Gemini 3.1 Proとは?リリース内容と新モデルができることを徹底解説!

gemini 3.1

Googleが2026年2月19日に「Gemini 3.1 Pro」をリリースしました。

数値的な能力面での最大の特徴は、AIが苦手としてきた「未知のロジックパターンを解く力」が前モデル比で2倍以上に向上した点にあります。

難解なベンチマーク「ARC-AGI-2」では、前モデルのGemini 3 Proが31.1%だったのに対し、3.1 Proは77.1%を記録。

テキストプロンプトだけで動くSVGアニメーションを生成したり、国際宇宙ステーションのリアルタイムデータを可視化するダッシュボードを作ったりと、デモからも「一段上の知能」が見えてきます。

本記事では、公式デモで紹介された4つの実例を軸に、Gemini 3.1 Proの能力を解説します。

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目次

Gemini 3.1 Proとは何か

Gemini 3.1 Proは、2026年2月19日にリリースされた「Gemini 3シリーズ」の最新モデルです。

Geminiには高速モードや思考モード(いわゆるFlashモデル)がありますが、モデル名に「Pro」と書かれたモードを選択することでGemini 3.1 Proを体験できます。

gemini3.1Proの場所

Gemini 3.1 Proの要点

定量的変化

推論能力がGemini 3 Proと比較して2倍以上向上(ARC-AGI-2: 31.1% → 77.1%)しており、特に抽象的な問題解決や多段階推論における精度が大きく改善されています。

ARC-AGI-2は汎用的な知能性能を測る指標であり、このスコアの向上は単なる知識量ではなく「考える力」の強化を示しています。

実務においても、複雑な要件整理や設計タスクへの適用可能性が高まっていると考えられます。

対応しているツール

Geminiはチャットベースでの対話、Google AI Studioはプロトタイピング、Vertex AIは本番運用、NotebookLMはナレッジ活用といった形で、それぞれ役割が明確に分かれております。

これにより、検証から開発、運用、活用までを一貫してGoogleのサービス内で完結できる構成となっております。

特に企業導入においては、スムーズな展開を実現しやすいと個人的にも思います。

使用感

SVGアニメーションなどのビジュアル生成において、細部の表現力や構造理解が向上しており、より実用的なアウトプットが得られるようになっています。

一方で、テキスト回答の品質については大きな変化は感じなかったです。

ただし、スライド生成やビジュアル系アウトプットに関しては完成度上がったと思います。

用途によっては体感的な進化を感じやすいと考えられます。

Gemini 3 Proから何が変わったのか

まず定量的なところとしては、前モデルのGemini 3 Proと比較して最も大きな変化は「推論の深さ」です。

ARC-AGI-2は、モデルが過去に学習したことのない全く新しいロジックパターンを解けるかを評価するもので、AIの真の問題解決能力を測るとされています。人間の平均スコアは60〜66%程度です。

Gemini 3 Proのスコアは31.1%(2025年11月リリース時点)でしたが、3.1 Proでは77.1%まで向上しています。2倍以上の伸びであり、人間の平均スコアも超えています。

参考: Gemini 3.1 Pro: A smarter model for your most complex tasks

Gemini 3.1 Proでできることとは何か

Google公式ブログでは4つのデモ動画を通じて、3.1 Proの能力を具体的に示しています。

参考: 公式ブログのデモ動画セクション

実際に検証もしてみたので、今回は触ってみた感覚についてもお話しします。

SVGアニメーションをテキストだけで生成する

テキストプロンプトを入力するだけで、Webサイトにそのまま貼り付けられるアニメーションSVGを生成できます。

通常、動くグラフィックを作ろうとすると「アニメーション設計」「コーディング」「調整」という複数の工程が発生しますが、3.1 Proはその全工程をコードとして一括生成します。

参考: 公式ブログ(Google Keyword)

SVGはピクセルではなくコードで描かれるため、どのサイズに拡大しても劣化がなく、動画ファイルと比べてファイルサイズも桁違いに小さい点も実用上の強みです。プレゼン資料や技術ドキュメントに動く図解を入れたい場面で、すぐに活用できます。

