「現場の抱える問題を解決するために即戦力エンジニアを採用したい」
「採用後、すぐに活躍してくれるエンジニアがほしい」
可能であれば、どこの企業も経験豊富で即戦力となるエンジニアを採用したいもの。
しかし、募集はしているけど採用が思うようにいかず、頭を悩ませている人事担当の方も多いと思います。
そこでこの記事では、即戦力エンジニアを採用するための求人条件のポイントと選考方法について解説します。
この記事の目次
競争が激しいエンジニア採用市場
企業間の競争が激しいエンジニア採用市場。即戦力となるスキルを持った経験豊富なエンジニアであれば、さらに採用は難しくなります。
なぜ、そのような状況にあるのか、まずはそれを理解することが即戦力となるエンジニアの採用を実現するための第一歩です。
IT系エンジニアの転職求人倍率は3倍以上
リクルートキャリアが2019年に発表した資料によると、IT系エンジニアの求人倍率は3倍以上と非常に高くなっています。詳細は以下の通りです。
・SE(システムエンジニア) 3.13倍
・インターネット専⾨職(Webエンジニア含む) 3.92倍
・組込・制御ソフトウエア開発エンジニア 4.00倍
平均の転職求人倍率1.65倍と比較すると、エンジニア採用がいかに難しいかがよくわかるでしょう。
自社とマッチする即戦力エンジニアの採用はさらに難しい
自社とマッチする即戦力エンジニアとなると、さらに採用は難しくなります。
上記の転職求人倍率は「求人数/登録者数」で割り出される数字。もちろん、この登録者の中には実務未経験のエンジニアも含まれます。
つまり、経験豊富なエンジニアはもっと倍率が高くなるということです。
さらに、自社のビジョンや勤務条件とマッチする人材へと絞り込まれるわけですから、エンジニアの採用市場は当然のように競争が激しくなります。
即戦力エンジニアの採用を実現する求人条件のポイント
即戦力エンジニアを採用することがなぜ難しいのか、その理由についてお分かりいただけたと思います。
採用を成功させるには、まず求人条件をしっかりと検討する必要があります。以下で、その押さえるべきポイントについて解説します。
求めるエンジニアに無視されない内容にする
どのような分野の技術が必要なのか、使用する開発言語・開発環境などを明確に記載することが基本です。
転職希望の経験豊富なエンジニアは引く手数多。自分とマッチする仕事なのか一目でわかる内容にしなければ、見向きもされないでしょう。
わかりづらい求人条件では、数ある求人の中に埋もれてしまいます。
現場のエンジニアに興味が持てる内容かチェックしてもらう
求人条件を考えたら、自社のエンジニアに見てもらって働くことをイメージしてもらいましょう。その段階で働きたいと興味を持ってもらえる内容になっていることが大切。
なぜなら、働いている自社のエンジニアが求人条件に興味を持ってくれるということは、同様のスキルそ持ったエンジニアにも魅力的に映るからです。
そのような求人条件を考える場合には、現場で働くエンジニアに開発環境・開発言語・求める経験などをヒアリングして反映するとよいでしょう。
そして、人事の方もエンジニアとしての経験があるとさらにベター。エンジニアとしての目線を持てれば、スムーズに現場のエンジニアの気持ちを考えた求人条件が作れるからです。
さらに、転職のプロである転職エージェントに相談して、競合する企業と比較した意見ももらうと確度が高まります。
求人条件を欲張りすぎない
エンジニアの採用にはコストがかかるもの。だからといって「できるだけ優秀なエンジニアが獲得したい」と欲張りすぎた求人条件を設定すれば、応募は少なくなるので注意しましょう。
スピーディーにエンジニアを採用したいのであれば、理想ではなくどうしても求めるもの・譲れない条件は何かを明確にしましょう。
その上で、できればほしいプラスアルファの要素を考えると、条件が整理しやすいです。最低限の要素から加点方式になるので、面接の際のわかりやすい判断材料にもなります。
即戦力エンジニアとは何かをよく考えよう
即戦力エンジニアを採用したいと考える企業は多いと思います。しかし、自社にとって即戦力エンジニアとは何かをよく考える必要があります。
