「claude-3-5-haiku-20241022を指定したコードが、急にエラーを返すようになった」「以前は安くて速いと評判だったけれど、今も使えるの?」。Claude 3.5 Haikuを調べている方の多くは、こうした疑問をお持ちではないでしょうか。
先に結論をお伝えすると、Claude 3.5 HaikuはClaude APIで2026年2月19日に提供が終了しました。Amazon BedrockとGoogle Cloudでも、すでに終了日を過ぎています。Anthropicが公式に後継として指定しているのは、Claude Haiku 4.5です。
この記事では、3.5 Haikuがどんなモデルだったのか、3 HaikuやSonnetとどう違ったのか、当時の料金をまとめました。Haiku 4.5へ移行するときに直すべき設定も、コード例つきで解説します。
Claude 3.5 Haikuとは?3 Haikuから何が変わった?

Claude 3.5 Haikuは、2024年10月に発表され、11月に提供が始まったHaikuシリーズの新世代モデルです。速さは3 Haikuとほぼ同じまま、プログラミング、指示どおりに答える力、外部ツールを使う力が強化されました。
その代わり、料金は公開時点で3 Haikuの4倍に上がりました。「速くて安い」3 Haikuに対し、3.5 Haikuは「速さを保ったまま賢くした」モデルと考えるとわかりやすいです。
| 比較軸 | Claude 3 Haiku | Claude 3.5 Haiku |
|---|---|---|
| 公開日 | 2024年3月13日 | 2024年10月22日発表、11月提供開始 |
| モデルID | claude-3-haiku-20240307 | claude-3-5-haiku-20241022 |
| API料金(入力/出力、100万トークンあたり) | $0.25/$1.25 | 公開時$1/$5、2024年12月に$0.80/$4へ値下げ |
| 最大出力 | 4,096トークン | 8,192トークン |
| 学習データの時期(知識カットオフ) | 2023年8月 | 2024年7月 |
| 得意なこと | 短い応答、大量の定型処理 | 3 Haikuの得意分野に加え、コード・指示の理解・ツール利用 |
| 画像入力 | 対応 | 発表時はテキストのみ(提供元で表記が異なる) |
| Claude APIの提供終了日 | 2026年4月20日 | 2026年2月19日 |
画像入力は、Anthropicの2024年10月の発表で「後日対応」とされていました。その後の表記は提供元によって異なり、AWSモデルカードでは非対応、Google Cloudの廃止ページでは対応となっています。
性能面では、プログラミング能力を測るテスト「SWE-bench Verified」で40.6%を記録し、発表資料では前世代の最上位モデルClaude 3 Opusを上回る項目もありました。ただし、これは特定のテストでの結果です。どんな仕事でもOpusより上、という意味ではありません。
Claude 3.5 Haikuの料金と提供状況は現在どうなっている?

3.5 HaikuのClaude APIでの料金は、最終的に入力$0.80・出力$4(100万トークンあたり)でした。ただし、Claude API・Amazon Bedrock・Google Cloudのいずれも提供終了日を過ぎており、今から新しく使うことはできません。
Claude 3.5 Haikuの旧API単価はいくら?
Claude 3.5 Haikuの料金は、公開時は入力$1・出力$5(100万トークンあたり)でした。その後、Anthropicの2024年12月3日の価格改定で、入力$0.80・出力$4に値下げされています。
具体的に計算してみましょう。問い合わせ1件あたり入力2,000トークン・出力500トークンの処理を1,000件行うと、入力は合計200万トークン、出力は合計50万トークンです。3.5 Haikuなら、入力$1.60+出力$2=合計$3.60でした。
同じ処理を後継のHaiku 4.5で行うと、公式料金表の入力$1・出力$5で計算して合計$4.50です。1,000件あたり$0.90、約25%高くなる計算です。実際の請求額は、キャッシュやBatch処理の利用、再試行の回数、為替によって変わります。
なお、ここで紹介した料金は、Claude APIを直接使う場合の当時の価格です。Claude.aiの月額プランや、BedrockやGoogle Cloud経由で使う場合の料金とは別物なので注意してください。
Claude 3.5 Haikuを使える経路はある?
現在、Claude 3.5 Haikuを通常の方法で使える経路はありません。Claude APIでは2026年2月19日に提供が終わり、旧モデルIDを指定したリクエストはエラーになります。BedrockとGoogle Cloudも、それぞれの終了日を過ぎています。
| 利用経路 | 提供終了日 | 現在の状況 |
|---|---|---|
| Claude API | 2026年2月19日 | 旧モデルIDでのリクエストはエラーになる |
| Amazon Bedrock | 2026年6月19日 | 通常は利用不可。個別の継続契約がある場合のみ例外 |
| Google Cloud | 2026年7月5日(停止予定日) | 通常は利用不可。既存プロジェクトの状態を個別に確認 |
注意したいのは、画面上の表示です。Bedrockのモデルカードでは、終了日を過ぎた今もリージョン欄にアイコンが残っています。しかしAWSのライフサイクル規則では、終了後の通常利用は認められていません。アイコンがあるからといって、使えるとは限りません。
Google Cloudの廃止一覧も同様で、停止予定日を過ぎても既存顧客向けの表示が残っています。古いサンプルコードや一覧の表示で判断せず、自分のプロジェクトで実際に呼び出せるかを確認してください。
Claude 3.5 Haikuはどんな仕事に向いていた?

