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消費行動のフレームワークを具体例とともに解説【AIDMA・AISAS・SIPS】

更新: 2019.07.29

消費者の行動を表すフレームワークには数多くの種類があります。

その全てを記憶するのは難しいでしょう。

マーケティングの部門に配属されたばかりの方や、これからマーケティングを学ぼうという方は、まず「AIDMA」「AISAS」「SIPS」の3つを理解するのがおすすめです。

この記事ではマーケティングの基本となる3つのフレームワークを具体例とともに詳しく解説します。

消費行動のフレームワークを具体例で解説

消費者の購買行動モデルのひな型であるAIDMAと、時代の変化に合わせて生み出されたAISAS、SIPS。

それぞれ具体的にどのような違いがあるのか、新型iPhoneを購入するまでの流れを例に紹介します。

AIDMAの具体例

Attention:新型iPhoneのテレビCMを見る
Interest:新型iPhoneの性能に興味を持つ
Desire:欲しいという欲求が湧いてくる
Memory:自分の考えを整理し新型iPhoneのことを記憶する
Action:発売日にAppleStoreへ買いに行く

新型iPhoneのテレビCMを見たあなたは、その性能や新機能に興味を持ち、それを持ちたいと思うようになります。

その欲求を記憶し続け、発売日に商品を買いに行くというのがAIDMAモデルに当てはめた購買行動です。

AISASの具体例

Attention:新型iPhoneのテレビCMを見る
Interest:新型iPhoneに興味を持つ
Search:CMでは得られなかった情報をネットを使って調べる
Action:実際に買いに行く
Share:使ってみた感想などをSNSに投稿する

新型iPhoneに興味を持ち、実際に購入する、という大きな流れはAIDMAと同じですが、Search、Shareというプロセスが含まれている点に違いがあります。

商品・サービスに興味を持った後、多くの消費者がそこからすぐに購買行動に移すのではなく、より詳細な情報を得るためのSearchを行い、その情報収集のプラットフォームとしてSNSが使われています。

SIPSの具体例

Sympathize:SNSで新型iPhoneを買った人の投稿を見て、自分も欲しくなる
Identify:買った人に感想を聞いたり、自分でレビューを調べたりする
Participate:実機を購入するためにAppleStoreへ行く
Share & Spread:使ってみた感想をSNSに投稿する

AIDMA、AISASの場合、ユーザーが商品・サービスに興味を持つきっかけ(起点)がテレビCMなどの広告媒体であることに対して、ソーシャルメディアを起点としてプロセスが成り立っているのがSIPSです。

SNSが普及した昨今は、このような流れで商品を購入するケースも多く見られています。

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AIDMAにまつわる疑問点を解消

1920年に提唱され、その他のプロセスモデルの基本とされるAIDMA。

しかし、提唱から約100年立った現代においても有効なのでしょうか。

AIDMAに関する疑問について解説していきます。

AIDMAは古い?

AIDMAが提唱されてからおよそ100年が経過しているため、世の中の状況や常識、テクノロジーが大きく変化して現代では当てはまらない部分があるのは事実です。

これまで解説してきたとおり、インターネットやソーシャルメディアを使ったマーケティングが積極的に行われている中で、昔のように消費者がAIDMAの通りに行動することは少なくなっています。

しかしながら、人が商品やサービスに対して興味を持ち、いくつかのプロセスを経て購買行動を取る、という基本的な心理は昔と変わりません。

消費行動やマーケティングの基本部分を理解する上で知っておくべき思考であると言えます。

LP(ランディングページ)設計にも役立つAIDMA

LP(商品購入用のWebページ)の設計にAIDMAが活用されることもあります。

Attention
記事の冒頭で読み手の注意を引く(大きな文字で印象的なキャッリコピーを載せる)

Interest
興味を持った読み手がページの下の方へと読み進める

Desire
さらに「買いたい」という気持ちを強くするために、記事の途中で商品の効能や悩みが解決できることなどを提示する

Memory
実際に使ってみた様子などを説明、動画にしたりして強く記憶してもらう

Action
ページの下部に購入(申し込み)ボタンを設定する

このように、ネット通販などインターネット上で購買行動を取ることが多くなった現代においても、AIDMAのプロセスモデルを当てはめてより精度の高いマーケティング戦略を打つことがあります。

衝動買いはAIDMAに当てはまらない?

店頭やネットでふと見つけた商品を思わず買ってしまい、後になって「やっぱり買う必要はなかった」「なぜこんなものを買ってしまったのだろう」と後悔したことはありませんか。

この衝動買いも実はAIDMAに当てはまるのですが、そのプロセスが始まってから終わるまでの時間に特徴があります。

その商品・サービスが欲しいという欲求(Desire)を持ってから、購買行動(Action)までの時間が極めて短く、通常であれば「本当に欲しいか(必要か)」を検討するプロセスをスキップ(あるいは一瞬で判断)し、すぐに購買行動というアクションに至っているのです

さいごに

マーケティング戦略を立てる上で基本となるAIDMAですが、インターネットやソーシャルメディアが広く一般化している現代においてはAIDMAではなく他のプロセスモデルを利用した方が効果的なケースもあります。

ターゲットとなるユーザーの属性(性別・年齢など)や商品・サービスの特徴を分析した上で、適切なプロセスモデルを選択しましょう。

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この記事を書いた人

石田ゆり
元システムエンジニア・コンサルタント。ERPパッケージソフトウェア会社にて設計から開発、品質保証、導入、保守までシステム開発の一通りの業務を経験し、その面白さと大変さを学ぶ。働く人々を支援するバックオフィス系システム・業務効率化ツール等に特に興味あり。趣味は旅行、ヨガ、読書など。

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