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ケイパビリティのメリット・デメリットと関連用語について解説

更新: 2019.07.12

市場で優位性を持つ組織力を意味するケイパビリティ。

「ケイパビリティが重要なことはわかったけど、それを生かすと具体的にどのようなメリット・デメリットがあるか知りたい」

そのような方向けにこの記事では、ケイパビリティを重視した経営のメリット・デメリットと、関連した用語について解説します。

ケイパビリティを重視するメリット

ケイパビリティは、厳しい競争社会を勝ち抜いていくための原動力となる「組織力」を高めるための重要な要素です。

自社のケイパビリティを認識して、それを重視した経営を行えば、他社との差別化が図れるでしょう。

また、それを高めるための効果的な人材配置や各部署での連携を強化することで、企業として成長する力を高められることもケイパビリティを活用する大きなメリットです。

ケイパビリティを意識した戦略を立てることで、他社の状況や景気・トレンドなどの外的環境に左右されにくい組織作り・事業運営が可能となります。

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ケイパビリティを重視するデメリット

その一方で、常に変化していく世の中において、一度定義したケイパビリティがその後も変わらずありケイパビリティであり続けるとは限りません。

市場競争は目まぐるしいスピードで行われています。それに伴い、顧客のニーズも変化するもの。

時代の変化の共に過去には他社を圧倒する大きな強みであったことが、「古いもの」として扱われることも珍しくありません。

自社のケイパビリティが今では時代遅れとなっていることに気づかないまま事業を継続した結果、業績不振に陥る可能性もあります。

ケイパビリティを生かして成長を続け、新たなケイパビリティを見つけたり柔軟な対応が行えたりといった取り組みを行うことで市場での独自性を維持することが重要です。

ケイパビリティに関連した用語について

ケイパビリティはもともと「組織的能力」と訳されるように、能力そのものを意味します。

そのため、その能力を活用したアクションに対してはいくつか別の言葉もあります。ケイパビリティに関連した用語を紹介します。

ダイナミックケイパビリティ

ダイナミックケイパビリティとは、文字とおりダイナミック(動的)なケイパビリティであり、一般的なケイパビリティとは次のような違いがあります。

・一般的ケイパビリティ:企業成長の原動力となる組織的能力や強みのこと
・ダイナミックケイパビリティ:一般的ケイパビリティよりも高い次元から、時代の流れや変化に応じてその中身を適切に組み替える能力のこと

世の中のニーズが時代と共に変化するのと同様に、ケイパビリティも時代と共に変化します。

「時代遅れ」のケイパビリティで事業を続けてしまわないよう、ダイナミックケイパビリティによって、ケイパビリティを組み替えて新たな市場を創出することが重要です。

ダイナミックケイパビリティを意識することで、時代の流れに合わせ、あるいは時代を先読みした企業運営が可能となり、あらゆる環境変化にも柔軟に対応ができるようになります。

ケイパビリティ・ベースド・ストラテジー

ケイパビリティ・ベースド・ストラテジーとは、競争社会で優位性を勝ち取るために企業・組織が見つけ出したケイパビリティを最大限に活用するための戦略をさします。
ケイパビリティベースド戦略とも言います。

何らかのケイパビリティを持つ企業は、ケイパビリティ・ベースド・ストラテジーを上手に活用することで他社と差別化を図った競争戦略が可能になります。

さいごに

ケイパビリティを見つけ、活用することで競争社会における自社の優位性を確立し、企業のさらなる成長を達成することができます。

テクノロジーの進歩などにより新たな価値観や生活スタイルが次々と出てくる現代社会。

そのような変化の激しい時代の市場のニーズを適切に読み取り、その中から自社の強みを見つけ活用するケイパビリティの考え方は、現代のビジネスにおいて不可欠な考え方です。

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この記事を書いた人

石田ゆり
元システムエンジニア・コンサルタント。ERPパッケージソフトウェア会社にて設計から開発、品質保証、導入、保守までシステム開発の一通りの業務を経験し、その面白さと大変さを学ぶ。働く人々を支援するバックオフィス系システム・業務効率化ツール等に特に興味あり。趣味は旅行、ヨガ、読書など。

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