即戦力エンジニアと単純に考えた時、どのような状況であっても課題を解決してくれるようなスーパーエンジニアをイメージしがちです。
そもそも、そのようなエンジニア自体の存在が稀ですから、当然採用は上手くいきません。
また、現状業務が回っていない状況にあるなら、それはエンジニアの能力や人数によって起こっている問題ではない場合もあります。
仮にマンパワーでの問題を解決できたとしても同じことが繰り返される可能性は高いです。
原因を分析して、現場のオペーレーションの見直しなど、採用以外の観点からのアプローチも必要となるでしょう。
自社にとっての即戦力エンジニアとは何かをよく考えましょう。それが明確になれば、ある程度の教育を行うことを前提に採用を進めるという選択肢も生まれます。
選考で即戦力エンジニアを見極める方法
即戦力エンジニアを採用するためには、求人条件の設定だけではなく選考における見極めも重要です。
以下で選考で自社にマッチする優れたエンジニアを見極める方法を解説します。
技術だけでなくコミュニケーション能力も見る
技術だけでなく、コミュニケーション能力も確認しましょう。
エンジニアにとってスキルは重要ですが、チームで仕事を進める際にスムーズにコミュニケーションが取れることもとても大切です。
また、顧客の要望をヒアリングし、正確に理解する。そして、機能として実装する上でもコミュニケーション能力は役立ちます。
中途採用で異なる会社から来たのであれば、当然わからないことはあるもの。その際にコミュニケーションが取れる人であれば、うやむやにせずにスピーディーに現場に対応できるでしょう。
技術力があり、それを自社の環境に合わせてしっかりと発揮できる人が本当の即戦力エンジニアです。
担当したプロジェクトについて詳しく聞く
面接の際には、担当したプロジェクトについて詳しく聞きましょう。
システムに関する詳しい説明は、正しく内容を理解していなければできません。
そのため、携わったプロジェクトや開発経験だけを聞くよりも、それについて説明してもらうことはエンジニアとしての能力を測る上でとても有効です。
しっかり言語化して伝えられる人はコミュニケーション能力も高いと言えます。
さらにエンジニアでない人にもわかるように図解で説明できる人は、理解度だけでなく思考力も高いと判断できるでしょう。
面接にはエンジニアも参加してもらう
面接には実際に一緒に働くエンジニアにも同席してもらいましょう。
エンジニアとしてのスキルを正確に測れるのは、やはり同じエンジニアです。
また、部署やチームにフィットする人なのかどうかも判断できます。
自社のビジョンに共感するかが大切
スキルやコミュニケーション能力も重要ですが、自社のビジョンにマッチするエンジニアなのか判断することがとても大切です。
人柄がよく技術も高ければ、思わず採用したくなるもの。
しかし、実現したいビジョンに対して共感しないエンジニアを採用すれば、本人が合わないと感じてしまい定着する可能性は低くなります。
それによって、再度採用を行わうことになれば、コストがかさむだけでなく、チームや部署のモチベーションも下がることも。
自社と採用したエンジニアとのミスマッチを避けるために、ビジョンや理念に共感する人材かを見極めましょう。
じつは即戦力よりも未経験エンジニアを選ぶ方が費用対効果が高い
育成に対するリソースが確保できるなら、ビジョンにマッチする未経験エンジニアを育てる方がじつは費用対効果が高いです。
しっかりと戦力として育てることができれば、生え抜きのエンジニアとなるため帰属意識も高くなるからです。
技術力があっても会社に貢献するという意識が薄ければ、すぐに辞めてしまうことも考えられます。結果として採用コストは高くなるでしょう。
即戦力エンジニアの採用が思うように進まないのであれば、未経験エンジニアの採用を検討するという方法もあります。
経験者だけに絞るのではなく、自社の今後を考えて最適な採用に対するアプローチを考えることが大切です。
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