Claude 3.5 Haikuが得意としていたのは、すぐに返事が必要な短い応答や、大量のデータの分類・抽出です。反対に、条件が複雑な判断や、間違いが許されない回答には注意が必要でした。
Claude 3.5 Haikuが得意だった仕事
Anthropicは3.5 Haikuの用途として、チャットでの顧客対応や、購入履歴などのデータを使った個別の案内を挙げていました。たとえば、ECサイトに届く問い合わせを自動で振り分ける処理です。
| 項目 | 例 |
|---|---|
| 入力(問い合わせ文) | 「3日前に届いたスニーカー、サイズが合わないので返品したいです」 |
| 出力(3.5 Haikuに任せていた判定) | カテゴリ:返品/返品可否:可/理由:到着後7日以内 |
このように、入力と出力の形が決まっている処理を1日に何万件もこなすのが、3.5 Haikuの本領でした。発表時にはプログラミング能力の向上もアピールされており、小さなコード修正や、決まった形式でのデータ抽出にも使われていました。
Claude 3.5 Haikuで注意が必要だった仕事
同じ返品対応でも、「セール品は返品不可」「ただし初期不良は30日以内なら可」のように例外条件がいくつも重なると、判断を誤りやすくなります。こうした案件は、回答をそのまま顧客に送らず、人が確認してから送る運用にすると安心です。
長い規約や契約書から根拠を探す作業も同様です。回答と一緒に該当する条文を引用させれば、人が原文と照らし合わせやすくなります。
よく使われるのは、簡単な問い合わせはHaikuで自動回答し、例外が絡む案件だけ上位モデルのSonnetに回す、という振り分けです。単価の安さだけで選ぶと、誤った案内の後始末でかえって手間と費用がかさむことがあります。
Claude 3.5 Haikuと3.5 Sonnetはどう使い分けた?

2024年当時は、大量の短い処理を3.5 Haikuに、複雑なプログラミングや判断を3.5 Sonnetに任せる、という使い分けが基本でした。料金はSonnetのほうが約4倍高く設定されていました。
| 比較軸 | Claude 3.5 Haiku | Claude 3.5 Sonnet(2024年10月更新版) |
|---|---|---|
| 位置づけ | 高速で大量の処理 | より複雑な課題向けの中位モデル |
| 主な用途 | 短い応答、分類、定型抽出 | 複雑な実装、長い指示、判断 |
| API料金(入力/出力、100万トークンあたり) | $0.80/$4(2024年12月の値下げ後) | $3/$15 |
| Claude APIの提供終了日 | 2026年2月19日 | 2025年10月28日 |
比較対象のSonnetは、2024年10月の更新版(claude-3-5-sonnet-20241022)です。同時に発表された「コンピューター操作(Computer Use)」のベータ版はSonnet向けの機能で、3.5 Haikuでは使えませんでした。
具体的な場面で言えば、「問い合わせメールを10種類のカテゴリに振り分ける」ならHaiku、「仕様書を読んで、複数のファイルにまたがる機能を実装する」ならSonnet、という分け方です。
Claude 3.5 Haikuの設定をHaiku 4.5へ移すには?

Anthropicは、Claude 3.5 Haikuの後継としてClaude Haiku 4.5を指定しています。Claude APIでの新しいモデルIDはclaude-haiku-4-5-20251001です。
ただし、モデルIDを書き換えるだけでは動かない場合があります。次の手順で確認しましょう。
- コードや設定ファイルから
claude-3-5-haiku-20241022を検索し、どのサービス・どの請求先で使っているかを洗い出す - Haiku 4.5のモデルID、料金、使えるリージョン、利用上限(レート制限)を、実際に使うサービスで確認する
temperatureとtop_pを両方指定している箇所は、どちらか一方にする(両方あると400エラーになる)- 旧バージョンのツール指定(text_editorなど)と、
undo_editコマンドを使っている箇所を直す - 回答を拒否されたとき(
stop_reasonが"refusal")の処理を追加する - よくある入力と難しい入力を用意し、Haiku 4.5の回答を過去のログと比べる
- 品質が足りない場合だけ、難しい案件をSonnet系に回す構成を検討する
Python(Anthropic公式SDK)での変更例は次のとおりです。
# 変更前(Claude 3.5 Haiku)
response = client.messages.create(
model="claude-3-5-haiku-20241022",
max_tokens=1024,
temperature=0.3,
top_p=0.9,
messages=[{"role": "user", "content": prompt}],
)
# 変更後(Claude Haiku 4.5)
response = client.messages.create(
model="claude-haiku-4-5-20251001",
max_tokens=1024,
temperature=0.3, # top_pは削除(両方指定すると400エラー)
messages=[{"role": "user", "content": prompt}],
)
if response.stop_reason == "refusal":
# 回答を拒否されたときの処理(人の対応に回すなど)
...
上記の互換性に関する項目は、AnthropicのHaiku 4.5移行ガイドに基づいています。3.5 Haikuは今では呼び出せないため、比較の基準には過去の出力ログを使ってください。
また、同じHaiku 4.5でも、Claude API・Bedrock・Google CloudではモデルIDや料金が異なります。実際に使うサービスのモデル一覧と、Claude APIの公式料金表を分けて確認してください。
Claude 3.5 Haikuのまとめ

Claude 3.5 Haikuは、3 Haikuの速さを保ったまま、プログラミングや指示の理解、ツール利用を強化したモデルでした。料金は3 Haikuより高く、最終的には入力$0.80・出力$4(100万トークンあたり)で提供されていました。
現在はClaude API、Bedrock、Google Cloudのいずれでも提供が終わっています。まだ3.5 Haikuを指定しているコードがあれば、後継のHaiku 4.5へ切り替え、temperatureとtop_pの指定や、回答拒否への対応を見直しましょう。





