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時短ハラスメントによって考えられる影響や仕事が終わらない状況の改善策

更新: 2022.12.14

企業の規則や残業代の観点から、上司に「残業をするな」と言われたことがある方もいるでしょう。

本来、会社員は定時の間に業務を遂行することが求められますが、業務量によっては定時内で終わらない場合もあります。

仕事が終わらないのに残業ができないときは、どのような対策を取れば良いのでしょうか。本記事で紹介します。

「残業するな」時短ハラスメントが増加

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近年、長時間労働を問題視する風潮が強まり、従業員に対して残業を極力しないよう促す企業が増加しつつあります。

本来ならば、残業がなくなることで自分のプライベートの時間を多めに確保でき、喜ばしく感じられることでしょう。

しかし、繁忙期や仕事が溜まっているときに上司から「残業するな」と言われるのは困りもの。納期に間に合わなくなる不安が募り、精神的に追い詰められてしまう人もいると思われます。

このように強制的に残業させないこともハラスメント(時短ハラスメント)に当たるのではないかという声が、最近生まれています。

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考えられる時短ハラスメントの影響

残業をさせず、作業スピードを上げることを強制する時短ハラスメントは、従業員たちにマイナスの影響を与える可能性があります。

ここでは時短ハラスメントによって生まれる主な影響を紹介します。

従業員が自費(無賃金)で残業時間を捻出する

残業を禁止にすることで、終業後の時間を使って作業をする従業員が生まれる場合があります。

例えば、

  • 自費でカフェやファミリーレストランなどに行って作業をし、費用を会社に申請しない
  • 帰宅後に自分のパソコンを使って作業を進める

など。

これでは、従業員への負担を減らすための残業禁止制度が意味を持たなくなってしまうでしょう。

仕事が終わらない不安にかられる

残業できないことが従業員へのプレッシャーになり、精神的な負担を増大させてしまう可能性があります。

「納期までに仕事が終わらないかもしれない」「もっと作業スピードを上げなければならない」という考えが頭にこびりつき、人によっては追い詰められ過ぎて出社することすら難しくなってしまう場合も。

怪我のリスクがある職場だと、早く作業しようと思うあまり従業員の身体が危険にさらされてしまうケースも考えられるでしょう。

仕事の質が落ちる

定時内で仕事を終わらせるために作業スピードを重視するあまり、仕事の質が落ちてしまう従業員も増加しがち。

ミスが増えたり、取引相手が希望していた水準に達していないものを納品してしまったりすれば、従業員本人の信頼、ひいては自社の信頼を下げてしまいかねません。

仕事が終わらないのに残業ができないときの対処法

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「仕事がたくさんあるけど残業ができない」「納期が迫っているのに残業をすると怒られる」などの場合は、どうすればいいのでしょうか。

まずは自分でできる範囲で対策をしてみましょう。その方法を紹介します。

業務量を見直してもらう

あなたが担当している業務量が多く、そもそも定時内で終わらせることが難しい可能性もあります。この場合は、すぐ上司に相談し、業務量を見直してもらいましょう。

真面目な人ほど、割り当てられた仕事を全てこなそうとしてしまいがち。その結果、仕事を抱え込みすぎて、いくら時間配分を見直しても定時内で終わらない状態に陥ってしまうことがあります。

上司の仕事には、部下に適切な業務を割り振るということも含まれます。そのため、業務量が負担に感じる場合は相談しても何ら問題はありません。

  • 同じ部署内の別の従業員に仕事の一部を割り振ってもらう
  • 作業の優先順位を見直してもらう
  • 不要なタスクがないか確認してもらう
  • 単純な量だけでなく作業の難易度も踏まえて割り振りを見直してもらう

などの対策を上司自身にとってもらうと、業務量を調整しやすいでしょう。

「7割共有」の意識で仕事をする

例えば、資料作成などの作業は明確なゴールがなく、こだわり過ぎるといつまでも時間をかけてしまいがち。このような作業は「7割完成したら相手に共有し、意見をもらって仕上げる」という意識で臨むのがおすすめです。

相手がどの程度のクオリティのものを要求しているのかは、実際に完成したものを見てもらうまで分からないもの。ある程度完成したら共有して、相手から意見を引き出した方が効率的に作業を進められるでしょう。

時間配分を見直す

現在やっている作業の時間配分を見直してみましょう。それぞれどれくらい作業に時間をかけているかを可視化することで、無駄な時間を見つけ、削減できる場合があります。

具体的には、

  • 作業をリスト化し、それぞれの見込み時間を記載する
  • 1日にやった作業にどれくらい時間をかけたかスケジュールアプリに入力する

などの方法があります。

適切な時間配分が見えてきたら、毎日その日の初めに簡単なToDoリストを作り、それぞれ何時間かけて行うのか記載しておくのがおすすめです。その時間内で終わらせることを目安に作業を進めれば、無駄に時間がかかってしまう状況の改善につながるでしょう。

業務の効率化を行う

現在の業務を効率化できないか考えてみましょう。例えばITツールを使って単純作業を効率化したり、自分が担当している作業のマニュアルを作って余裕のある同僚に任せたり、外注したりするなどの方法があります。

業務効率化の方法については、こちらの記事で解説しています。

業務効率化のアイデア7選!おすすめツールや基本の進め方も紹介

納期を見直してもらう

残業ができず、クライアントから指定された納期に間に合わない場合、納期を伸ばせないかクライアントに相談してみましょう。

その際は、なぜ納期を延ばさなければならないのか、言い訳ではなく相手が納得できる根拠をきちんと伝えます。

一度納期を延ばしてもらうと、つい心に余裕ができてしまい「もし次の納期にも間に合わなければ延ばしてもらえばいいや」という気持ちが芽生えてしまいがち。基本的に納期は厳守。延長してもらうのは、どうしても間に合わないときの最終手段とお考えください。

時短ハラスメントだと感じたら専門窓口に報告・相談も

もし社内で時短ハラスメントと思われる言動を受けた場合は、専門の窓口に報告・相談することをおすすめします。

最近の世情を受けて、企業の中でハラスメントの窓口を作っている場合があるので、もし社内にそのような相談先があるならば利用してください。

または労働基準監督署に報告することで、改善のために対処・サポートしてくれるケースもあります。

どうしても解消しない場合は環境を変えることも検討しよう

会社として従業員に残業させる(残業代を出す)余裕がない場合や、経営陣が従業員の体調を思いやるばかりにどうしても残業禁止にせざるを得ないという場合もあるでしょう。

その結果、あなたの仕事がいつまでも終わらない状態が続いているのであれば、上司に現状報告をするのが第一。それでも改善しない場合、自分から環境を変えるのも1つの方法です。

「別の部署への異動は可能か相談する」「転職を考える」などの方法が挙げられます。

現状から逃げているように感じてしまう人もいるかもしれません。しかし優先するべきはあなたの心身の健康です。仕事に責任感を持って臨むことは大切ですが、それは健康な心と体があって初めてできること。あなたの健康状態を最優先にして働き方を考えましょう。

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