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コンピューターネットワークを構築するには、ネットワークの仕組みを理解する必要があります。
コンピューター同士がどのように接続されるのかという基礎知識が欠かせません。
そこで本記事では、ネットワークの仕組みの基礎であるTCP/IPや、OSI参照モデルについて解説しますのでぜひ参考にしてください。
この記事の目次
ネットワークの仕組み
ネットワークの仕組みを理解するために、まずはネットワークがどのようにつながるのかを見ていきましょう。
プロトコルに従ってデータをやりとりする
ネットワークは、コンピューター同士が相互接続するための規則通りに通信をすることでつながります。
この相互接続するための手順を定めた規則を「プロトコル」といい、ネットワークはプロトコルを基礎として動いているのです。
プロトコルには大きく分けて、以下のような種類があります。
- TCP/IP
- IPX/SPX
- AppleTalk
これらはすべて、コンピューター同士が通信をするための手順です。中でも、主に使われているプロトコルが「TCP/IP」で、ネットワークを学習するならば最初に理解しておきたいプロトコルだといえるでしょう。
「TCP/IP」が主流なプロトコル
TCP/IPは、インターネットに接続する際の主流なプロトコル。
コンピューターがネットワーク接続を行うための細かなプロトコルが定められています。
例えば、ブラウザからWebサーバーに接続するための「HTTP」や、データの送信順序などをコントロールする「TCP」、データの送信先を区別するときなどに使われる「IP」などです。
このような複数のプロトコルを組み合わせることで、コンピューターはネットワークに接続され、データのやりとりを実現しています。
階層ごとの通信機能を定義する「OSI参照モデル」
ネットワークを構築するには、どのようなプロトコルを組み合わせて通信をするべきかを設計しなければなりません。
このようなプロトコルの組み合わせを設計するために、プロトコルを階層化したものを「ネットワークアーキテクチャー」といいます。
そして、ネットワークアーキテクチャーを考えるために、国際的な標準規格として用いられるのが「OSI参照モデル」。
この、OSI参照モデルに基づいた通信機能を設計することで、異なる機器でも通信が行えるのです。

OSI参照モデルの階層構造
OSI参照モデルは、プロトコルを以下の7つの階層に分けて、プロトコルの組み合わせを考えやすくしたモデルです。
また、このモデルを覚えることで、コンピューターがネットワークを通じてどのように通信をするのかが理解しやすくなります。
※階層は、第1層を一番下にして、上に積みあがるようにイメージすると分かりやすくなりますので、第7層から記載しています。
第7層:アプリケーション層
第6層:プレゼンテーション層
第5層:セッション層
第4層:トランスポート層
第3層:ネットワーク層
第2層:データリンク層
第1層:物理層
それでは、一つずつ見ていきましょう。
アプリケーション層
アプリケーション層とは、アプリケーションが通信をするときに利用するプロトコルをまとめた層です。
例えば、Webアプリケーションでは「HTTP」、メールアプリケーションでは「SMTP」、ファイルを扱うアプリケーションでは「FTP」など、それぞれに必要なプロトコルがあります。
ネットワークエンジニアだけでなく、アプリケーションを利用するユーザーにとっても最も近いプロトコルだといえるでしょう。
プレゼンテーション層
プレゼンテーション層は、コンピューターのデータ形式とネットワーク上で利用するデータ形式を翻訳するためのプロトコルをまとめた層です。
具体的には、コンピューターごとに異なった文字コードやデータの圧縮形式などを、共通のデータ形式に変換する役割を果たします。
プレゼンテーション層のプロトコルを利用することで、異なるコンピューター同士が通信できるようになるのです。
セッション層
セッション層は、通信開始から終了までの手順のプロトコルをまとめた層です。
例えば、コンピューターAが「通信を開始します」という宣言をすると、コンピューターBが「では通信を開始しましょう」という応答をします。このやりとりで、ネットワークの通信経路が確立されます。
また、通信の終わりには、コンピューターAが「通信を終了します」という宣言をして、コンピューターBが「了解」という応答を返したところで、通信経路が切断されるというイメージです。
このように、通信の始まりから終わりまでのやりとり方法を定めたものがセッション層のプロトコルです。
トランスポート層
トランスポート層は、相手にデータを正しく伝えるためのプロトコルをまとめた層です。
例えば、コンピューターAが「あいうえお」というメッセージを送信したにもかかわらず、コンピューターBに「かきくけこ」というメッセージが届いたら困りますよね。
このようなことが起こらないように、絶対に正しいデータをやりとりできるという「信頼性」を確保するのがトランスポート層の役割です。
ネットワーク層
ネットワーク層は、通信の送信元となるコンピューターと、送信先のコンピューターとでやりとりをするためのプロトコルをまとめた層です。
ネットワークに接続されたコンピューターには、それぞれ「IPアドレス」という住所があります。通信では基本的に、このIPアドレス宛にデータ送信をするのです。
例えば、コンピューターAからコンピューターBに通信をするときは、コンピューターAがコンピューターBのIPアドレス宛にデータを送ります。
また、コンピューターAからコンピューターBの間には、ルーターやサーバーなど、さまざまなコンピューターを経由しますので、どのようなルートでコンピューターBまで辿り着けばよいかということも判断しなければなりません。
このように複雑な経路を経由しても、データのやりとりを可能にするルールや方法を定めたものがネットワーク層です。
データリンク層
データリンク層は、ネットワークに接続する経路の中で、一番身近な機器とやりとりをするためのプロトコルをまとめた層です。
例えば、AさんのパソコンからBさんのパソコンにデータを送る場合は、以下のような手順になります。
- Aさんのパソコンはまず、一番近くにあるAさん宅のルーターと通信を行う
- 次に、Aさん宅のルーターはWANに出ていき、一番近くの通信機器に接続
- インターネット上でも近くの機器を探しながら、Bさん宅のルーターに辿り着く
- Bさん宅のルーターがBさんのパソコンを認識
このように、身近なコンピューターとやりとりするためのルールや方法を定めたものがデータリンク層です。
物理層
物理層は、通信に必要な物理的なものに対するプロトコルをまとめた層です。
具体的には、LANケーブルや光ファイバーケーブル、無線LAN(Wi-Fi)などの仕様に合わせて、テキストや動画といったデータを電気信号に変換します。
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TCP/IPとOSI参照モデルはネットワークの基本
近年では、パソコンやスマートフォンの他にも、家電や自動車などをネットワークにつなげるIoTといった技術が実現しています。
これから、さらにネットワークエンジニアの需要が高まる可能性は高いです。
また、ネットワークの基礎をしっかりと身につけて、専門性の高いクラウドも扱えるネットワークエンジニアを目指すと、さらに求められる価値の高い人材になれるでしょう。
そして、ネットワークの知識を身につけるならば、まずは、TCP/IPやOSI参照モデルの基礎知識をしっかりと理解しておくことが大切です。