私も試しに作ってみました。

プロンプトは以下。

生成AIがどうやって人間が入力した情報からテキストを生み出しているのかがビジュアルで理解できるSVGアニメーションを生成してください。

成果物はこちらです。

SVGアニメーションの成果物

うーん。。そこまで良くなった感触はないですね。。

ただ、Canvasを使って作らせてみたところ、

CanvasでのSVGアニメーション成果物

という感じで、かなりわかりやすいと感じるものが生成されました。

「一体これをどう活用するの?」というところですが、パッと思いつくのはWebサイトへの埋め込みだと思います。

これまでは動画編集ソフトを使ってアニメーションを作成する方法が主流でした。

その動画編集ソフトもサブスクで、大体は月額1000円以上かかりますし、膨大な制作時間を要していました。

しかし今は、Gemini 3.1 Proに「Webサイト用に〜〜を表すアニメーションをSVG形式で生成して」と指示すれば1分ほどで完成します。

「ちょっとここ改善したいな」というところも日本語で指示するだけなので、時間、お金などのコストを大幅に削減できますね。

リアルタイムデータを読み込む複雑なダッシュボードを作る

公開されている国際宇宙ステーション(ISS)のテレメトリデータを接続し、リアルタイムで軌道を可視化するダッシュボードをコーディングするデモが公開されています。

公式サイトのデモ動画

参考: 公式ブログ(Google Keyword)

複雑なAPIの仕様を理解し、それをわかりやすいUIに落とし込むという「橋渡し」の推論を自律的に行っている点が旧モデルとの違いです。

業務での応用を考えるなら、社内システムのAPIと連携した状況確認ダッシュボードや、センサーデータの可視化ツールなどが現実的なユースケースとして挙げられます。

私も公共交通機関の遅延状況をリアルタイムで可視化するアプリケーションをGemini 3.1 Proで作ってみました。

あなたは、リアルタイム・データビジュアライゼーションとモダンなWebフロントエンド開発に精通したシニアエンジニアです。
Google公式の「ISS(国際宇宙ステーション)リアルタイム追跡デモ」のような、高度な知性を感じるダッシュボードを自律的に構築してください。

### 1. 目的
公共交通機関(バスや電車)のリアルタイム位置情報を取得し、マップ上に可視化するモダンなWebアプリケーションを作りたい。

### 2. 技術スタック
- HTML5 / Vanilla JavaScript (ES6+)
- CSS3 (現代的なグラスモルフィズムを採用)
- マップライブラリ: Leaflet.js または MapLibre GL JS
- API: 東京都交通局や公共交通オープンデータ(GTFS-RT)のオープンAPI、または利用可能なデモ用の公共交通データプロバイダーを選択してください。
  ※APIキーが必要な場合は、コード内で `YOUR_API_KEY_HERE` とプレースホルダーにしてください。

### 3. アプリケーションの要件
- **リアルタイムトラッキング**: マップ上で車両(バス/電車)のアイコンが現在位置に合わせてリアルタイム、または定期的なポーリング(5〜10秒)でスムーズに移動すること。
- **インテリジェント・ステータス**: 遅延が発生している車両は色を変えるか、警告マークを表示してください。
- **サービス・アラートの自動要約**: 読み込んだデータに「注釈(Alert)」が含まれる場合、それを自然な日本語で「現在の運行状況」としてサイドバーに要約表示してください。
- **プレミアムなデザイン**: ISSデモのような「専門家のツール」感のある、高い視認性と美しさを両立したデザインにしてください。

### 4. 実行ステップ
1. まず、使用するAPIの構造(GTFS-RTなど)をシミュレーション、あるいは実在するオープンデータを想定して解析してください。
2. インデックスファイル(HTML)、スタイル(CSS)、ロジック(JS)を一つの成果物として出力してください。
3. 位置の移動がスムーズに見えるよう、アイコンの移動には補間(Interpolation)アニメーションの仕組みを簡潔に取り入れてください。

(このプロンプトもgeminiに作らせたものです)

成果物がこちらです。

リアルタイムデータを用いたウェブアプリケーション

ハンドトラッキング付き3Dインタラクティブ体験を生成する

群れで飛ぶムクドリのシミュレーション(Murmuration)を3Dでコーディングするデモでは、視覚的なコードを書くだけにとどまらず、カメラに向かって手をかざすことで群れの動きを操作できるハンドトラッキング機能と、鳥の動きに連動して変化するBGMの生成まで実装しています。

参考: 公式ブログ(Google Keyword)

これは「複数のシステムをどう組み合わせて一つの体験に統合するか」という設計判断を、3.1 Proが自律的に行った結果です。インタラクティブな展示物やプロトタイピングの場面での活用が考えられます。

私も実際に以下のプロンプトでLPを作成してみました。

チルなLo-Fi HipHopを味覚化したとしたら。パステルカラーのグラデーションを基調としたWebデザインで、原材料名には『夕暮れの静寂』『古いカセットテープのノイズ感』などの情緒的な要素を含めたLPを作ってください。また、その原材料名の印象にぴったりなBGMも生成してLP内で再生されるようにしてください。エンターテイメント性がある触れるように3DでインタラクティブなLPを実装してください。

