オンライン学習でもエンジニアに転職できる わかりやすさと圧倒的な知識の定着を実現したカリキュラムの裏側に迫る
更新: 2024.07.09
テックキャンプ エンジニア転職(以下、テックキャンプと記載)では、2020年4月からオンラインスタイルでの受講がスタートしました。
ウィズコロナという社会の変化の中でも、安心して受講できる学習環境をテックキャンプは提供しています。
テックキャンプのオンラインスタイルを体験した受講生からは「教室受講に近い感覚で仲間と学べる」「自宅でも挫折せずにやり切れる」など、高い評価を獲得。
今回は、オンラインスタイルでも教室受講でもテックキャンプが品質の高いサービスを提供できる理由について、カリキュラムの開発を監督した阿部 幸一郎(あべ・こういちろう)さんに話を聞きました。
※スタッフは取材時点での役職です。退職後も掲載を継続している記事もありますので予めご了承ください。
※テックキャンプの最新の受講プランは公式サイトをご確認ください。
▼阿部さんの前回のインタビューはこちら
※記載されている内容は記事公開時点での情報です。サービス内容は予告なく変更の場合がありますので予めご了承ください。最新のサービス内容は公式サイト(https://tech-camp.in/)をご覧ください。
この記事の目次
カリキュラムはメンターとしての現場経験を元に開発される
— まず、阿部さんのテックキャンプでの役割について教えてください。
私は、テックキャンプを運営するdivのコンテンツグループでグループリーダーを担当しています。
カリキュラムや実施するイベントなどを含めた、ユーザーに提供するすべての体験について監督する立場です。
— 受講生の目線に立ったカリキュラムを作るために、工夫していることはありますか?
はい。まず自分でカリキュラムを実際にやって、メンターとして受講生と接するという現場経験を得てからカリキュラムを作るという仕組みを取り入れています。
ですので、カリキュラム開発に携わるスタッフはみんなメンターとして一度働いた経験があります。
カリキュラム改善のポイントは「わかりやすさ」 IT初心者でも理解できることが大切
— カリキュラムをアップデートする時は、どのようなポイントを重視していますか?
やはり、「わかりやすさ」です。
テックキャンプは受講する人が増えたことで、さまざまな人が受講するようになりました。
以前から、ITとはまったく関連のない職種からテックキャンプを受講して、エンジニア転職にチャレンジする人は多かったです。
ただし、その中でITツールを使いこなしてきたITリテラシーの高い人もいれば、「パソコンを触るのも初めて」といったITリテラシーが低い人もいるといったように、受講生の幅が広くなった印象があります。
そのようなITの基礎知識がない初心者の人にも、すぐに理解してもらえるようなわかりやすい内容を以前よりも強く意識しています。
おそらく、前回のインタビューで話したときと比較すると、カリキュラムは6割、7割くらい刷新しました。
— 大幅にアップデートされていますね!わかりやすくするために、どのような変更を行ったのか教えてください。
テキストだけでなく図や動画を追加するなど、受講生にとって理解しやすいコンテンツとは何かと考えながら、カリキュラムは細部まで見直しました。
以前のカリキュラムはある部分は学びやすいけれど、ある部分では説明が難しいといったように、理解のしやすさに高低差があるでこぼこな状態でした。
その段差を小さくして、できるだけ滑らかに上がっていけるようにしたい。
そのために、初めて紹介する未知の概念や単語について知っている前提で記載するのではなく、必ず説明をつけて既知の内容をベースにスムーズに理解できるように徹底しました。
また、関連性のある内容で単位をまとめてインプットしやすくして、練習問題でしっかりアウトプットする機会を設けるなどの工夫も行いました。
なんとなくわかった気になるのではなく、説明をしっかり理解して進めるカリキュラムになったと思っています。
オンラインでも知識とスキルが着実に身に付く 3つの改善を実施
— 高い評価を得ているテックキャンプのオンラインスタイルのカリキュラムは、以前とどのように変わったのですか?
テックキャンプのカリキュラムがオンラインに対応して、大きく変わった点が3つあります。
まず1つ目は、復習の頻度を1日後、4日後、7日後といった形で増やしたこと。
科学的根拠に基づいて正しい学習方法を提供するという根幹は、これまでと変わっていません。さらにそれを突き進めて、知識の定着率の改善に取り組みました。
記憶は1時間で56%、1日後には66%を忘れるというエビングハウスの忘却曲線という研究結果があります。そのような記憶の定着が落ちるタイミングで、復習を行って知識が定着するようにしました。
復習の頻度を増やしたことで、実際に基礎段階のカリキュラムの定着率が大きく上がりました。
— 忘れることを前提に、復習の回数を増やすことで記憶に定着させる仕組みを導入したのですね。2つ目の変更点について教えてください。
2つ目は、1日10時間の時間割学習を導入したこと。導入の目的は、アウトプットの機会を増やすためです。
時間割学習とは、1時間の中で50分は学習を進めて、10分間はチームメンバーと学習内容について話し合う時間を設けるという学習方法。
昼休憩などのインターバルを除いた時間で、このサイクルを1日で7回繰り返します。
話し合いの時間では、人に説明することで学習内容を思い出して定着させる「検索練習」という学習方法をとっていて、これは科学的にも効果の高さは実証済みです。
それだけでなく、時間割学習には「メリハリがついて学習に集中できる」「わからないことをチームメンバーに気軽に相談できる」といったメリットもあります。
— 時間割学習も科学的根拠に基づいた効率アップのアプローチということですね。それでは、3つ目の変更点について教えてください。
3つ目は、問題解決にプログラミングを活用できるようになるために、アプリ開発において受講生ごとに異なる追加機能を実装してもらうように変更したこと。
学習内容を総合的に知識として定着させるだけでなく、それぞれが考えてプログラミングを行って課題を解決することで、実践的なスキルを身に付けてもらうという意図があります。
これは、企業が求める能力を持った人材ともマッチしていることもポイント。
「単純にプログラミングだけができる人材」ではなく、「プログラミングをどのように課題解決に活かすかを考えられる人材」を育成することにつながるアプローチです。
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科学的な根拠だけでなくトライアルを行って学習効果を実証済み
— オンラインスタイルに対応したカリキュラムの開発はどのように進めましたか?
