプログラミングの知識が必要です。採用条件としてウェブサービスやアプリケーションの開発経験を求められます。
ビジネスサポート職
LINE株式会社での働き方
福利厚生は整っている?
有給休暇や慶弔休暇など、一般的な福利厚生が備わっています。さらにマッサージ師を常駐させていたり、自転車通勤の奨励をしていたりと、健康面にも配慮しています。
どんな社内制度があるの?
5年おきに有給休暇以外に10日間の休暇と、5万円の補助金をもらうことができる「リラックス休暇」という制度もあります。この制度を利用して旅行に出かける社員も多いようです。
夏季休暇を取得する時期も社員それぞれが自分のスケジュールに応じて決めることができます。旅行の混雑がピークになる時期を外して休暇を取って旅行をすることも可能です。
また無料で朝食が食べられたり、お弁当の手配制度があったりと、食事までサポートしてくれます。
社員が働く上で必要な環境、技能を整える支援も揃っています。チームワークを深めるためにサークル活動に補助金を出したり、語学学習(TOEIC受験や日本語、韓国語の勉強)に対しても補助金を出したりしています。
平均年齢は?
2016年の時点で34.2歳で、20代〜30代が中心に活躍している会社です。
LINE株式会社の課題
売上向上のための新サービス
メッセンジャーアプリ「LINE」は2017年12月時点で日本国内のユーザー数約7000万人を誇る巨大サービスです。ユーザー数はスマートフォンの普及に比例して増えていくと見込まれます。しかし、「LINE」は無料で利用できるサービスの範囲内でも十分利用価値があり、課金をしなかったり、課金しても少額のユーザーも増えてきてるのが現状です。
それでも「LINE」に広告出稿している企業からの収入もあり、LINE株式会社の主軸サービスであることには変わりませんが、「LINE」単体で売上を大幅に伸ばすことはやや難しくなってきています。
そこでLINE株式会社は、「LINE」の膨大なユーザー数を利用して、より課金を促しやすく、広告収入も発生しやすいゲームや音楽アプリ、さらにはAI(人工知能)を活用したサービスにまで拡大し、マネタイズを図っています。
新サービスの開発は今後も続くと予想され、その度に開発に対応できるエンジニアが必要となるでしょう。
売上を向上させる新サービスを開発できるエンジニアの採用がLINE株式会社の課題の一つです。
セキュリティの問題
LINE株式会社を含むメッセンジャーアプリ運営企業としては、サービスを利用しているユーザーの登録情報や連絡内容の漏洩を防がなければなりません。近年、犯罪も巧妙化しており、個人情報が盗まれ流出してしまった事件は後を絶ちません。
サービスの安全性が保たれることでユーザーの信頼感も増し、よりサービスを使ってもらえる上、さらなる利用者の増加にもつながります。
LINE株式会社には、莫大なユーザー情報を守るセキュリティシステムを構築できるエンジニアも必要不可欠です。そのためエンジニア職の採用を強化しています。LINE株式会社に転職を希望するならば、エンジニア職での採用を狙うことが近道となるでしょう。
LINE株式会社の平均年収は?
平成28年度までの平均年収は約756万円です。
LINE株式会社は年俸制を採用しており、成果や上司からの評価によって年収も変わりますので、年齢を重ねるごとに収入が上がるわけではなく個人の実績によって上がります。
LINE株式会社の評判・クチコミは?
・無料の朝ごはんが提供されていたり、飲み物が安かったりと仕事がしやすい環境!
・リフレッシュ休暇は連続取得しなければならず、むしろ旅行がしやすい!昨年はマレーシアに行きました!
・エンジニアのレベルが高いので、仕事の中で学べることが多い!
・大きな企業と商談する機会も多く、経験につながる!
・会社が急成長したためか、新入社員への研修体制が整いきっていない。
・会社の成長に人員が伴っておらず、一人当たりの仕事量が増え、残業が多くなる。
LINE株式会社の転職面接・SPIの難易度は?
エンジニア職
中途採用試験の難易度は非常に高いものと予想できます。
LINE株式会社はサービス利用者の多さから、10代以下まで名前を知っている有名企業です。求人募集をかければ多くの人が応募してくることでしょう。各職種の採用枠は限られていますので、競争倍率も高くなります。
ただ、LINE株式会社は新サービスを次々打ち出していくために多くのエンジニアを必要としています。そのためエンジニア職の採用枠は他の職種に比べると多めです。
2018年以降は、昨年新規サービスとして立ち上げたばかりの「Clova」の開発を行うエンジニアを積極的に採用中です。「Clova」はAI(人工知能)を活用したサービスです。あらかじめAIの知識や、AIの開発言語となる「Python」のスキルを持っておくことで、面接時の大きなアピールになるでしょう。
総合職
サービス企画職やビジネス企画職などの総合職に転職する場合も高い競争率での選考となるでしょう。実務経験のほか、ディレクションを行う役職へ転職希望の場合は、プログラミング言語の知識も求められます。
これは、サービスの開発にはエンジニアも携わることになり、ディレクションするにあたりエンジニアの作業量やスピード、サービスの実現性などを把握する必要があるためです。
エンジニア職、総合職、どちらに転職するにしても実務経験に加えて、採用試験を受ける前にプログラミング言語を学習しておくべきです。こういった点からすると、LINE株式会社への転職は時間を要し、難易度は高いと言えます。
学歴は重視される?
新卒採用・中途採用とも学歴学部学科は不問です。学歴以上にその人が持っている技術や経験、働くことへの意欲や人間性などが重視されます。
英語は必須?
LINE株式会社は日本以外にもサービスを展開しており、社員には外国の方もいます。コミュニケーションの際には英語が必要となりますが、採用の必須条件に英語が話せることは含まれていません。
しかし、英語を話せた方が仕事がスムーズに進むことは間違いありません。余裕があれば、日常会話〜ビジネス会話ができるくらいに英語の学習も進めることをオススメします。
英語を話せることは採用の必須条件ではないですが、面接においてアピールポイントになります。
LINE株式会社のエンジニア職に転職するには?
LINE株式会社は2018年以降、新規サービスである「Clova」の質を高め、推し進めていく方針でいます。そのために、AI(人工知能)の知識を持ち、開発ができるエンジニアを増員し、開発技術を強化していく必要があります。採用枠としても、AIの開発が可能なエンジニアの枠が増えていくことでしょう。
「Clova」の開発に関わるエンジニア職を希望すれば、LINE株式会社のニーズとも合致し、採用につながる可能性は高いです。さらに中途採用試験を受ける前にAIの知識を深め、開発の経験をしておくことで、面接において大きな優位となるでしょう。
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