成果物がこちらです。


参考: 公式ブログ(Google Keyword)

背景にある3Dアイコンの質感をもう少し良くしたいなと思いつつ、音楽も再生でき、モーションも自然で完成度が高いと感じました。

やはり音楽も生成してサイト内に実装してくれるのはレベルアップのポイントですね。

文章の「雰囲気」を推論してデザインに変換する

エミリー・ブロンテの小説「嵐が丘」の主人公をモチーフにした、現代的なポートフォリオサイトを生成するデモも公開されています。


参考: 公式ブログ(Google Keyword)

単に「ポートフォリオサイトを作って」と指示するのではなく、「この文学作品のトーンを現代的なデザインに落とし込む」という抽象的な要求を3.1 Proが推論して実装しています。

テキストのある世界観や雰囲気を、コードやデザインとして表現したい場面での応用が期待できます。

私も以下のプロンプトでサイトを作成してみました。

19世紀に蒸気機関が極限まで発達した世界での、最新ニュースサイトをデザインして。フォントは真鍮のような質感、スクロールバーは歯車の動きを模したCSSアニメーションで、記事には『月旅行の蒸気船予約開始』というトピックを入れてください。

成果物がこちらです。

Gemini3.1Proが生成したスチームパンクニュースサイト

「帝都 環境蒸気圧」のメーターのモーションも、チープ感を私は感じず、良いなと思いました。

スクロールしたときに右の歯車が、動きに合わせて回るのも良い実装だと思います。


他のAIとの違いは何か

直近でリリースされた強力なモデルと、2026年2月時点の最新ベンチマークに基づき、今回の事例を軸に比較・検証します。

SVGアニメーション生成と論理的推論

「初見のロジックを解く」能力を測るARC-AGI-2において、Gemini 3.1 Proは77.1%を記録し、Claude 4.6 SonnetやGPT-5.2などの前世代モデルを大きく突き放しています。

SVGアニメーションのデモで見られたような「テキストの意図から動的なコード構造をゼロから組み上げる」タスクにおいて、この推論の突破力は大きなアドバンテージとなります。

Claude 4.6 Sonnetも高度な文章構成力と文脈理解を持ち合わせていますが、ロジックの「深さ」が必要な局面では、Gemini 3.1 Proが独自の立ち位置を築いています。

実装・エージェント能力と完遂力

一方で、実際のソフトウェア開発やターミナル操作を伴う「実装の完遂能力」については、競合モデルも非常に強力です。

実装系ベンチマーク「SWE-Bench Pro」において、Gemini 3.1 Proは54.2%という高いスコア。

一方で、同時期にリリースされたGPT-5.3-Codexは56.8%を記録しており、実装・デバッグ・環境操作といった「エージェントとしての実務完遂力」では依然としてGPTシリーズがリードを保っている側面があります。

今回のデモで見られたISSダッシュボード構築のような「APIとデザインの統合」は、GPT-5.3-Codexでも同等の、あるいは環境によってはより効率的な実装が可能です。

ユーザーは「新しいロジックの設計・発明」にはGemini 3.1 Proを、「既存環境への堅実な実装・自動化」にはGPT-5.3-Codexを、というように使い分けるのが現時点での賢い選択と言えるでしょう。


Gemini 3.1 Proの使い方はどうすればいいか

現時点では、一応プレビューとして提供されているとのことです。以下の環境から試すことができます。

Geminiアプリから使う

Google AI ProまたはUltraプランのユーザーから順次提供中です。

Geminiアプリでのモデル選択画面

通常のGeminiアプリのUIから利用できるため、技術的な知識がなくても試すことができます。

最も身近な方法と言えるでしょう。

Google AI Studioから使う

モデル選択画面で「gemini 3.1 Pro(preview)」を選択すると、本記事で紹介したデモと同等の機能を試すことができます。

GoogleAIStudioでのモデル選択画面

まとめ

個人的には、3.1Proは「デザイン(特にアニメーション)がより綺麗になった」という点が進化ポイントかなと思います。

また、チャットしていてなんとなく「ハルシネーションが少ない」という印象も受けました。
(あくまで所感)

Webサイトやアプリケーションは「Claude Codeで短時間で作る」というのが最近よく行われている手法だと思っています。

ただ、いきなりClaude Codeじゃなくて、まずGeminiに作らせてイメージをより明確にしてから、いざ本実装としてClaude Codeでより実務的なものを作るという流れもありなんじゃないかと、今回の検証で思いました。

まずはご自身が抱えている「こんなアプリ(もしくはサイト)作ってみたいな〜」というアイデアがあれば、Gemini 3.1proに投げてみてください。

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この記事を書いた人

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