アウトプットの最適な頻度について実証実験を行うなど、社内でトライアルを徹底的に行いました。実際にやってみると思わぬ結果が得られるので、実証実験はとても重要です。
例えば、1日の時間割学習のアウトプットの頻度を、3回と7回でどちらが効果があるのか検証しました。
検証を行う前は「7回では多すぎるのでは?3回の方が効果が高いかも」と考えていましたが、実際にやってみると、7回行う方が目に見えて効果が高いという結果に。
また、アウトプットの回数が増えると「その時間までに学習を進めなくては」という締切効果によって、よい緊張感を持って取り組めることもわかりました。
— 実際にやってみると、想定外のプラスの効果も判明したのですね。カリキュラムをオンラインスタイルへ対応させる際に難しかったことは何でしょうか?
じつは、カリキュラム自体よりもオンラインスタイルの前提となるツールの使い方といった導入部分の開発がとても難しかったです。
今までパソコンを触ったことがないようなIT初心者の人にとって、「Zoomでビデオ通話しましょう」「Slackでチャットをしましょう」という要求は、とてもハードルが高いもの。
そこで「自分にはできない」と学習に対する抵抗を覚えないように、わかりやすい説明を行うにはどうしたらいいのか頭を悩ませました。
テキストをベースに補足部分や不明点などをライフコーチが口頭で説明するといった、一見とても手厚く見えるサポートも試しましたが、上手くいかなくて……。
最終的にテキストだけではなくマニュアルに沿った動画を作成して、それを受講生やライフコーチの意見をもとに改善を重ねることで、導入部分の問題はなんとか解決できました。
— そのようなカリキュラムの課題に対するヒアリングは、どのように行っていますか?
受講生はもちろん、メンター・ライフコーチ・キャリアカウンセラーといった幅広い人たちの意見を参考にしています。
実際の改善は、カリキュラムで理解度が低いという結果が出た箇所の修正をしたり、仮説を立てるためにメンターやライフコーチに詳しい内容をヒアリングしたりして進めます。
また、キャリアカウンセラーから企業が求める人材の能力について聞いて、逆算してそのような力が身に付くようにカリキュラムを変更する場合も。
さまざまな視点から改善を頻繁に行っているので、今までに何回改善をしたかは正直数え切れないです。
テックキャンプは「できない」が「できる」に変わる感動が得られる場所
— カリキュラムを開発する上で、大切にしていることは何でしょうか?
まず、受講生に学習を進めていただく上で、テックキャンプが大切にしているのは肯定と承認です。
プログラミング学習をやり切るためには、自分の中で成長を実感できることがとても重要。
なぜなら、知らないことを学ぶのはとても大変で、その中で成長が感じられなければ誰でも不安になるからです。
そのような不安を受講生に感じさせないように、カリキュラムの内容も少しずつ理解が深められる構成にして、メンターやライフコーチも「今までできなかったことができている」としっかり伝えています。
プログラミング学習に限った話ではなく、できないことができるようになったと実感できるとやはり感動しますよね。
— そうですね!できなかったことができるようになると、つらかった分だけ、とてもうれしく感じるものだと思います。
テックキャンプは、未経験でもエンジニアに転職できるプログラミングスクールですが、じつは転職成功がゴールとは考えていません。
テックキャンプを受講して「できなかったことができるようになった」という小さな成功体験を積み重ねて、「未経験からエンジニアに転職できた」という大きな成功体験を得る。
そのようなテックキャンプで得た成功体験が人に幸せを与える源泉になり、エンジニアとしてモノづくりを通じて他の人の幸せを生み出すことが本当のゴールだと思っています。
一度挫折した人でもやり遂げられるサポートをテックキャンプは提供している
— さいごにエンジニアへの転職を検討している人にメッセージをお願いします。
「自分にはエンジニアは無理」だと考えて、挑戦する前から諦めないでほしいです。
エンジニアに転職するための学習はとても大変ですが、そのような楽ではないものこそ、乗り越えると自分の血肉になるもの。
ただし、学校の部活のように精神論で「つらくてもがんばるから意味がある」とはテックキャンプは言いません。
大変でつらいことを乗り越えるために、心と体をケアする徹底したサポートを提供します。
つらいことを一緒に乗り越える準備はできていますので、他の方法でプログラミング学習に挫折した人でもテックキャンプならやりきれます。
「必死にプログラミングを勉強してカリキュラムをやり遂げる」「できないと思っていたエンジニア転職を実現する」という感動を、テックキャンプで味わってほしいです。
— エンジニアに挑戦する覚悟を決めた人をテックキャンプは徹底的にサポートしているのですね!阿部さん、インタビューのご対応ありがとうございました!
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